書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

034: 2020年6月29日_NAVIGATOR、Johnny's World Happy LIVE with YOU

拝啓

 梅雨明けが待たれる今日このごろ、雨のたびに北斗さんが宙に浮いて歩く姿を想像するのですが、どうしても大跳躍になってしまいがち(笑)*1

デビュー作とは思えない、楽曲、歌唱、ダンス、MV、売上額、全ての面で強かったImitation Rainの次がどれだけの挑戦か、素人でも想像に難くないところですが、NAVIGATORは部分的に明かされた現時点でも軽々と超えてきて(私調べ)、メンバーの皆さんとteam SixTONES制作部門との作品づくりへの本気がひしひしと伝わってきます。ジャニーズの楽曲選びの贅沢さは知っていましたが、新人の2枚目でこの質。キャッチーなのに、重厚で複雑。しかも、声が6人とも素晴らしい。さらに昨日解禁されたYou & Iもlove u...も、CHANGE THE ERA 201ixの時に「スタイリッシュでロマンティックで洒脱」に大喜びした者としては非常に嬉しい2曲です。しかも「え、自分(達)のことを歌ってくれている?」と思わせてくださる歌詞の巧みさ。通しで曲を聴かれる日を待ち遠しく思います。

私には本当に珍しく複数枚購入するに至ったImitation Rainでしたが、その投資が半年も待たずにこんな贅沢な楽曲とMVで返ってくるなんて。ローリスク・ハイリターンにSONYさんにも感謝です。待望の企画、北斗學園でのセルフライナーノートもありがとうございます!お忙しいと思いますが、北斗さんの製作への熱意とSixTONES愛が伝わってくるので、ぜひ続けていただきたいです。私も及ばずながら、道すがらの人々の耳に入らないかと通勤の車でヤンキー車の如き音量でNAVIGATORを流しています(笑)。発売日は数か月振りに渋谷や新宿のCD店でお祭りを楽しむつもりなので、COVID19がひとまず沈静化してくれることを切に願っています。

公開されたNAVIGATORのYouTube版MV。ティーザーで勝手に物語を想像してはいけないのでは、と思っていたのに、ティーザーでは見えなかった背景も明らかになってくると、なんだ本当にハリウッドの大作映画の予告編みたいじゃないですか!

ティーザーではBlade RunnerやThe Fifth Elementが想像されたのは先のお手紙に書いた通り。YouTube版ではBatman、Inceptionを髣髴とさせる*2CGの豪華さに泣けましたが、何よりそのCGの世界に映えるSixTONESの存在感!皆さんの動きも最高に魅力的に見せてくださって、さらに動作の音ハメが気持ち良い!本当に製作陣に感謝です。映像監督さんはImitation Rainと同じ方なのですね。IMAXシアターで2作併映鑑賞会しませんか?*3(以下、敢えて敬称略で私の観た印象・雑感)

冒頭、ジェシーが物憂げに座しているだけで物語が始まる。一人ずつ参集していくメンバー樹だけ不在*4。眼下に雲が流れる相当な高みから”ゴッサムシティ”を睥睨する6人。そこには樹も。歯を見せ意味深に笑む(1:11)樹はトリックスター狂言回しを担うのか、善人の笑顔で現れるラスボスパターン?二重スパイ?一瞬不安気に顔を曇らせて(2:00)、次の瞬間、跳ぶ!SMAPの”FLY”、嵐の”最後の約束”など高所から跳ぶシーンはジャニーズ史上数あれど、最高レベルの躍動感。ただ姿勢が美しいのではなく、むしろリアルな身体の軸が歪んでダイナミック。腕の振りからして本当に身体コントロールが上手で”本当に跳べる人”のリアルな跳躍。SixTONESの飛躍や脱走を暗示しているのなら味方だったのだろうか。
YouTube版では全貌が明らかでないが、独り静謐な北斗。冒頭の着地は猛禽類のように秘かに滑降して獲物を捕獲するやタッチ&ゴーする静の中の動。0:36でふっと視線をはずす北斗の虚無な目(0:49)は終始続く。姿勢がよくて端正なフォーム過ぎるからアサシンというより殺しの組織に潜入した捜査官を思わせる走り(1:57)。胡坐の北斗は禅僧もしくは剣豪のようで(
1:49)1人だけ閉鎖空間で涼風に吹かれているような。

ダンスシーンは幅も角度も色も輝度も少しずつ異なる青い光がサーチライトのように画面をうごめいて緊迫感が煽られる。さらに不穏さをたたえるジェシーの不自然な手の動き(0:30)。造形が絶対的に”美”な人が不安定で非対称なポーズをする美しさ(2:17)こちらを真っすぐに見据えながら落ちていくジェシーの目の悟り?(2:07)

ティーザーでは最後に”ドスッ”、”ばさばさ”という音で幕が閉じるのだが*5YouTube版では所在が不明。落ちていくジェシーが地面に激突する音?地面に叩きつけられる、と思いきや、羽が生えて飛び去る、みたいな?

0:48 Hey!に手を開く大我君、その音はめが気持ち良い(((ライブでこの”Hey!”でC&Rやるまでは成仏できない、でもサビの振りはライブだとSexy Zoneの”Wildになるよ”と同じで、一緒にやりたいけれど隣席と後席のご近所迷惑になりそうで遠慮しいしい真後ろにそっと、になりそう)))。2:10 ”大我の一撃”夫の一推し*6

高地の走り(1:58)は殺気があるようで一番実態が見えない。full ver.での2番のスーパー高地タイムを楽しみにするしかないのか、我々は。慎太郎の手が宙に描くのは”∞”(1:01)?スライディングからのバク転(2:40前後)は「要素のつなぎ」で高い演技構成点がでそう。ティーザーの左口角を上げたキラースマイルがYouTube版でなかったのが残念。

メンバーの躍動も素晴らしいのですが、同じくらい魅力的なのが映像の美。水平面に拡がる足元のビルの壁に映りこんだ街の光がきちんと歪んで滲んでいたり(2:31)、遥か眼下の道路の車列がきちんと流れていて(2:45辺り)、ダークヒーローが人知れず闘う中、人々は日々の暮らしを営んでいるのだなあ、と。こういう細かい作りこみが映像の厚みなのでしょうね。YouTube版最後で砕けたガラスが逆転した天地にゆっくり飛散する様が壮大で美しい。とにかく、完全版まであと1か月!

 

新曲MVのみならず、幾度も繰り返し楽しませていただいたのがJohnny's World Happy LIVE with YOU*7でした。無料配信版ではまずは名刺代わりの”Imitation Rain”から始まり、続いてかっこよくて”強い”SixTONESの”パブリックイメージ”を体現するような”Telephone”で演出力を見せ。LIVEの趣旨をくんだ明るくて励まされる”NEW WORLD”、多幸感に満ちた”"Laugh" in the LIFE”で画面の前の私達を巻き込み、その間に多様な歌いわけも堪能でき、と最初の無料配信ではこれ以上ないセットリストだったと思います。

今回の有料配信では敢えて予告編で予想せずに「出てくる物」を楽しもうと思ったのですが、冒頭からHysteriaとは!ファン相手のCHANGE THE ERAのオープニングで使われても驚きでしたが、SixTONES初見の人達も視聴するというのに攻めているなあ、と嬉しくなりました。階段演出も退廃感も漂うのに洗練されて上品で、登場から一瞬でSixTONESの世界にひきこまれるので”Hysteria”との組み合わせのオープニングは大成功だと思いました。”JAPONICA STYLE”も”RAM-PAM-PAM”もSixTONESの新奇性追及の振り幅として私は大好きで、にやにやしながら見てしまいました。この後に”光る、兆し”が続くとは。しかもジェシーの一振りで客席が光に包まれる、映画”ファンタジア”を思わせる演出の高揚感!この星のHIKARIで画面の前の私達を置き去りにしないよう巻き込み、”Imitation Rain”で歌の力を聴かせ、そして新曲NAVIGATOR披露!

感情を動かされるにも様々なパターンがありますが、理屈も理由も追いつかない感動、胸が熱くなる高揚、見惚れてしまうような美と技巧、感嘆させられる独創性、SixTONESの今回のセットリストは全てを動員させる力があったのです。

続くSnow Manとのコラボも大好きな”Fire Storm”で嬉しかったです*8。グループにより趣向は違って、どれも正解だと思いますが、SixTONESはトリのKinKi Kidsにも感じたと同じ、本気で”6人の音楽を聴かせること””音楽性”を全面に出してきていて、”正しい”と思いました。もう一つの売りでありファンの楽しみでもある抱腹絶倒MCを封印して曲の由来やエピソードを一つずつ紹介したり、新曲のために着替えてくれたのも、全体に曲目とパフォーマンスが非常に攻めたものだったので大正解だったと思います。パフォーマンス中は普段の5割増しくらいに荒ぶっていた北斗さんがMCでは「仕事のできる社員」になって曲紹介のお仕事をしていたのに、どの曲も”代表曲”になってしまったのには「だって全部代表曲だし」とうなずきながら笑ってしまいました。大我君の「余計なフェイクしちゃった」には人の前で歌うことのできる嬉しさが溢れていたし、本当に皆さん嬉しそうで、しかも不幸な自粛ではあったものの年末以来のお疲れの溜まった様子から元気いっぱいになっていらしたのが本当に嬉しかったです。

CDTVライブライブでのNAVIGATORも、前奏で壁の電飾が稲光のように白く発光したり、最後の方で画面一面に光が溢れたりするライティングが印象的でした。YouTube版のMVを見る限りではあまり自己主張しない印象を受ける大我君が生の歌番組だとその歌唱と存在感が物語世界を創り出すのに無双で感嘆しました。あの放送では北斗さんと高地君の低音もしっかり響いてきていて、ラップも加わり歌の表現が厚くなっていて、2作目にかける気迫に満ちていました。こちらも真剣に観て、聴かないと。

NAVIGATORのよく考えられた小出し戦略とダジャレ(あれはどこ発信なのでしょうか(笑))のキャッチフレーズもそうですが、本当にteam SixTONESスタッフ部門には素晴らしい戦略に感謝しております。老舗中の老舗でジャニーズの新人など知らない熱烈な固定ファン層のいるANNや鉄腕DASH、ベテラン芸人さんの番組に出させていただくことで、番組ファンとひえおじさん達など番組スタッフの厳しい眼にさらされて鍛えられ磨かれていく様を応援できるのも、SixTONESの皆さんが期待以上に活躍されているのも嬉しいものです。先日発表された北斗さんの主演映画も本当に楽しみで、撮影にはまだご苦労が多いと思いますが、無事進行しますようお祈りしております。

お芝居には疎くて言及してよいものか、と思ってこれまであまり書いたことはなかったのですが、次にお手紙さしあげる時には俳優北斗さんについて私見ですが書きためていたものを、と考えています(大丈夫かな)

 

このお手紙はYouTube版のMVが披露された際に書き始めたのですが、この段に至ってこのSNS時代に手紙というオールドメディアの敗北感(笑)に打ちひしがれて書いています。つまり、感想を書きとめ、書き足し、書き直し、紙に認めの作業の間に北斗學園皆勤賞の日直さんから発出される宿題に応えると、既にお手紙は陳腐化してしまうという件(笑)*9。既に露見している可能性大なのですが、かなり猫を被った”お手紙人格”を以て粗相のないよう推敲を重ねてなお時々失言が残留する自分。数名しか目にとめないであろう呟きを放つ際につい気を抜いて平素のツッコミ気質が漏れ出ることしばしば。失礼ととられかねない感想を放ったことに気づき、ネットの海に流れた過去の呟きを見苦しく140字を塗り重ねて釈明するより、と手紙を書いていたのに追いつかないという体たらく。さらに固有名詞を片仮名にするのに気が咎めて綴ったら(正)Bladeが(誤)Bradeになってしまっていたことに気づいただけで地球の裏まで沈みそう...

というわけで、私としては既に世に放った既出事項ながら、書いてしまったので投函することにしました。ご容赦を。

 

そんな恥ずかしい思いも後悔も熱狂する対象あればこそ。夏至の短夜にSixTONESと北斗さんの活躍を一番の楽しみにしております。どうか皆さまご自愛の程を、くれぐれも。                                               

                                  かしこ

2020年6月29日

*1:以前何かの雑誌で傘さしてジャンプしている写真があって、あれがすごく好きなのです

*2:Christopher Nolan監督はCG嫌いですが

*3:勿論、IMAX用カメラで撮影はしていない事は知っている(笑)

*4:冒頭のソロショットには登場するのですが、ジェシー君の2巡目の後だったので

*5:北斗學園の”☁ぼんっ”と”🦅ばさっ”って、これのことかと思っていました

*6:夫はMV公開日、私が既に繰り返し視た後で帰宅し、食事もそこそこに私の何十回目かの鑑賞につき合わされた。その後自分の5K Macの大画面を開いて見始めて、『樹が飛ぶと、きょもが撃つんだよ~』『北斗ときょもと高地が廊下みたいなところで歌っていて、北斗が叫んでいるんだよ~』ってご満悦。因みに私は絶体に”大我君”としか呼ばないので(京本分類では”愛”なのですよね、”恋”じゃなくて)なぜ、どこで「きょも」呼ばわりになったのか、うちのおじさん...

*7:舞台の名称もそうなのですが、大文字、小文字の使いわけに理由ってあるのでしょうか。”SixTONES”の発音を考えるとさらに気になるのです

*8:横浜アリーナ再訪が叶う日には皆A3扉前で”Despair Exceed”ごっこしてしまうでしょうね

*9:北斗學園の”宿題”は楽しいので、続けていただけると嬉しいです。どのくらい宿題提出あるのでしょう

032: 2020年6月7日_NAVIGATOR、アトリエの前で、SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル

前略

 早くも浴衣グラビアの季節になってしまいました。ここに至るまでの下書きで季語を5回書き換えました。深夜に放たれたNAVIGATORのティーザーがあまりに素敵だったので勢いで”前略”にしてすぐ出そうとしたものの、「北斗學園」や「アトリエの前で」を読み直し始めて少し延びました。「お正月はお忙しくて召し上がれないであろう伊達巻を殿下に」と1月4日に投函するつもりで持ち歩いていた切手*1。レターセットは「緊急事態宣言下にせめて便箋だけでも明るく」がテーマの春物。暦の上では夏の今日この頃には圧倒的な出遅れ感。でも北斗學園から伺い知るに、北斗さんはこの無駄な逡巡や、そういう人間のしょうもない部分は許容範囲らしい。季節はずれの文具で季語も無視して言い訳から始めることにいたしました。せめて梅雨前にお手元に届きますように(←早く書けって)

 

NAVIGATORティーザー、”魂消た”というより魂奪われ小一時間繰り返し見て、深夜の興奮をひきずった日曜翌朝一番に75インチ画面にミラーリングして堪能しました。

Imitation Rainの時はデビュー近辺の数週間が諸々忙しすぎた事もありますが、大事なデビュー曲に臆したか、あるいはYOSHIKIさんやSixTONESメンバー個人と重ね合わせの深い意味が隠されていそうで考えすぎたか、感想がまとまらず、今だに咀嚼を繰り返している牛の反芻胃状態なのです。一転、NAVIGATORはよい意味で敷居が低くてとっつきやすい。それは完全なフィクション世界でSixTONESが見せつける恰好よさをただ無心に楽しめるからでしょうか。

青い光の中、霧にけぶる街並みと光が近未来的な背景の街はどこなのだろう、なぜ追われている(追っている?)など、何やら謎めいた映像。それを深めるのが、樹君がにやっと笑う瞬間の意味深さや、世にも美しい体勢で跳ぶ姿(どこへ?)、ジェシー君がコルコバードのキリスト像みたいな体勢でゆっくり落ちていく(?)先は?、何に耳をそばだてているの?、髙地君の仰向いた顔の冷たい色気、一瞬何か嘲り笑うような酷薄な表情(これはジェシー君も一瞬しますよね。お道化ているのか冷笑なのか)、北斗さんの何かを捜すかのように走る姿はHarrison Fordの逃亡者のようで、表情が余裕綽々に挑んでいるようにも、嘆いているようにも見える。身をかがめた着地(?)姿勢は政治的背景をもつアサシンのようで、対する慎太郎君は低い姿勢のスタートダッシュが殺気を帯びた攻撃性で組織のヒットマンのよう。口角をあげて笑う表情で何人を”殺した”ことか大我君の祈るような手の表情の美しさは、ゴリゴリに男くさい暗殺者集団に紛れた麗しいダンサー、なのに一番冷酷で凄腕、みたいな、MVなのできちんとしたスト―リーがあるとは限らないのに勝手に物語を膨らませてしまいます。多分、私の非常に好きな”Way of the light is laying in the dark”~の部分の微かな不穏さを秘めた壮大な旋律が映画音楽のような厚みと拡がりを感じさせるからなのだと思います。この感じはひょっとして...と思って富豪刑事の主題歌の噂が出た際に番組サイトを観て心躍らせたのが音楽がやっぱり菅野祐悟さんだということでした(作詞・作曲の方は結局違ったのですが)毎週テレビの前でオンタイムで”正座して”見ていた「SP」以来(あのドラマの魅力の1/3は音楽だったと思うのです。あのOP曲でぐわ~っとドラマの世界に引き摺り込まれる吸引力!)、パーフェクトワールド、TAKE FIVE、MR.BRAIN、安堂ロイド、MOZU、アイムホーム、ラストレシピ、...観ていて劇中音楽が心にひっかかると大体菅野さんで、また菅野さんの関わる作品にはずれなし、なのです。う~早く放送再開して欲しい。


映画でいうと、Imitation Rainは冒頭の建造物の外壁の白と、ほの青い空の霞み具合がこの世ならぬ感じで、STAR WARS(エピソード4)の“遠い昔 はるかかなたの銀河系”の茫漠とした砂漠の風景を想起したのですが、NAVIGATORの映像から連想したのは Brade RunnerやThe Fifth Element。前者は街並みの雰囲気や「追いかける/追われる」話だから、後者は多分、青い光線が飛び交うイメージや宙に飛び出すシーンからでしょうか。他の作品と比較したら失礼だとは思いながらも、つい映画を思い浮かべてしまうのはSixTONESの作り上げる世界観の後ろに何か物語をみたくなってしまうこともあるだと思います。ティーザー広告でこれだけわくわくするのだから、3月に撮っていたのに黙っていなければならなかった皆さんの方が大変でしたでしょうね。心の準備は万端なのです。いつでも来い!

さて、ここまで北斗さんに「お元気ですか」の一言もなく書き進めてきましたが、お加減を伺うまでもなく連日更新してくださるブログのお陰で一方的に私達が北斗さんの毎日を知っているという素敵で不思議な状況が続いています。あれだけの内容と量の更新をされ、入魂のジングルを企画し録音し、ということは、緊急事態宣言下にほんっとうに家に一人でいらしたのでしょうね(笑)。ジングルには誇張されて表れますが、文章には”筆者その人”が見えますよね。私、「アイドルほっくん」も「アーティスト松村北斗」も好きですが、”電波の上だけでは社交的”でありたい”見た目と内面の相性が悪いことは自覚”している”ジングルの鬼”の他に類をみない感じが大好きです(という前提で以下を読んでいただきたい)。

「アトリエの前で」からは、親友という立場の人と再会して”違和感にヘラヘラしてしまった(第7回)”り、子供心に”入場の際は、少々方で風を切らせてもらった(第12回)”り、お弁当を一緒に食べようと声かけるだけで半日煩悶してお弁当箱を”人間関係の時限爆弾(第13回)”と形容したり,、自称される”微笑ましさと少しの切なさ”’(小津安二郎作品か...)に”不憫さ”を加えたい。

「北斗學園」では”下調べのきちんとした詐欺”、”書いた人の正解知らない方が気持ち悪くって居心地いい”、”無意識の世界で雨を晴れさせるって言うドラマチックを求めて一時的に降らせてるってこともあり得る”、などなど、繰り返し表現される拗れ気味の性向は深い実感から絞りだして書いているように違いない。人間関係の”苦手感”や”自意識過剰な成育過程”は“地”で”素”なのでしょうなと推測してしまう。創作しているのだったら、洞察力に脱帽です。しかもアイドルに適した「”設定したキャラクター”を全うできる器用さがある上に意志的で凝り性」なのに、自分を客観視できてしまうがために”キャラ設定”に葛藤を感じてしまうのだろうなあ、と勝手に解釈して、自分との共通点にちょっと笑うのです*2。私は”心理学に詳しい人”ではないですが、でも北斗さんの”拗らせ”にどっぷり浸っていない客観性で自分にツッコミいれて笑えることは素敵だと思っています。
とはいえ、文章の解釈には筆者の意図との乖離があることは現代国語の問題を作者が解いても正解できないという話からも常と思われ。そう思って今回もう一度読み返してみようと思ったら北斗學園は内容が濃くて5月5日まで読んで時間切れになりました(笑) 。それでも、逐一”team SixTONES”、”ひえおじ”などの言葉の定義や、オールナイトニッポンSixTONESの関係について説明してくださる読み手に対する想像力と親切さと几帳面さの素晴らしさ。ジングルを載せてくださったのもありがたかったし、5月2日の「一人ツッコミ一人ボケ+謝罪」のパロディ作風も大好きです。日常生活の”ほっくんの疑問・質問・宿題”*3もせっかく投げかけてくださるので、なるべく返事を呟いてみてはいますが、届いているかなあ。ちょっと届いていそうな匂いがすることもあるのだけれど、届いていても恥ずかしいなあ*4(←北斗さんもそんな感じのこと書いていらしたですよね、そういえば)。
皆さんのブログ、時々結構な時間にあがりますが、ひょっとしてスタッフさんの校閲やチェック経ないで直接掲載なのでしょうか。校閲ありならスタッフさんのご苦労いかばかりか。ありがたいことです。
「アトリエの前で」の独特の言い回しは、ほぼ編集者の手が入っていない文章なのだろうなと思っていて*5、長文の上に、締め切りまでに字数合わせをきちんとされているのは本当に大変でしょう。北斗さんは書くことがお好き、というより「表現せずにいられない種族」なのに「あやふやが苦手な亜種」なのだろうかと想像しています。よくあるファンレターマナー的な「ファンレターは読みやすいように2枚にまとめましょう」をガン無視して長文を送りつけている身としては*6、北斗さんも迷いながら長文になってしまうタイプだと「北斗學園」を通じて再認識できて、免罪符を得たようでちょっと救われます(笑)。

 

そんな私も新型コロナウイルスの登場以来、日々脳内で手紙文を考えてはいても、人に伝えるための文章を認めるという非常にエネルギーを使う作業に集中できずにおりました。それは「人類史上稀にみる歴史的事態の中で起きていることを遍く知っていたい」という耳目欲の虜になっているため、必然的にテレビやネット上の論争や理解しがたい強弁も見聞することになり、それがなかなかに精神的負荷がかかるものだったため。ネガティブな言葉や環境が脳や身体を消耗させた結果だと思うのですが、どうにも疲れやすかったり原因不明の全身掻痒感が続いたりして、通常はとにかく寝ちまえ、で何とかなるのですが、こうも世界に不安と不機嫌が溢れていると自分を健全に保つには別世界に心を逃がすことも非常に有効で、私を守ってくれたのはSixTONESの活動でした。例えばNAVIGATORのティーザーを見ることで原因不明の全身掻痒感が未明の前進高揚感で解消したり、”NON STOP!”や”We'll be Toghether"を聴くことで「あの日の日生劇場」の幸せな雰囲気を脳内で再生したり。特にSixTONESのおしゃべりにネガティブさや他者への攻撃性がないことは、本当にありがたいことでした。時世に即した励ましや労りの言葉も嬉しいものですが、よい意味で時事性を排していて、全く負の要素がない”たわいない会話”(と思わされているだけで、実際はよく練られた台本と準備あってのことでしょうけれど)にどれだけ救われることか。深夜の樹君 vs メンバー、ANNリスナーさん達、ひえおじさん達の攻防はひたすら楽しくて時間を忘れます(ごめんなさい、ANNの間だけは樹隊長についていきます。ジングルバトルは北斗さんを応援しますね~)。生粋のANNリスナーさんの「おらおら、クール、セクシー、スタイリッシュ、アイドル」というパブリックイメージ(?)からSixTONES像を少し見誤った投稿に、樹隊長が「本当は石橋は深夜に叩いて...」といちいち訂正しているのをSixTONES側にたってほくそ笑みながら聴くのも楽しくて、自分は勿体なくて投稿する側にまわれないのですよね(笑)。ANNで「しゃべりのうまい、弄り甲斐のある楽しい兄ちゃん達」だと思って興味をもったANNリスナーの特に男子達に、次はパフォーマンスを知って刮目していただきたい!


まだまだ気を抜けない日々に、そんな支えがあることをありがたく思っております。支えと言えば、これもお礼を申し上げねば。御社のSmile Up! Projectから弊院にありがたいことに医療物資をいただきました。ライブも舞台もない今は、いつか遊びに行かれる日のために休まずぎっちり仕事をしております。防護服とマスクを身に着ける時は北斗さんに守ってもらっているの♡と思っております(笑)。


Googleドキュメントに折々書きためてきたものを、NAVIGATORティーザーブースターで見切って前略で便箋に書き始めたのが5月31日。昼休みがとれたら、家で時間をみつけて、と、ちまちま書いて「男子達、パフォーマンスに刮目せよ!」の段を書き終えて目が覚めたら6日朝。構想3か月、製作1週間ともたもたしている間に発売日のお知らせをいただき前段の「発売日未定」の体が崩れてしまいましたが、発売日が決まって嬉しいです。NAVIGATORは平時と異なるプロモーションになると思いますが、そんな状況でSixTONESSONYさんがどう来るか、却って楽しみです。待ちに待った活動再開ですが、気を遣いながらの時節柄、どうかお身体おいといくださいませ。いつでも、どんな北斗さんも一番に贔屓して応援しています。                     

                                  かしこ

2020年6月7日

*1:

*2:私は親戚の危篤の報に「泣かなかったら冷たい人間だと思われるかもしれないけれど、自分が悲しく感じたとしてそれはその状況は悲しいはずだという知識故で、本当には悲しくないのではないか」と心配したり、読書感想文を書こうとして「評価する教員に媚びて思ってもいない”正しい感想らしきこと”を書いているのではないか」と手が止まってしまったりした、自意識過剰すぎて自身の感情の正統性に懐疑的な小学生だったのですが、小児期に使い果たしたのか自意識...
感情の出所が純粋な人間性の発露なのか社会的に獲得したものなのかなどわかりませんが、今や感情や思考なんて全て脳内物質の出方次第(ひょっとしたら腸内細菌に操られている可能性もある)と割り切る鈍感さを獲得しました。通園バスが無事着くまで不安だった幼き北斗ちゃんが「夢は見なさい。ただ、かなえる必要はない。ただ、かなえるための日々を過ごすべきだ」に至るまでに経てきた時間の重さを成長とだけでは言い尽くせないでしょうけれど

*3:”肘の下”のよい呼び方は思いつかなかったですが、そこにはヒトをヒトたらしめた秘密があるのです。前腕の回旋(手のひらを返す動作)が完全にできるのは類人猿とヒトだけで、飛躍的な移動の自由と、顔を洗ったりお尻を拭いたりお釣りをもらったりといった重要な機能とを獲得できたのは前腕の回旋機能のおかげなのです

*4:何通も手紙を送りつけておいて”#北斗學園”に恥ずかしいもあるもんか、って思われるかもしれませんが、送料を支払って日本郵便に託す前者と、瓶にいれた呟きをネットの海に流すがごとき行為とはメルヘン度と気恥ずかしさには雲泥の差が

*5:「ざらっとした違和感が残る」ことを目指しているとはいえ、プロが”読まれやすさ”を目的として手を入れたら削られそうな表現が散見されて、北斗さんは書き手として期待されているのだろうなと

*6:北斗さんは長くても読んで下さると思うからこそ、行間まで読み取ってくださると思えばこそ、の長文ではあっても、当初は長文を毎回謝っていましたが、いつしか開き直りましたね、私

031: 2020年3月24日_TrackONE -IMPACT-

拝啓

 辛夷がほころび桜は花開き、人の世は混乱していても春は着実に来ていますね。お元気でいらっしゃいますか?公演延期やイベント中止、不確定な事象の様々に、北斗さん、メンバーの皆様、スタッフの方々も落ち着かない日々を過ごされていると拝察します。楽しみにしていた静岡公演、北海道公演ですが、世界中が困難に直面している時に自分達だけ心から楽しくできるとも思えず、かといって催行されれば行くのを思い留まる程の自制心はないので、苦渋のそれではありましょうが、御社が延期・中止を早めに決断できる体力ある会社であったのはありがたいことでした。せめてこの機会に少しはゆっくりしていただけますよう願っております。
それでもTVの特番も、ラジオや事務所の公式動画やブログでのコミュニケーションもあり、さらにこのような状況下では即時性が威力絶大のSNSで機を逃さぬ手厚いおもてなしをいただけるのは、本当にありがたいことです。多様な手段を使いこなせるのもSixTONESがあの過渡期にJr.でいてくれたからこそだと思うと人間万事塞翁が馬。長野の振替公演が大我君誕生日を祝う楽しい時間となったように、今回の延期・中止が、災い転じた福になりますように*1

 

TrackONE -IMPACT-ツアー。デビューライブなのに、2018年の3曲は使っていないのに、6割がオリジナル曲とは、改めて贅沢で充実したJr.時代だったのですね。しかも徹頭徹尾、6人で、という決意表明。
初日の第一印象は「想像力と身体性を駆使して、地面に描いた線の上に精緻な秘密基地を築き上げていた子供達が突然VRを与えられたみたい」でした。創意工夫と身体表現の賜物の手工芸品が、潤沢な予算と設備を得て工業製品になった、デビューという第一次産業革命。今YouTubeで観ても、金色の光溢れる中、重厚で荘重なセットを背景にしたパフォーマンスは本当に格好よいのですが、掌上で独り占めして飽かず眺めていたくなるような繊細な手工芸品的パフォーマンスはもう見られないのかなあと、初日からちょっと”センチメンタル入っちまった”のです。こんな心のチクチクはそれだけ思い入れ慈しむ対象があればこそ味わえるものでしょうし、実はその後回を重ねて参加するうちに印象も変わっていったのですが、初日に抱いた違和感の正体を見極めて言語化しようと模索するうちに桜が咲き始めてしまいました(笑)


今回のオープニングは水晶型の機構に入って正面上空から現れる正攻法。鎖に繋がれて登場したり、まっさらの新曲で始まったり、センターステージ上空から想定外の曲をお供に降臨してきたり、これまで散々驚かされ続けてきたので、”Never repeat the same thing”の宣言どおり、今回は逆をついてひねらず”王道のそれ”になったのか、あるいはお披露目ライブだからか。でも、しっかり正面から顔を見せたのは一瞬で、嬉々として”We're rollin' rollin'”し続けるのはやはり王道ど真ん中ではないのでしょうね(笑)。

ともあれ、デビューライブの高揚感+お正月にて、目出度く申し納め候感*2その後、RIDE ON TIMEの舞台裏映像で、それが実は”機構に動かされている”のではなくご自分達で操っていて、筋力的にも三半規管にも負荷の高い力仕事だと知りました。”人の力”の介在する部分は残っているのだと、ちょっと嬉しくなりました。もちろん、様々な舞台装置のそれ自体の面白さはあって、例えばセットの磔台”が畳まれているとダイヤのような形に見えて、水晶”と宝石でそろえているならSixTONESらしい凝り方ですね。北斗さんご自慢の天井のモニターも、火球が飛んでいくようだったり、揺れる水面のようだったり、文字が流れて新幹線車内の電光掲示板のようだったり。ツアーロゴの>>>>>>も「真っ直ぐに突き進む/帰ってこない」「的を射る」という意味の縁起柄の矢絣のように見えて、おめでたい感じでした。

Mr. ZUDONからPARTY'S ONの間、モニターに映し出されたのは「きれいな悪夢」のようなサイケデリックな、でもスタイリッシュな映像。あれ、私、大好きだったのですが、『意図を知りたーい』(と、36ポイントくらいのフォントで大書したい)。オープニングから王道を進み過ぎて、つい、逸脱したくなったのか?Johnnys' ISLANDセルフィー2020の、ジェシー君の後ろで横たわってこちらを見ている北斗さんの1連2枚の写真*3

PARTY'S ONでは勇壮に上下する”磔台”が下降を始め、皆さんが腕組みしながら後ろ向きに倒れていく様を「どこまで腰が引けずに倒れていけるか男気選手権」的興味で見てしまうのですが、北斗さん、最後まで姿勢を保っていてさすがの体幹ですね。この曲では後屈位でほぼ逆転して歌っているのに表情が崩れないってすごいわと思ったり、後屈のし過ぎで腰を傷めるのではないかしら、私が後屈が美しいって何回も褒めたせいではないわよね…などといらない心配したり(笑)。褒めすぎ、期待しすぎ、という点では「美しい走り姿をみたい」なんて私くらいのニッチな要望だと思っていたのですが、今年は「駆けっこの速い男子」を目指すと書かれていた(TVfanクロス33号)ように、このツアーでは北斗さん、かなり走り回ってくださっていますよね。ありがとうございます。でもお疲れになりませんか? どのみち目を離すことなくずっと北斗さんを見ているので、どこかで美しい短距離ダッシュをほんの1、2回見せていただければ眼福、満足でございます。

走る姿のみならず、美しい動き愛好家の私を陶然とさせたのはSun Burns Downでの登場シーン。酔拳の老達人の如くゆらゆらと現れた北斗さんが繰り出した、静かで柔らかいのに鋭い跳び蹴りの、尋常じゃない高さと滞空時間。「静か、柔らかい、鋭い」の相矛盾する要素が共存する緩急が北斗さんならではなのです*4

Sun Burns Downでは黒いスタッズマスクも絶妙にあのパフォーマンスに似合っていて唸らされました。ジャニーズ事務所所属20代新人アイドルがレクター博士(羊たちの沈黙)…この末恐ろしさよ(笑)と思ってしまったのですが、「いくらSixTONESとはいえ」ステージで猟奇殺人犯はないですよね。後で(スタッズマスク)+(荘重に廻る巨大なタービン、剥き出しのダクト、重厚な鉄骨梁、磔台の動きの機械感)+(英国貴族風なTelephone新衣装)=スチームパンクと世界観を説明するキーワードに思い至り、ならば第一次産業革命という私の第一印象も、終演後開口一番友人が興奮して口走った、「ジェシー様ノーブル!!、歩くバッキンガム宮殿!!」も、正解だったのですよね。Telephoneの衣装、シルクハットでこそないですしタイもありませんが、ジェシー君と高地君と樹君はシャツとベストの上にフロックコートを羽織り、脚が長くほっそり見えるボトムスのヴィクトリア朝様式、北斗さんと慎太郎君のはもう少し機能的になったエドワード朝様式なのでしょうか。全員もれなく全身くまなく、美点を完璧に強調する大好きな衣装です。

Telephoneの綾羅錦繍とは対照的に、Imitation Rainではシンプルな黒衣装が選ばれたのは、世間のジャニーズに対するStereotypeを破る、大人の鑑賞に堪える歌の上手な長身のグループを印象付けるデビュー戦略なのでしょうか。シンプルな衣装も映えますし、CDジャケット用の赤(RAM-PAM‐PAMのアジア的な黄色い赤とは違って、欧風の青味の赤)も素敵です*5

Imitation Rainでは低音に居場所をみつけた、と語っていらした北斗さんですが、NEW WORLDではここまで出るのだ、と驚くような高音を出していたり、Imitation Rainを控えたBE CRAZYで存分にシャウトしたり”所信表明演説”で叫んでいたり、喉が丈夫なのですね。FC入会お礼の動画でも本来笑いを誘うはずのミュージカル風台詞で声がよく出るのに驚いてしまって笑えませんでした(笑)。+act誌(2020年3月号)では「声の幅がある」「ドスの利いた声も使う」と評されて、『今気づきました』、みたいにとぼけていらしたですが、ご自分の声が十分な武器になるって、とうの昔にご存じでしたよね?(笑)。

 

Stage fan誌(2020年 vol.7)に北斗さんが「見た人の気持ちの動きを想像して表現する」と語っていらしたのをよいことに、こうやってライブに参加しては心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくっています。答え合わせとはいかずとも制作の意図や背景を知りたくて*6、足を運んだ公演では大抵パンフレットを買うのですが、これまでどれだけ意欲と思惑が空回りしたトンデモパンフを見てきたことか(笑)。表面が毛でモフモフしていたり(剥げて因幡の白兎化してしまうんです)、満員電車で喋りだしたり(表紙を押すと声が聞けるのですが、TPOを察せず圧力で作動するんです)、人を撲殺できそうな重量感のハードカバーだったり、大きすぎて公演中置き場に困ったり。

今回は記念すべきデビューライブのパンフレットですし、グッズの質は安定のSixTONESさんとはいえ、期待しすぎてはいけないと閾値を下げて売り場に臨みました。が、今ツアーのパンフレット、満点です!!!!!! 重からず大きからず複数冊買っても持ち帰りやすい絶妙なB5サイズで書棚に収めやすい上に背表紙のタイトルで書棚から見つけやすいのです。

体裁だけでなく内容も素晴らしい。まずは3ページ目のテキスト。Apple社が起死回生を遂げた伝説の”Think different.”キャンペーンの”To the crazy ones”を髣髴とさせる宣言文。気概が感じられるのにお洒落で暑苦しくないのがSixTONESのよさですね。そして前半グラビアの劇画調加工がハードでとてつもなく格好よいのに、SixTONES JOURNALのベーグル作りの爽やかでかわいいこと。そしてTrack of SixTONESは製作者のグループへの愛着がしみじみ伝わるきめ細かさ。グッズの記録は貴重です。巻末のグラビアはまた違う趣向のクールさで、コンパクトな1冊でSixTONESの多面的な魅力を過不足なく伝えていると思います。さすが、rookieなのにtrailblazerの自覚をもって作られた作品。困ったなあ。最初から満点だされたら、今後閾値が上がりますよ(笑)

 

横浜アリーナ公演では”今のSixTONES”を見ておいて欲しい人達がFCにも入会してくれて当ててくれたので、一緒に参加できたのも嬉しいことでした。1人はこの20年嵐の現場で苦楽をともにしてきた尊敬する友人。嵐の現場では海外であろうと交通遅延があろうと淡々と”任務を遂行”してきた私が、SixTONESの初日には席で荷物をカバンからぶちまけてしまったり、ペンライトを振りながら段差を踏み外したり(バクステ前のアリーナで急に視界から消えていった人がいませんでしたか(笑))、駅の階段で転んだり、恋する少女の初デートか、くらいの極度の緊張感で、おたおたと鈍くさく狼狽しまくるのを冷静にサポートしながらも、内心驚いていたに違いありません。

でも、横浜の1月4,5日は私だけでなくメンバーの皆さんにもいつもと違う緊張感がありませんでしたか?ジャニーズのライブが初めてという方も結構いらしたためか、これまでのSixTONESの公演とは異なる雰囲気が客席にも漂っていたように思います。

2人目、私の”ジャの道”の師匠はSMAPデビュー以来のファンで、ほぼ全グループのFCに入っているのですが、生でSixTONESを観るのは永瀬廉君とのEXシアター公演以来。「北斗がよく踊っていて、メンバー同士を繋ごうとして頑張っていたねー。見直したわ」と評していました。(上から目線ですみません。原文そのまま記載しています)こんなに濃いファンダムを持つグループなのに「客席もメンバー同士も絆感が熟すのはこれからなのかな」と付け加えていたので、あの日の公演はやはり何か違ったのかもしれません。7日夜公演の、スタンドから気づいて鳥肌がたちそうな(よい意味で誤用しますが本当にぞくっとした)感覚を覚えた、ペンライトがくっきりと色分けされたBeautiful Lifeでの客席や、平素アンチセンチメタリストな私にも胸に迫るものがあってちょっと泣けてしまった「最後のジャニーズJr.コール」を、彼女にも見せてあげたかった...

3人目は、後ろの小柄なお嬢さんを気遣って終始中腰でいた夫。北斗さんを追ってひまわりの如く向きを変えては自分の目の前に遠慮なくお尻を向け、ペンライトを振り回し飛び跳ねる妻に何を思っていたのでしょう。せっせと手紙を書いては送り、積みあがる程にCDや雑誌、写真を買い込み、ことあるごとにうちわを作り、と妻がこれまでの”若いツバメ君達”とは桁違いに溺愛する対象を観察していたようです。自分は前の席のお嬢さん方へジェシー君が指で💓作ってあげていた流れ弾に被弾したためご満悦で、その後のテレビ露出も手伝ってジェシー君ファンになったようです。「ジェシー君はピンポイントでファンを見ていて、北斗君は全体をなんとなくまんべんなく見ている感じだよね」と私を慰めるように言っていましたが、「なんとなくまんべんなく」じゃなくて、北斗さんはきちんと私のことも見てくれているはず…はっきりとでなくても...と主張しておきます(笑)。夫は一度だけ連れて行った嵐のライブに仕事から遅刻してきてスーツだったためか、横浜アリーナのアリーナ中段でも目立ったようで大野君に指さしガッツポーズをしてもらったのですが、今のSixTONESの客席は当時の嵐と比べても男性が多くて、おじさんにも居心地はよかったようです*7

 

見えない脅威が跋扈し様々な制約が生じても、働いて、運動して、料理して、食べて、眠って、淡々と生活は続き、その折々に北斗さんとSixTONESを身近に思い起こして楽しくなれるのですよね。納豆が消えたスーパーの棚を前に、これはSixTONESの皆さんお困りだろうなと思ったり、レジ待ち列で興味惹かれて手にとった生七味唐辛子(桃屋製たったの268円の贅沢)が山椒の香りも高い絶品で、これは北斗さんご存知かしらと思ったり、スタジオプログラムが当面中止になったジムで普段使わないエアロバイクを使ったら付属モニターのYouTubeがログインしていないのにSixTONESを「あなたにおすすめ」してきてほくそ笑んだり。感染防止策で機器間が広くガラ空きなので気づかれていないと思いますが、黙々とトレーニングする人々の中、一人で笑ってしてしまったり、時に歌い出しそうになるのはちょっと勘弁してほしいところですが(笑)、お陰様でストチューブをお供に小一時間くらいあっという間に漕いでしまえるので、改めてストチューブ、使えるわーと、その有用性を実感しています。有用という点ではグッズのブランケットも重宝しています。一人で暖房入れるのは勿体ない時に首周り~腰まで温めてくれる絶妙なサイズで、今もぬくぬく包まれながら書いています。

 

ドラマのことや、あれやこれや、書きたいことは尽きないのですが、また近々のお手紙を当てにならない約束にして、そろそろ筆をおきます。まずはオールナイトニッポンを楽しみに、そして4月の静岡でお目にかかれますように。メンバー各位、スタッフの皆様、ご自愛くださいませ。

スポーツ報知の大きな記事で書かれていた「ずっと誰かに応援していてもらいたい。誰かに元気とか勇気とか感動を与えたい」の「誰か」は、間違いなく私だと思いつつ。

                                  かしこ

2020年3月24日

 

*1:事務所の方、本当に多くの公演中止でご苦労かと思いますが、なんとか振替公演をご検討いただけますように。でも、あのSHOCKがインスタライブになるとは。「ジャニーズをデジタルに放って」おいてくださっていてよかったです。22万人が楽しめたのですものね

*2:たくさん回って、というと染之助・染太郎さんの”新年めでたい感”が反射的に脳裏に(笑)

*3:北斗さんの、件の写真を見ると、ミレイのオフィーリアが思い出されます。北斗さん、パフォーマンス上は「”理路整然とした狂気”を計画的に利用する」のに、常識人なのに、オフショットやインスタグラムで脈絡なく発動する逸脱行為はどこから湧いてくるのでしょう。大好き(笑)))もそうなのですが、突如現れる「怖くてキモくてかわいい」と同じにおいがします。普通ああいうサイケデリックを意図すると極彩色になりがちなところ、背景も衣装も白で、表情と動きで表現するのがセンスだなあ、と((SixTONESって、おしゃべりは過剰ですが、こういう引き算の美学みたいなところがありますよね。対照的に、背負ったサイケ映像の過剰さに客席は笑っているのに超絶技巧のダンスをさらっとこなしているBAD BOYを観るたびに、大野智の天才にひれ伏すのですよね。サイケ映像雑感

*4:芸能界に「空手経験者」は数多いても、ジャニーさんもおっしゃっていたようにショウとして成り立つ美しさの人はそれほどいないと思うのです。 一刻も早くアクション映画のオファーを!誰か、誰か映画関係者はいませんか!と、あの蹴りを思い出すたびにもどかしく(SixTONESの空手経験者の皆さんもすごく美しい動きだと思っていますが、依怙贔屓です)

*5:ImitationRainについて語るのは難しすぎて、書いては思案し手が止まりを繰り返しているうちに時候の挨拶を書いた日にはほころんでいた辛夷の花も終わってしまいそうなので、これはまたの機会に

*6:DAVID BOWIE is”がVictria & Albert博物館で開催されていた時にロンドンを再訪していて、曲作りやアルバム作成の着想、衣装やセットの構想、変遷などが本当に面白くて半日以上かけて見入ってしまったのですが、いつかSixTONESのそのような企画があったらよいなあ、と思っています

*7:皆さんにかわいがってもらえる小さいお子さんも増えてきているようで、アイドル産業の持続性のためにも喜ばしいことなのですが、SixTONESのライブは音圧高めなので聴覚保護のためのイヤーマフをしてきてくだされば安心なのですが。私のジャの道の師匠も罹患したのですが、好きな音楽で騒音性難聴になるのは悲しいことで、御社で貸出しやグッズとしてご検討いただけませんか?

029: 2019年12月11日_Roughxxxxxx

拝啓

 北斗さんのお好きな季節も本番ですね。長野公演前に散策した善光寺で一瞬舞った小雪に改めて冬を実感させられましたが、ホールツアーを満喫しているうちに秋が過ぎ、SixTONESを暦に回っているかのような私の一年もお陰様でわくわく続きのうちに師走を迎えました。私の誕生日前日には映画少年たちBlu-rayが届き、当日は大我君の歌でお祝い頂き、翌朝は待望の北斗さんのドラマ出演のお知らせ。昨年12月に続き、盛り沢山の誕生日プレゼントをありがとうございます(と思い込むくらいはご容赦ください(笑))

今回のツアーは私が楽しい時間を過ごすことを心から喜んでくれる家族や友人達も当てて連れて行ってくれ、神戸、北陸2県、東京、長野と希望の公演に参加できました。一公演も参加できなかった方もいらしたことは重々承知しているので本当に恐縮に思っていますが、当たったからには行きたいファン心理にご斟酌賜りますよう。

素敵な公演をこんなに堪能させていただいたお返しをせねばと初日からずっと感想を書きためてきたのに「長野が終わったら」「新曲披露の後で」と、お手紙を書かずに今に至りました。東京公演と長野振替公演にあてる休みをとるため休日出勤したりといった時間の制約もあったのですが、お忙しい北斗さんが締切のある文章をご自分で書いていらっしゃるのには本当に頭が下がります。

 

新しいことはしないという今ツアー。メディアでも最近は「おらおら」の枕詞は使われなくなってきましたが*1、会場に入った途端に眼に入るKEEP OUTの黄色テープにクレーンフックの厳ついセット。オープニングで早速「このツアーの一蹴り」があって、そのあたりの定番は踏んでくるのですね。
でも「おらおら」は序盤の4曲だけで、次はデジタルなイメージの曲群(だったのでしょうか)。 THE D-MOTIONは私がSixTONESに魅了されるきっかけの曲でしたし、もうKAT-TUNさんにおねだりしてもらってしまえばと思うくらい何度観ても大好きなパフォーマンスですが、幾何学模様の映像が背景でSixTONESには珍しいなあ、続く3D-Girlもデジタルなイメージで統一したからかしら、と思いながら見ていました。Keep Goingではレーザーを手鏡で反射させる動かし方にも6者6様の個性があって楽しかったです。

冒頭ステージ下手で上手側の大我君と向かい合わせに立つ北斗さんが、背後からレーザーが当たった瞬間「撃たれた衝撃」をうけたようにヒットを打つのが好きで、それが振り付けなのか、アドリブなのか、偶然そう見えただけなのか、大我君の動きも比べようと思っては結局北斗さんを見てしまい、確認できず(笑)。

キミハカルマでは会場ごとに舞台の幅や奥行き、照明の位置も違うでしょうに、2対4枚の布それぞれに、どの立ち位置でもジェシー君と北斗さんの影が毎回きっちり映っていて、照明の方とお二人の調整の精密さに感動しました。

 

北斗さんの歌も聴くたびに上手になられているように思います(プロの歌い手さんに失礼な物言いですみません)し、歌割も光る、兆し以来増えているようで、先日のImitation Rainのお披露目でも、大我君の主旋律に北斗さんがジェシー君と副旋律を歌われているのを嬉しく聴きました。あるグループは全員が通して録音してからよいところどりをして完成させるのだと聞いていますが、レーベルに所属しないJr.の方達の曲作りや歌割をどなたが決めるのだろうと常々興味をもっていました。この曲からはSONYのプロデューサーさんが歌割を決めていかれるのでしょうか。

SixTONESはどなたをとっても好きな声で違和感を覚えることがなく、耳に非常に心地よいのです。余談ですが2年前購入した天井まであるCDラック、購入当初からディスプレイスタンド付きの中央の2段はSixTONES用にあけてあります。これから素晴らしいCDで埋まっていくのを心待ちにしています。

 

照明についてジャニーさんが色の温度や映え方に非常にこだわって色番号を指定されるという話を以前読んだことがありますが、今回のツアーは照明の色も印象的でした。TABOOの背景で小爆発を繰り返す光や、Affection~BODY TALK~You Make Me、Love Jouiceでの照明や映像の色が明瞭な白ではなくて不透明な白色と黄色~橙の暖色系で、You Make Meで使われた街の映像(具象的な映像を使われるのも珍しいですよね)もセピアがかっているのは、SixTONESの粋さ上品さを表現しているようで、素敵でした。

そんなシックな世界からうってかわって、RAM-PAM-PAMでは、照明が台湾や香港のネオンでみるような、混沌としたエネルギーを想起させる温度の高い、アジア的としか言いようのない赤色で非常に印象的でした。これはジャカルタYouTube Fan Festa参加を想定してのものなのか、あるいは欧州や北米に打って出るのにイメージとしてうちだしたかったのか、この曲のエネルギッシュさにこの色と、爆竹や花火を思わせる映像(香港で過ごしたお正月を思い出しました)がとにかくよく似合っていたと思います。北斗さんの衣装も曼荼羅のようにメタルの装飾がついているのを双眼鏡越しに発見して、これもアジア風味なのかしら、などと考えておりました。

エネルギーの塊をぶつけられるような曲で荒ぶった後に、突然落差のMr. ZUDONが送りこまれるのも『来た来た、これがSixTONESのやり口だ』と思わされて楽しかったです。

この、皆の宝物のような曲で一気に盛り上がった後、突然静かになって現れる幼少期の写真。プレゼンテーションの途中に散漫になった聴衆の注意喚起に面白い画像などを挟むことはよくありますが、今回の映像は単なる場面転換の箸休めではなくて、本来の意味でのattention getter、つまり次の場面のテーマを伝えるものだったのですね。客席まで照射されるライトが秒針のように振れながらカウントダウンし、紗のかかったステージに浮かび上がる「時計」(と思って見ていたたのですが...その前提で書きます。奇数正時だけ表示ですが(笑))。今回のホールツアーで一番好きだったのはここからのTime~Night Trainの一連のパフォーマンスでした。映像で時計を映し出す演出はよく見ますが、自分達が時計を演じてしまうアイデアの秀逸さとその美しさ!!

初日は1階席中程と前方で見ていたので、私こと「美しい動き愛好家」は「装置の上で体幹筋力を誇示」しているような、不安定な体勢を維持する真剣さと6人の連携にまずは魅入られました。6列目からの至近で観られた追加公演では演技への献身に涙がでそうでした。が、しかし、2階席からの眺めはさらに素晴らしいのです。6つの小さな時計がそれぞれ時を刻んで回りながら「宇宙空間で悠久の時間を刻む大きな時計」を形作っているのを神の視点で俯瞰しているような気分になれて、大好きな「百億の昼と千億の夜」という作品をもう一度読みたくなりました。なので、この一連は私の中ではSFメドレーなのです。

そんな別世界からHysteriaでは紗の幕がさっと落ちて現世に戻るのです。初にみた日生劇場では首から上だけが浮かび上がって「サロメ」のようだと思っていたのが、CHANGE THE ERAでは天上人の降臨、今度は永遠の時間を生きている人達のような。こんな難しい曲で、毎度前回を超える演出で、なのに最初からこの曲にはこの演出よねと思える程にしっくりくるものを出して来られるので、曲に対してやたらな解釈をすることすら申し訳なくて、御託を並べず出された料理を美味しくいただきます、と言わざるを得ない気分になりました。

この曲だったと思うのですが、ステージの階段の蹴上のスクリーンに映る非常に不規則に動く多色の光に、なんて凝った照明、と思っていたら客席のペンライトが映り込んでいたのです。宝石箱の中で宝石がめいめいに発光しているような美しさでした。「宇宙空間の時計」もこの「自家発光する宝石箱」もステージ上で演じている方達は見ることが叶わないのですよね。映像記録で見られるとはいえ、生身の人間が目の前で演じている緊張感と、客席の温度を反映した宝石の煌めきはその場でしか体感できないもので、今回だけは舞台上の皆さんを気の毒に思ってしまったくらいです。
Night Trainでは北斗さんの背屈が美しいのですが、時計といい、このような櫓状の装置を使って身体で表現するのは知る限りではあまり既存のグループではなかったように思います。SixTONESの舞台経験の豊富さからくるものなのでしょうか。デビュー曲名こそ”Imitation”ですが、SixTONESを一言で表すなら対語の”Creation”ですよね。金属の櫓もSixTONESらしさですが、Anti Gravityというパフォーマーのトレーニング由来のエクササイズでは布製ハンモックを使って背屈するSwan Diveというポーズがあって、これをステージで使えたら美しいだろうな、と思いながら見ていました。鬼腹筋使うので、歌うのは難しそうですが…

REMIXメドレーは、いつもは北斗さんを追ってしまってゆっくり見られない他の5人のダンスをじっくり観られて嬉しかったです。各人各様のダンスが大好きなので、Timeからここまではペンライトに意識を振り向けるのも勿体なくて息をつめてじっと見入っていました。メドレー終盤で北斗さんの煽りが入って、ようやく私も「息を吹き返す」のです(笑)

”蘇生”後怒涛の勢いでエンディングに向かう中、今回のツアーではJAPONICA STYLEの印象をまた新たにしました。発表当時の典雅さと異なった趣で、こんなにカタルシスを味わえる曲だったとは!ライブも終盤に来ているのに身を砕くように全力で踊る姿が本当に「活き活き」としていて、今回のツアーで最も「命が削れた破片がキラキラ飛んでくる」ように感じたのはこの曲でした。誇張ではなく多分何千回も視聴きした曲なのに、毎回新たに感動して、なんて素敵なんだろう、ああ、私はこれを観たくて万難を排して生の現場に足を運んでいるのだと実感せざるを得ないのです。

SixTONESの10周年、20周年では皆さんもあの振り付けで足がもつれるかもしれませんし、私もライブで跳びはねるのは難しくなっているかもしれませんが、きっとその時も飛んでくる命の破片を浴びることはできるのだろうなと思っています。

 

Rough "XXXXXX"ツアーでTime~Night Trainと同じくらい好きだったのは、実はWアンコール時の「通り抜け芸」と銀テープ発砲時の「フリーズ芸」でした。銀テープに執着がないのでステージを見ていたら突然始まったステージ上の光景に意表をつかれ、次の瞬間思わず大笑いしていました。少し拗ねている様子も絶妙にかわいらしくておかしくて、テープ争奪戦から我に返った人もステージを見ていればよかった!と後悔しそうですし(笑)、「銀テープ問題」に対する嫌味のない最高の”返し”だと思っています。

最後の最後までこれぞSixTONESというびっくり箱でしたが、そもそも発表当時に皆が当惑した”XXXXXX"も、同じくらいに楽しい「匂わせ」だったのですよね?。

未知数という説明に何となく納得はしていたものの、街でツアーTシャツやバッグを身に着けていて「X JAPANのライブ」と間違われるたび「いいえ、すとーんずです。お見知りおきを。これから誰もが知る存在になりますよ」と心の中で叫んでいましたが、本当にX JAPANさんがらみの素敵なネタバレが待っているとは思いませんでした。

その、YOSHIKIさんプロデュースのデビュー曲発表と、FC発足、アリーナツアー日程の嬉しいお知らせは、皆さんの表情を肉眼で見てとれる席で一緒に喜ぶことができて嬉しかったです。このツアーは十分過ぎるくらい入らせていただいたので遠慮しようと思っていたのですが、夏に情報局に入会した夫が横浜初日を当ててくれたり(50代男性に手厚い御社(笑))友人も誘ってくれてアリーナツアーも参加できて、本当にありがたいことです。今回は友人達と相談して当たらなかった方を最初からお誘いすることにしました(でないと罰が当たりそうです)。唯一ホールツアーでは見られなかった北斗さんの美しい疾走や跳躍(花道のリフターが下がってきたのをひょいって飛びこえるの好きなんです)もアリーナでは観られるかしらと楽しみにしています。既存の先輩曲の表現方法の独創性を楽しんできたSixTONESのライブですが、この先はアルバム(!早くでないかしら)テーマを表現したり、さらなる楽しみが待っていますね。

 

東西SHOW合戦やEX以来、これだけ参加させていただいても、SixTONESの公演ではほぼいやな思いをしたことがないのもすごいことだと思います。富山では続々とお見送りのファンやこれから乗車するファン(私含めて)が改札内外に集まってきていたのに、皆さんを不快にさせたり危険にさらしたり、周囲の方にご迷惑をかけるようなこともなく至極平和に帰京される皆さんを見送ったことに嬉しくなってしまいました*2。神戸でもグッズ売り場で強そうなかっこいいお嬢さんがペンライトをしみじみ見つめて「ようやくJr.キンブレ卒業だね~、嬉しいね~」とつぶやいていて、平和だなあと破顔してしまいました。

そんなファンの在り方は、恐らく皆さんの姿勢を反映しているのだと思います。私は存在を認識した当初から、SixTONESの皆さんのお仕事に対する意識や、ファンやスタッフの方など周囲に対する考え方が大好きです。そしてデビュー発表からの皆さんの言葉や態度に、ますますその意を強めています。デビューCDを「全身全霊で最高のものを作りました。自信があります。ちょっとだけ頼らせてください*3」と言われた品のよさと筋の通った考え方に感動して、読むたび、誰かにそれを語ろうとするたびに涙声になりそうです。ポジションを得ることを目標に能力を発揮する人達を否定はしませんが、よいものを作り出すことに主眼をおいてくださる人達であってくれて嬉しいです。もう少しがつがつしてくれてもよいのにと思いつつも、「SixTONESというプロジェクトの構成員」を勝手に自任している者としては、この上品さを保ったまま大きくなっていただきたいと思うのです。

もう一つ衝撃に近い感動を覚えたことがあります。10月23日のYouTubeライブ配信で向井君がファンに間違えて声をかけられ訂正せずにジェシー君のふりをしたと言った時のこと。ジェシー君が即座に「その子の気持ちは」と口にされたことです。「詐称された自分の気持ち」を主張するでもなく、また、話を面白く広げることもできたろうにそれもせず、この人は真っ先にしごく自然にその見ず知らずのファンの方の気持ちを思い遣ったのですよね。ジェシー君の屈託ないAHAHAHAHAを聞くだけで、不機嫌な時でも思わず笑わされてしまうのですが、人を幸せにする笑い声の根底にはやはりこんな優しさがあるのですね。北斗さんがジェシー君大好きな理由が改めて腑に落ちました。

北斗さんて優しいなと思ったのは長野公演でした。ホクトホールなら多少は北斗さんが主役のように振舞ってももよいでしょうに「Hey、ホクト」だけで(笑)。大我君のお誕生日お祝いももちろんすごく楽しかったですが、ご自分が主役になるのは居心地悪く感じてしまわれるのか(笑)、何を知っているわけでもない一ファンですが「北斗さんらしい慎み深さ」だと感じました。

皆さんがこういう人となりであったことは、これまで少しだけ遠回りすることになった原因だったかもしれませんが、それがあればこそ私はSixTONESをこれからもずっと人生を共に過ごしていく同志のような存在として疑いもなく応援できるのだと思います*4。パフォーマンスも容姿も重要ですし、私はステージに立つ方達はステージ上で素晴らしければよし、と思っている方ですが、それでも言動の端々に表れる人となりに共感できる人は胸をはって応援できると思うのです。

 

2018年末に「2019年の露出ラッシュに備えて」購入したA4ワイド(雑誌用)、A2(ポスター・新聞記事用)、B4(ピンナップ用)、各サイズのクリアファイルと充分量(だったはず)の予備リフィルは、あっさり夏前に再注文するはめになり、先日はこれも足りなくなったチケット半券ファイルのリフィルと併せてまた購入することになりました。整理が追いつかない程、続々届く雑誌に囲まれながら、この1年のSixTONESの充実した活動と、そこに居合わせることができる幸せにしみじみ感謝しております。来年はさらに楽しいこと、驚くことが増えるのでしょうね。

富山では咽喉の調子が悪そうなお辛そうな顔をされていたようにお見受けして案じておりましたが、国際フォーラムではお元気そうで安心しました。お好きなものが体によいものばかりな北斗さんですが、七味唐辛子は風邪に効く成分が豊富で食べる漢方薬のような配合なのですよね。ホールツアーは”日本三大七味唐辛子”を巡れる日程でしたが、北斗さんは京都以外でもお求めになりましたか?私は長野の八幡屋礒五郎でたくさん仕入れてきました。心あわただしい毎日かと拝察しますが、七味唐辛子パワーで体調を整えて(胃が荒れない程度の量で(笑))、残るホールツアーと年末年始、ドラマと並行する真冬~晩冬のアリーナツアーを乗りきってくださいね。あわせてSixTONESの皆さま、スタッフの方々にもご自愛のほどお願い申し上げます。これからも北斗さんとSixTONESがよいお仕事に恵まれますよう祈りながら。いつでもどんな北斗さんも応援しております。                                             

                                 かしこ

2019年12月11日

*1:おらおらも好きですが、SixTONESの多様な魅力を一言で決めつけられたくないので、この枕詞をあまり目にしなくなったのは嬉しいことです。ファンネームを皆さんが決めないことも、自分を枠にはめられたくない私にとってはありがたいことです

*2:私も新幹線待ちで駅にいて、居合わせたお嬢さん達とコンコースの”Amazing 富山”というオブジェとアクスタで写真を撮って遊んでいたのです

*3:あのブログを読んで、本当にじわっと感動したのですが、嵐のコンサートの後で書かれたのでしたら、”全身ぜんれい目指してくWAY” 由来だったのかしら、と思ってくすくす笑ってしまいました。a Day in Our Life 大好きなんですよね

*4:人生の1ページに、なんて謙遜なさらないでくださいね

027: 2019年9月23日_少年たち To Be!

一筆申し上げます

 暑さ寒さもここまでの、彼岸に入れば舞台も残り1週間。早いですね。出演者の皆様、スタッフの方々は、初週末の台風の被害にはあわれなかったでしょうか。Show must go onが社是とはいえ中止となった公演もある今秋ですが、5年間の少年たちの大千秋楽まで恙なく舞台を務めていただけるようお祈りしております。

私は9日夜公演を2階最後列上手から、急遽来られなくなった友人の知人の代わりに18日夜公演を前方下手から観劇することができました。

 

初見では、前2作と映画しか存じ上げない私も、様変わりに驚きました。獄中での対立や戦争といった「役柄上の葛藤」メッセージが表現されていたこれまでと異なり、個々の演者自身の来歴や想いが基盤になっているだけに簡単には感想を述べられないような、2度目の観劇でようやく咀嚼できる部分もありました。
今年の少年たちはこれまでの「その後」まさに「卒業製作」という感で、初めて見る方の解釈を知りたかったのですが、18日の幕間でお話しした少年たちの舞台は初めてという隣の席の方は、映画を2回見たので人間関係や背景は理解したけれど、まさかコメディとは、と(笑)。”50年後”の部分をとりあげると「東西SHOW合戦風味」と言う方がいるのもわかります。相対するのが関西勢ではなくおっとりしたSnow Manなので、よりほんわりした雰囲気ではありますが。以前のお手紙に「子供の未来、戦争といったメッセージ性の強い舞台も好きですが、笑いに満ちたSHOW合戦もまた見たい」と書きましたが、少年たちでそうきたか!と(笑)。
2階の天井席でも隣のお嬢さんが数十秒ごとに笑い声をあげそうになってはのみこんでいて、笑いの反射神経が鈍いのか、間をおいてくすくす笑う程度の私には羨ましくて、もっと声をあげて大笑いしてくださって大丈夫ですよって幕間に声をかけてしまいました。
このコメディ部分もお風呂の後に改めて老体の重さを実感するくだり、ジャニーさんの「大人は子供に戻れない」身軽な立場から巣立ちたいのか、大人になることとはしがらみを贅肉のように着込んでがんじがらめになるという側面もあるのだぞ、というJr.からデビューするかわいい子供達への想いが元になっているのかと想像するのは穿った見方過ぎでしょうか。何を失ったの?何に気づいたの?との問いかけがそれを裏付けているように思ったのです。まあ、いずれにせよ、人は方向が正しいのかなどわからないままに進むことしかできないわけですが。

 

実をいうと初見では「人数が多いのに全員のモノローグがあるので立ちっ放しの時間が長い」と思ったのですが、2度目の観劇ではその印象はなく、囚われの身から解放されたはずなのに新たに苛まれる焦燥や苦悶が伝わってきました。台本が演者の皆さんの心情の吐露なので、現実の皆さんを重ねて「デビューは解放ではなく更なる厳しい世界の始まり」との暗喩なのかと考えてしまうのですが、それは今回の脚本の意図を汲めている解釈なのでしょうか。そのような内容のためか、デビューが現実のものになった立場がそうさせたのか、今回の少年たちでは皆さんの”面構え”が変わったように見てとれました。

”To be”と”To do"がテーマで、最終的に「正解はみつからないが、間違いはない」と各人に一任されるのが答えなのであれば、戦争、若者の軋轢、出自の悲劇、よりも、現実の私達には普遍的かつ重いテーマですよね。舞台やライヴ会場という閉じた空間で限られたファンと相対するだけでなく、双方向交流ができないマスメディアにのり不特定多数を対象とするようになると「何をするか」のみならず「どう生きているのか」という、取り繕えないその人の根幹が時に滲み出てしまい、それが称賛や批判の誘因となるのだというジャニーさんや滝沢社長の「教え」なのかと。今回の少年たちの期間に自分の在り方を自問しないといけないようなトラブルに見舞われてしまい。私にも身につまされるものがありました。

 

今回の観劇では初めて日生劇場の”てっぺん”を経験しました。前の方ではわからない照明の使われ方や、舞台の奥行きがわかりましたし、群舞はむしろ前の方よりよく見えます。また余得で憧れの天上を触れそうな近さで鑑賞できました。遠目にはジンベエザメのように見えますが、青い石膏にアコヤ貝装飾が施してあって、素敵なのです。モザイクタイル美術館の展示がお好きでしたら、客席の優美な曲面のガラスタイル壁や天井など内装もご覧になってみてください。

そういう劇場の楽しみ方もあるくらい、人によって舞台の楽しみ方はいろいろで、ファンとして演者の人間関係(よくいう”尊い”とか”エモい”部分)を楽しみにしている方達も多いと思うのですが、私はどちらかといえば歌やダンス、役柄をどう演じてくださるか、を堪能したい方です。毎年一度は拝見する、既に評価の定まったEndless SHOCKですら、演者同士の人間関係を把握している人達や何回も観る人が理解できるちょっとした”遊び”や弄りを時に煩わしく思うこともあります。今回の少年たちは演者の個人的背景が基盤になっている卒業制作的側面が強調されているので、評価しづらく思った方もいらしたかもしれません。

SixTONESの皆さんは厳しく需要を見極めて調整することに長けていて、評価を気にする方達だと思いますが、平均的に万人が好むものより、自分達がこれと思う物をスタッフの方達と作り出していって、強烈な支持もえるけれど、そこそこいるアンチも上等、くらいの方が面白いかなと思っています。また、修正を要するときの御社の社是の臨機応変さも私の好きなところなので、作っては変えていく様を見ていかれれば嬉しいなと思います。異端が王道になっていく過程って、自分の選択眼の答え合わせのようで楽しいものなのです。SixTONESには既に、王道とかそういったものを超えた迫力はありますが(笑)

ショウタイムの新曲の衣装*1はまさに破天荒な迫力で、あれだけ各人各様、その人のまとう柄も、とっ散らかっているようで調和が取れているのには脱帽です。曲もらじらーで言っていらしたようにジャニーズには珍しい。多くのアーティストのもつ、”達郎節”、”嵐っぽい”、”NEWS調”、”KAT-TUN風味”といった傾向がSixTONESにはなくて、常に新しい違う味付けを貪欲に試してているのに、一定の水準以上でどうだ、といわんばかりに出してこられるので嬉しい限りです。

もちろん、みんな大好き定番スーツでキレキレに踊るⅥ Guysが、本家マンズ兄さんとひと味違うにに、敬意を表してかダンスが大変なのか(笑)、いつもの世界観ありきのパフォーマンスとは異なる忠実さで「踊って歌って」いるように見えたのも興味深かったです。

以前Ⅵ GuysをSixTONESが、JAPONICA STYLEをSnow Manがもらっていたかもしれなかったと読んだ記憶があって、間違いなく転機の1つとなったJAPONICA STYLEがSixTONEの曲でなかったらば運命は違っていたのか、それとも運命はその人達に従属するもので、Ⅵ Guysをもらっていても同じ道が待っていたのか、そんな詮ないことを考えつつ、最後のWe'll be Togetherに、やっぱり素敵な舞台だったなとしみじみしながら劇場を後にしました。”別れたその時より素晴らしい場面”を心待ちにできることに感謝しています。

9日は台風による停電で信号も点かず大渋滞。軒並み電車も運休の中、わが京葉線だけが粛々と動いていてくれたために無事観劇することができ、去年の少年たちに京葉線の火災で開演2分前駆け込みしたこともあって京葉線に貸しを返してもらった気分です。観劇が叶わなかった方もいた中で、最初は諦めかけていたSixTONES最後の少年たちを、友人達も自分も観ることができてよかったです。

映画少年たちのBlu-ray発売のお知らせもいただき、昨年のYTFFとクロスロードに続く誕生日プレゼント(ふふふ、発売日がちょうど誕生日なのです)だと勝手に思っております。舞台の映像も求める声が大きいと思いますが、5作品収録+噂の阿部ちゃん先生編集NG集を特典映像で、とお祈りしています。

 

そして、秋のツアーもすぐですね。自分の受験でも神頼みはしなかった*2くせに、時々立ちよる神社で「北斗さんがよいお仕事に恵まれますように」と珍しく具体的な願いごとを、ついしてしまったのが昨年5月。その後なんとなく毎月参拝しては、そこに小さく「可能ならそれを近くで見守れますよう」と浅ましく付け加えてしまっていたのですが、ジャの道の神様と八百万の神のご加護か、お友達とも分け合って何公演か行かれることになりました。皆さんが口々におっしゃる"忙しかった夏"の成果を楽しみにしております。私達の目に触れる露出の少なかった期間も、”見ればただなんの苦もなき水鳥の足に暇なき”だったのですよね。

北斗さんの新しいお仕事のお知らせも心躍らせて拝見しました。過ごしやすい季節のこととはいえ、ツアーとの両立はご苦労かと思いますが、お身体にはお気をつけてお過ごしください。新たな季節を迎えて気温が変わっても*3、一層北斗さんとSixTONESに期待しています。                                    

                                  かしこ

2019年9月23日

 

*1:2022年7月注:RAM-PAM-PAM

*2:神頼みしないと受からない学校に入っても、ついていけずいいことないと思っていたのか(笑)、ほんやりと心穏やかに暮らせますように、などと頭の隅で思う程度だったのです。でも、努力は最低限必須の条件で、努力だけではどうにもならないこともある、タイミングや縁や運も必要な分野なら神頼みも意味があるかと思ったのですよね。よいお仕事にこれからも巡り会っていかれますように、妙見様(北斗七星)を祀る神社なんですよ

*3:2022年7月注:少年たち ~ Born TOMORROW 「あべちゃんの天気予報」松村北斗回 2017年9月10日『気温の変化、あなたの心お変わりないでしょうか。』2017年9月24日『夏の遠のき、秋の訪れ 新たな季節に、私は居ますか。』より

026: 2019年8月31日_北斗FL26_ジャニーズJr. 8・8祭り ~東京ドームから始まる~、ザ少年倶楽部観覧(6月、7月)、CLASSY.、週刊テレビガイド_SixTONES STYLE

拝啓

厳しい残暑も続いておりますが、ひぐらしの声にはそろそろ秋を思わせられます。6月以来のご無沙汰(と、こちらは勝手に思っていますが(笑))は、若干やさぐれた気分で夏を過ごしていたからです。いそいそと夏の始めに用意した便箋を夏の盛りに使い損ね、暦の上ではもう秋なのに残暑だからと強引に使うことにしてお手紙認めております。


まずはデビューおめでとうございます。デビュー発表はドームのスタンド4列目なんて素敵な席で拝見していました。友人は頭が真っ白で後半から帰り道まで何も覚えていなかったそうですし、周囲は号泣している人、ちょっと悔しそうな人、悲喜こもごも。そんな中私は心底嬉しかったものの不思議と平静でした。目の前のリフターに北斗さんが来てくださった時にはおめでとうと心の中では叫んでいましたが、かくあるべきと確信していたものに時機が来ただけと思ったのでしょうか、涙ひとつないかわいげのなさで(笑)ひたすらお祭りを楽しんでいました。それでも私にとっては初めての「デビュー前から応援していました⇒デビュー発表に立ち会いました」経験で、これからの展開にわくわくしています。

Jrのうちに熟成を重ねて出来上がってきたグループのスタイルが、確立していそうでその実融通無碍という面白い状態でのデビューで、SixTONESの多彩な魅力をより広い層の人達に知ってもらえるのは感慨深いです。昨今の雑誌ではファンを安心させようとデビューしても変らないと口にしてくださっていますが、SixTONESを知った当初から活動の在り方や選曲、演出に意表をつかれて驚かされることこそあれ「違う」と思ったことはなく、変わらずSixTONESとスタッフの方々の意思決定のセンスを信頼していますので、新たな環境とファンを得て変わる何か、も楽しみです。デビュー発表に至る過程や背景について巷間いろいろ言われていますが、メンバー個々が既にドラマ性に富んでいるのに、グループのデビューに際してさらに新たな謎と物語を背負うとは(笑) 。そんな状況まで強かに利用して、いつか”笑えるデビュー伝説”にしてくださると思っています。

SONYも元々好きな会社で(最近はすっかり金融業になったとはいえ)、音にこだわりの強そうなレーベルなので所属を伺い嬉しかったです。以前六番町のSMEビルの近くに住んでいたのですが、先日久しぶりに近くを通り、改めて拝むような気分で眺めてきました。

海外進出のノウハウも豊富で、最近の米津さんや菅田さんを見てもSNS活用も上手ですし、山下君、欅坂、乃木坂の例をとっても、アイドル性を失わないままでアーティストとして大事に扱い、上品に売り出してもらえそうで期待しています。所属していることでSONYの価値が上がると会社に思ってもらえた”Michael Jackson先輩”のようなエンターテイナーになっていかれますように。*1

これから今まで以上にレーベル、CMクライアント、テレビ製作者、たくさんの「大人」が関わってきて、様々な意向や思惑を汲んでのお仕事になると思いますが、YouTubeのスポンサードコンテンツでも自分達の魅力を損なわず、むしろお題の制約があることで課題に沿った(完全自由だとChaosになりますが(笑))より洗練されたものを作り出す様を拝見してきたので、きっと新たな段階に入っても素敵なものをたくさんみせてくださると思っています。

皆さんの活動がこれまで以上に”ビジネス”の段階に入るにあたって、北斗さんは勉強すること自体がお好きそうなので、ショウビジネス界での職業経験を基礎にMBAコースでビジネスの専門知識を得て、演者の価値観を加えた視点でレーベルややクライアントの方達とお仕事の話をしていかれたら強いのに、などと大学在学中から思っていました(親かってつっこんで下さい)。そんな勉強ができないくらいに忙しすぎる毎日が近い将来であることをまずは祈っておりますが、遠い将来私達の大事な「ビジネス産業」の担い手として御社の運営に携わっていかれる道もあると思いますし、そのうちいかがですか?ジャニーズ初のMBAホルダーアイドル(笑) 

 

お勉強といえば、メンバーの皆さんも英語の練習(勉強というより語学は使って慣れろですよね)をしていらっしゃるのですよね。社命でもあるようですが、英語が話題にのぼりだした頃に、ああデビュー準備なのだろうなと思っていました。皆さん耳がよくて再現することが上手そうですし、地頭のよさが端々にうかがわれるので上手に英語を操れるようになられるのも早そうですね。公式Instagramとアーティストチャンネルが英語仕様なので私も久々に英語を使い始めました。留学時代に10000 wordsの修士論文を書いた私はどこへ、というくらい英語を忘れてしまっていて、パラリンピック車いすバスケ会場スタッフの選考待ちなのでそのためにも英語を思い出すよいモチベーションになっています(語学習得の動機づけは下心が一番)。ありがとうございます。

 

冒頭に夏中やさぐれていた、と書きましたが、それは「Jr.8.8祭り」も「少年たち」も、友人知人含めて御社からのお席をまーったくご用意いただけなかったからなのでした。いくら私が”I love trouble”気質でもかなりなダメージで、何とか参加できる手だてを探す努力はしながらも、大人ですから「そのことは考えないようにして」仕事に注力しておりました。結局、東京ドームにも少年たちにも、カード枠でとれたり友人が融通してくれたりした他の公演にお誘いした方と同行させていただく形で行かれることになったので、本当に周囲の方達に感謝してやさぐれた夏を終えようとしています。

今週続々書店に並び始めた舞台雑誌でこれまでとは異なる「少年たち」になると拝見し、まずは9日、2階席の一番後ろから今年の少年たちの全貌を楽しもうと思っております。

この夏、御社からは冷たいあしらいをうけてしまったのですが、NHKさんにはなぜかよくしていただいて、6月、7月と連続してザ少年倶楽部の観覧に当たりました。もう見られないと思ってオーラスでしっかり脳に焼き付けたYOUを再び堪能できました(横浜アリーナ公演が「素顔4」に収録されることを知らなかった時でしたが、ようやく形になって本当に嬉しいです!)。目深な帽子で青春アミーゴのソロ演者が現れたので静まりかえった場内が、”正体”が明らかになった瞬間に反動で沸き返った歓声や、隣席の初対面の北斗さんファンと手を取り合って喜んだことは、何回か観覧した中でも忘れがたい思い出になりました。

テレビ誌によると8月の収録では声が好きだというリクエストで朗読をされたそうですね。「北斗さんの声が私には史上最高に好きな声」と珍しく直球なことを書いたその後に、「光る、兆し」の歌いだしや、青春アミーゴのソロで北斗さんの声をしっかり聴ける機会を増やしてくださって、それだけでも嬉しかったのですが、さらに朗読とは!放送を心待ちにしています。

声”も”好きなのですが、雑誌の写真も素敵なものばかりで、買い込んでしまって整理が大変です。”会社の後輩北斗君”も浴衣も好きですし、登場も繰り返すうちに編集の方達からの信頼と理解が深まるのでしょうか、今月のCLASSY.では北斗さんの「ファッション評」を読むことができて嬉しかったです。YouTubeのRight onコラボ企画で、ファッションに明るくない私にもわかりやすい講評をされていたので、北斗さんの服への愛が伝わってシリーズ化してもらえるとよいですね。

しかし、一番好きなのはなんといっても週刊テレビガイドの連載で、「客船」も素敵でしたがとにかく「スパイ」企画が素晴らしい!!!!! 書店で一見してどきどきして、勿体ないから即ページを閉じて即購入。家でゆっくり大事に眺めました。少し紗のかかったフィルムのような暗めの画質も、アイドルらしからぬ表情と色調も。叶うものなら、この衣装、雰囲気、画質の動画が欲しいのです。YouTubeで5人のスパイを動かして欲しい!SMAPの「FLY」のMVをご覧になったことありますでしょうか。既にカリスマ性を予感させる当時平均24.6歳のSMAPが素晴らしいのですが、SixTONESならダークなのだけれどより洒脱で粋な雰囲気であれを超えるものをつくれると思うのですよね。

やさぐれて仕事に注力していたと書いてはしまったものの(クレーマーみたいでごめんなさい)やさぐれ気分から救ってくれる事はたくさんあって、”現場”がなくともSixTONESの活動に参加できる機会が去年に比べても格段に増えたことに、事務所のスタッフの方々と滝沢社長には感謝してもしたりないです。

「調べるJ」は緊張の面持ちでの皆さんのMCが新鮮でしたし、他の音楽祭番組と比べるとより音楽を聴かせることに特化している印象のFNS歌の夏まつりでのSixTONESを誇らしい気持ちで観ていました。そして、王道のオールナイトニッポンのジングルにSixTONESのコールが重なった感動!レギュラー化されたら嬉しいのですが、北斗さん同様、深夜に弱くなった私は、翌日が大変だろうなとなかば恐れてもいます(笑)。


SixTONESの現場は少なかった夏ですが観劇の機会には恵まれて、エリザベートはよいお席で3回も拝見することができ、ミュージカル界最高峰の方々の歌が心に突き刺さるようでした。リューン、オレステイア、桃山ビートトライブはそれ自体も面白かったのですが、オレステイアの舞台装置は北斗さんお好きだろうな、とか、SixTONESのステージの構成や装置は象徴的な形や照明で観る者に想像の余地を残しているという意味では舞台的だなと考えながら観ていました。

同じ頃にJulian Opieの個展にも行ったのですが、こちらは展示スペースの余白が大きくて、非常に具象的な人間や動物が題材なのに無機的で記号化されているので逆に背景や作者の意図を想像させられて興味深かったです。極めて具象的で想像の余地や余白なく情報が詰め込まれているのが最近の嵐のライブのセットで、松本君は舞台も好きだと思うのですが、多様な観客層の全てに寸分違いない意図を伝えたいのかなと思ったりしています。

嵐は20年近く人生をともに過ごしてきて、親類の子供の活躍を喜ぶような気持ちで見守っているのですが、今年の24時間テレビは恐らく最後のパーソナリティなので募金に行くことにしていました。そこに加えてSixTONESの出演!両国駅西口から直線距離にして170m程の募金箱に、3時間15分、推計5.3㎞*2を歩いて募金できたのは14時15分。皆さんの出番には30分程早かったですが、しっかり募金してきました。

(略)

そして、そして、秋のホールツアー!。春のアリーナとは異なる構成や空間の使い方が楽しみですし、ドームツアーでは行かれない地方に行かれるのも嬉しいです。初日の神戸は水曜で休みなのでまずは行きたいところですし、北斗さんをCMに起用してほしくて株主になったホクトのホール(優待のキノコを美味しく頂いています)。10月の長野!小布施の栗!! キノコ!!。そして11月の北陸!6年間小松に仕事で週1回通っていたので北陸はなじみのある土地で、帰りに病院隣のスーパーで買う魚介も安くて美味しかったですし、回転寿司からしてレベルが高いのです。のどぐろ、ぶり、走りの香箱蟹(甲殻類アレルギーなのに、ごめんなさい)、目白押しの美味しいものをお時間が許せば楽しんでくださいね。

 

ほどほどに田舎の我が家の周りでは、夜には秋の虫の音が全天から降り注ぐようになり響き、どうやらようやく過ごしやすい季節が来るようです。先日は到来物の早生の栗を圧力鍋で蒸して、やけどしそうになりながらほくほくのところをいただきました。

ますますお忙しい北斗さんも、スタッフ各位、メンバーの皆さんも、秋からの忙しい毎日を旬の美味しいものでも召しあがって体調を整えて乗りきってくださいね。お目にかかるのを楽しみにしております。
いつでも、どんな北斗さんも応援しています。      

                                     敬具

2019年8月31日

*1:MJのWikipediaでのタイトルがエンターテイナーだったのを気に入っちゃいまして。先週、MJの誕生日に映画「ムーンウォーカー」の”キネマ最響上映@Zepp DiverCity”に行ったのです。「映画少年たち」にとやかくいう人達には「ムーンウォーカー」の方が脈絡なく歌うし、マイケルの中二病炸裂だし、余程トンチキ風味だと言いたい(笑) ジャニーさんとマイケルは天才どうし似ているのでしょううか。改めて映画の背景をWikiPedia等で確認してしまいました

*2:両国駅西口改札から河岸を駒形橋まで並んでおり返し、ライオン裏でリストバンドを受け取るまで1時間。両国の高架下を大江戸線出口まで歩いて江戸東京博物館前から国技館裏でぐるぐる並びました(笑)。よい運動になりました

024: 2019年5月23日_ CHANGE THE ERA 201ⅸ、パーフェクトワールド

拝啓 

 夏の足音が近づいてまいりましたが、北斗さんはツアーを終えてもドラマ撮影に執筆等々、充実した時間を過ごされているのでしょうね。3月末の横浜から仙台を経て大阪最終日まで、本当に楽しい時間をありがとうございました。

初日からCHANGE THE ERA 201ⅸの感想をお伝えしたくてうずうずしていたのに、あれもこれもと思ううちに最終公演すら昔のことになり(笑)。書きたいことが盛沢山だったのもありますが、恐らく筆のとまった一番の要因は大阪帰りの5月3日に立ち寄ったSexy Zone横浜アリーナライブで感じた戸惑いだったと思います。今回2公演をアリーナ前方で観られたのですが、Jr.もたくさんついていたし凝った映像と舞台装置を使っているのに、横浜アリーナを広いなあと思ってしまったのです。狭くすら感じたSixTONES公演でのアリーナに対し、そう感じてしまったのはSexy達に問題があるのではないのでしょう。思えばSixTONESのパフォーマンス中はアリーナサイズのみならず東京ドームも幕張メッセも特段広く感じることはなく、かといってTDCやEXシアターを小さく感じることもなく、会場のサイズ感覚を失うのですよね。

恐らくSixTONESのライブの印象が”箱”の大きさに規定されないのは「メンバーの存在自体が世界を作っている」部分が大きいからなのだろうなと考えています。身長など物理的に大きいことをおいてもステージ上で大きく見える存在感に加え、それぞれの演じる力や身体性に依るドラマ性*1にあふれていること、そのために先輩グループの派手な演出に比べれば機構や特効は簡素でも”メンバーその人(達)”が作り出す空間が全景として見えているのではないかなと。Summer Paradiseの時にSixTONESは「空間の使い方がうまい」と書いたのですが「空間を作り出す力」にもきっと長けているのですね。3つのステージ、花道、セットの上下など、人の動線と配置が多彩なだけでなく、舞台装置に頼れない分、身体の動きと照明とを駆使して空間を創っているのが素敵だと思います。

もちろん、嵐がムービングステージを初披露した時は心躍りましたし、先日のKis-my-Ft2の東京ドーム公演でもプロジェクションマッピングすごいな~とは思ったので技術の進歩には感謝するのですが、例えばJungleで北斗さんが「頬を撫でる~」ですっと腕を挙げる動き(この腕の挙げ方が、すごく好きです。ジャングルで頬を撫でる風のまとわりつく湿度と、若干はそれでも清涼感がでるけれどね、みたいな感じが腕の動きと表情から見えるようで)とセットの上から跳び下りる動きとで変化が何倍にも強調されたり、Jungleの湿気を帯びた重い空気や動物の躍動が感じられたりするのは、装置やビジョンが雄弁すぎると逆に感じとれない表現ですよね。そんなことを、つらつらと考えてしまう程、横浜でSexy達を見て覚えた違和感は軽い衝撃でした。

今回は期間も長く10公演の中には結成日や入所日などもあって、そういった情緒的な側面(最近いうところの「エモさ」)のファンへの訴求力の絶大さや思い入れの強さはよく存じているのですが、しかし相手の気持ちを汲むことに長けたSixTONESの皆さんが必要以上にそこを強調せずに、さらっと触れるに留めたことに私は非常に好感をもちました*2。後日の雑誌で北斗さんが「(大阪では記念日より)形状とか機構とか土地柄の違いをきちんと乗り切ってばちっと」演じることを重視したと語っていらしたライブ職人的な矜持が何より嬉しかったです。今回のライブ関連の記事では皆さん演出の工夫や曲作りなど技術面について語られていることが多くて*3興味深かったですが、会報で書いていらしたようにこれからも「挑戦的な演出」を追求していってくださることを楽しみにしています。

今回のライブでもう一つ強く印象に残ったのは”Six-TONE”がひとりひとり全員の方にあったことです。YOUでのしっとりした表現、Body Talkの天使が囁くような声*4、”Laugh” in the Lifeの伸びやかで爽やかな声、Rollin'でのシャウトやスクリーム(であっていますか?)、おひとりおひとりの多彩な歌声に感嘆させられました。樹君と高地君はそこにラップとヴォイパが加わるわけで、ジャニーさんは「6つのTone」が各人にも内包されているのを見抜いていらしたのではないかと慧眼に恐れいっています。初めてこの星のHIKARIを聴いた時に「2人しっかり歌える人がいるグループって強い」と思ったのがSixTONESに惹かれた最初の理由ですが、今や6人それぞれの音色の多様さを堪能できるとは感じ入ります。
今回様々な歌いわけを聴いてさらに確信したのは、北斗さんの声はいかなるジャンルの歌声でも、どんな役のどんな感情をのせた台詞でも、フリートークでも、どこをとっても素敵で、私にとっては史上最高に好きな声だということです。(あ、声”も”というべきですね)

 

ここまでの総論でお腹いっぱいだと思うのですが、今回は1曲1曲をすごくしっかり聴かせていただいたので、各論を書きたくなってしまいました。長くなり恐縮ですが、おつきあい下さればありがたく。

Hysteria

初演をセンターステージ真横で目の当たりにできたのは至福でした。映像と照明でメインステージに注目を集めておきながら、センターステージ上空からの登場に意表をつかれ、浮遊感のある曲に「天上人が降臨してきた」と、初日の冒頭で既にこのライブの成功を確信してしまいました。姿見の演出も、最後に蹴飛ばすのも好きでした(1ライブツアー1蹴り(笑))。2公演目からは開演前にどのタイミングで上空に上がっているのか、そこから何が見えて、何を考えながら待機していらっしゃるのか、そんな想像を巡らすのも楽しかったです。

銀の衣装のロングコートもすごく素敵で似合いますね。たいていのグループ内で「短い上着担当」「ロング丈担当」を分けている印象があるのですが、SixTONESは誰がどの丈、趣向の衣装を着ても似合う、あるいは似合う衣装の選択眼が優れているのでしょうか。

みはり

北斗さんのソロは「歌とダンス」というより「一幕のドラマ」のようです。あれほど何回もお手紙をさしあげたSummer Paradiseでも北斗さんのソロについては触れなかったのですが、含意を読み間違えたらなあ、と遠慮してしまったのです。2018年春の単独ライブでも、肩や股関節、胸腰椎の柔らかい北斗さんにはコンテンポラリーダンスも似合う、と書きましたが、今回気づいたのは個々の関節可動域の大きさだけでなく、頭から足先までの連動のしなやかさと緩急の豊富さ、一挙手一投足にこめられた情報量の多さです。受け取る情報量がすさまじいので北斗さんの動きに意識の8割、照明やビジョンが2割になってしまって、10回観ても全てを把握しきれず、ああ全体の俯瞰と北斗さん情報とをわけて処理するQuad coreくらいの脳が欲しいと心底思いました。
何回も同じ公演に入って飽きないの?とはよく聞かれますが『少なくともあと10回、観せてくださいっ!』と叫びたい。字幕降るビジョンの使い方や、北斗さんがこだわりぬいた照明をきちんと見たいので映像化を切に希望します。叶うことならバストアップと全身と全景の3画像組みで一画面に入れてください(言うだけなら、いいですよね)

fire storm

8回も映画少年たちを観たので、もうこの春の記憶は今後永遠にこの曲と紐づけされていくのだろうと思うくらいに大好きな曲です。イントロで映画館の空気、スクリーンの暗さ、その時考えていたこと、等々、一生聴くたびにパブロフの犬のように記憶が掘り起こされるのでしょう。北斗さんが潜むアリーナ後方上手席の人達いいなあ、と最初は思っていたのですが「闇の中に忽然と現れる感」とそこからの疾走が素敵だったので、遠くから見るのが正解だったと思っています。北斗さんが静謐な中にふつふつと蓄えたパッションを爆発させて花道に飛び乗りダッシュする一連の姿がなんともよかったです。

ドラマでも舞台でもライブでも、走る姿が美しいことはとにかく私にとっては重要で(笑)、そこで走る姿が残念だと如何ともしがたい気持ちになってしまうのですが、北斗さんのフォームは完璧です。最初に北斗さんファンを自覚したのも運動会で走る姿でしたが、先日の逃走中も幾度も見直し、何度友人に見るよう強要したことか(笑)。北斗さんの遺伝子と成育環境に感謝しきりです。一度、体組成計で脚点を測って教えていただけませんか。

LOVE

慎太郎君ソロのダンスがすごく好きなのでメインステージで名残惜しんでいるとバックステージに北斗さんが現れてしまって、毎回どちらも観たい自分をなだめるのに必死でした(笑)。四方から一人ずつ花道を歩んでくる時の存在感!昨春は”6名で揃って花道を歩く覇王感”だったのに、既に単独でも覇王感漂う姿に、今や第3形態くらいまで進化された感ありです。

初日を終えてファンの間ではこのストライプスーツが一番好評だったと思います。こういうシンプルでバリエーションのない衣装だとWORLD ORDERのような無個性6つ子状態になりそうなのに、個性と色気が出るのがすごい。微に入り細に入り装飾を凝らしたジャニーズ的ごっちゃり衣装も好きですし、SixTONESの皆さんはスタイルと姿勢がよくて動きがきれいなのでどんな衣装も着こなしてくださって「曲の世界に入り込む」のに違和感を抱かないですむので本当にありがたいことですが、今回のスーツやJAPONICA STYLEのMV、YouTubeキャンペーンポスター撮影の時のようなreal clothesを素敵に着こなしていただけるのも見ていて楽しいのです。

YOU

円形に配置された椅子+上から降りるマイクスタンド。もう、この演出考えた方にスタンディングオベーション、と思ったら北斗さんの案だったのですね。唯一難点は席の向きが固定されているので見えない側のメンバーがあったことですが、そのためにビジョンを見る機会が増え、いろいろな方の表情が仔細に見られました。演じるように歌う大我君の「自由になれる」の顔と手の表情にうっとりできたのもそのお陰です。LOVEやYou Make Meで樹君の高音の美しさに気づいたり、SixTONESは全員個々にじっくり見て聴きたいのに、眼と耳と脳の処理力が足りない。だから逆に視界に制約があってビジョンのお勧めショットを見る他ないのもありなのかと思いました。

ツアー中の私の”悲願”は「YOUを歌う北斗さんに見下ろされたい」だったのですが、ようやくオーラス前公演で叶いました(笑)。ただ、何より鮮烈だったのは、仙台のセンターステージ下手真横のスタンド中段で北斗さんと双眼鏡越しに「目があった」瞬間。射抜かれるとはこういうことかと。私がどれだけ鈍でも双眼鏡の視野角中心の瞳の方向は明確にわかります。この際、ステージからこちらの双眼鏡を判別できているのかという疑問はおいておいて(笑)。

You Make Me

初日に一聴してすっごくいいなあ、と単純に思いました。山下君が女性ダンサーと踊るのも素敵ですが、この曲の6名でのダンス、本当に素敵です。今回のツアーではLOVE~You Make Meの流れが一番好きでした。”強い”オリジナル曲の複雑でスリリングなリミックスも好きですが、こういう「スタイリッシュでロマンティックで洒脱」な曲を1曲ずつ見せて聴かせてくださるのも似合うし素敵です。これから”大人の余裕”を醸し出していっていただきたいので(なぜかSixTONESは下手すると自分より年上なのではないかというあり得ない感覚になることがあるのですが)こういう味付けは嬉しいです。なのに、なのに、次の曲が....(笑)

Mr.ズドン

2018年春単独公演のLOVE JUICEからのMCに続く「スタイリッシュな世界に浸らせ続けてはくれない」シリーズ。一推しのLOVE~You Make Meをおしのけて、終演後も脳内をのっとっていたのはMr.ズドン先生でした。音楽性に優れた人達が本気でふざけるとこうなる、の好例(笑)(cf) YMOの「体操」)はーい、楽しかったです!Mr.ズドン先生!!

T∀BOO

冒頭の台詞が粋。”真っ暗じゃなきゃ寝れないんだ”..なんて言われたら”Fu~"ってにやけながら消灯してしまいます。北斗さんの開けていた「運命の扉」が一際、重く固く見えて、それをこじ開ける手の動きが本当に意志的で、特に下手見切れのスタンド上段から手しか見えなかった5月1日はなおさらに手の表現の雄弁さを実感しました。ミケランジェロの『アダムの創造』の”神の右手とアダムの左手”のような、手の部分だけ切り取られて額にいれても物語るような(これも後述の創世記ですね)
北斗さんのくるりと回転しながらの”背面降り”が自販機の中のジュースみたいで気に入っていたのですが、家で配信見ていた夫によれば映っていなかったようで残念。

Body Talk

荘厳な音の響く中、ジェシーがすっと手を挙げると青い光が四方に拡散して、なんの創世記かと(神は光あれ、と言われた…)*5。白い布が上空から降り落ちてきたりセット上からステージへ「纏われたり抱きかかえられたりして」移動する様に、「実体が動く」から表現できる質感と陰翳やメンバー各人の「扱い方の個性」があって、映像で説明されてしまったら生じ得ない、物語を想像する余地があるのが素敵でした*6。昨春「JAPONICA STYLEの布」が「この上なく艶っぽい装置」だと書きましたが、本当にSixTONESは低予算の(失礼)小道具使いが絶妙です。陰翳礼賛、アナログ万歳。
そしてこの曲では北斗さんの”fu”にも大喝采。終盤、複数の”天使の声”が重なっていくところが美しくて讃美歌のような響きだったので、私の中ではChnage the Era 201ⅸは、冒頭Hysteriaで降臨した「神」が、この曲で「光あれ」、その後のLOVE JUICE~大我君ソロの「闇」、後先になりますが、Jungleで獣がつくられ、T∀BOOでヒトが神と対話する。つまり創世記第1章なのです。まさにένεσις(ジェネシス):起源、創生。ツアーテーマとつながった!!

Be Crazy~IN THE STORM~BRAVE SOUL

これほどメンバー全員が何らかの物語性を背負っているグループも珍しいと思いますが、バカレア高校時代から応援している友人は毎度IN THE STORMで号泣するそうです。私こと「~君を見失う~でリズムをとる慎太郎君の右下肢担当」は、”そこ”で高揚はするのですが、エモさからは遠い人間なのでひたすらペンライトを振るのに夢中でした。大阪オーラスではリフターで上がってくる北斗さんの目線の高さにいたのでペンライトを振りすぎて手関節の腱鞘炎になってしまい、GW明けの2,3日は膝の注射をするのに手が痛くて(笑)。

この終盤に向けての一連のオリジナル曲では忘我の境地になれますね。踊念仏みたい。

Rollin'

There's no turning back” なのですね。腹くくったとの決意表明なのですよね、きっと。最初聴いた時は歌う皆さんの形相と声音に驚きました。繰り返し聴くと徐々に耳に親しくなってくる曲です。これまでの激しめ曲と違い、勇ましさや勢いではなくどこかに哀調を帯びて感じるのはなぜだろう、どういう感情が背景なのだろうと測りながら聴いていました。珍しくメインステージにかたまって歌われるので、夏にフェスにでもでるのかしらと勝手に想像したりして。

”Laugh” in the Life

double quotation mark付の”laugh”の意味が、反語用法ではないだろうし、記号化した”笑うということ”なのか、”セリフ”なのか、日本語でいう「(笑)」なのか。など考えつつも、前回お手紙で書いたように、本当に好きな曲です。Rollin'で名残り惜しまずクールにステージを後にされるので、アンコールの”Laugh” in the Lifeからこの星のHIKARIで一体感と幸福感に包まれてライブ会場を後にできるのはよいですよね。

確か嵐がTHE DIGITALIANで突然奈落に落ちてライブ本編を終わらせ、あっけにとられたファン(まだ本編が続くと思っていた)がアンコールできなかった案件がありましたが(笑)、クールなまま突き放して終わるのも、それはそれでかっこいいですけれどね。

 

そんなこんなでSixTONESの10公演を全ステし、夫のモンゴル出張をいいことにSexy Zone@横アリ、5日は昼に宇宙Sixさんののべつまくなし、夜は実演A付少年たち(8回目)を観て(GW深夜の幕張の館に5組7名も同志が...)、6日は友人の誘いで初Kis-My-Ft2@東京ドーム、とエンタメジャンキーのごとく過ごした極楽浄土のGWから戻った娑婆は忙しなくて、あっという間に5月もあと数日になってしまいました。

 

パーフェクトワールド毎回楽しみに拝見しています。ドラマだけでなく北斗さんが高く評価されているので嬉しいです。前回知らずに「パラスポーツにもぜひ興味を持っていただきたい」などと書いた時には既に車いすバスケをやっていらしたのですね。障害スポーツ認定医講習会で車いすバスケは体験したのですが難しくて、お忙しい中あそこまでできるように練習されるのは大変でしたでしょうね。

以前ドラマの医療監修的なことをしたことがあって興味深かったので、晴人君が「骨肉種+義足」の役ならば、まさに専門なので役づくりのお手伝いをしてみたかったです。でも視聴者として”それ”を明かすシーンに驚けたので、知らない方が幸せなのでしょうね。陰ながらのお手伝いとして、平素「趣味に仕事は持ち込まない」スタンスなのですが、今回は立場を”利用”して「医師も絶賛」のお墨付きを発信しまくってしまいました(笑)。いくら好きな俳優さんが演じていても納得いかないドラマならこんなことしませんが、パーフェクトワールドはきちんとChallengedの生活を描いてくださっているので心から推薦できます。

ドラマ関連の記事はほとんど拝見していますが、北斗さんが本質を捉えたコメントをされているのにはお世辞抜きに、医療や福祉の世界に携わっていないのに、本当に正しいと感心しています。その洞察力あればこその、この役のオファーだったのだろうと。「壁を迂回するのもありなんだ」と思えてからの北斗さんの職業生活や人生はどのように変わるのでしょうね。軽はずみや寄り道も時にはよいもので、まあまあ楽しいものですが、今の北斗さんとSixTONESの”止まらない”(止まれない)勢いには、壁も進行方向に開きそうですね。

 

春を惜しむどころではないこの数日。明日は真夏日の予報です。夏にむけてのさらなるご活躍のため、旬の美味しいものなど召し上がってご自愛くださいませ。      毎回頑張って、と言って欲しいと書いていらしたので遠慮なく、いつでも、どんな北斗さんも応援しています                          

                                  かしこ

2019年5月23日

 



*1:各人の解釈を表現する方に注力すると、緩急の差や振りの細部の違いがでるのではないか、と考えるに至り。音はめの巧みさや揃ったダンスが好物な私がSixTONESに惹かれたのは、表現の密度と多様性の面白さ故だと腑に落ちました

*2:過剰な”エモさ”がコアなファン以外の人達を蚊帳の外に追いやってしまうこともあるので

*3:ファンサービスできる曲を少なくし、メドレーをなくしたと樹君が雑誌記事で語っていらしたですが、昨年”お手振り曲”についてとリミックスの多用について書いてお手紙に書いたので、書いてみるものなのだなあと。そういう意見の方が多かったのでしょうか

*4:結構”濃厚な”歌詞なのに、印象は”子供の戯れ”だったのですよね。赤西君はどのような感じで歌っていたのでしょう

*5:横浜アリーナ最終日、スタンド上段のほぼ真正面から観た”創世記”は本当に素晴らしかったです

*6:そういう点では、女性ダンサーと共演しづらいグループの演出で「女性のイメージのシルエット映像(たいていロングヘアで踊っている)」が使われるのは、想像の余地もなければ本物のダンサーの迫力がみえるわけでもない中途半端さで、ちょっと苦手なのですよね