書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

056: 2022年11月11日_すずめの戸締まり、Good Luck!/ふたり、LIFE!・音ダメ家族、CLASSY. 2022年12月号

拝啓

くらがりへ人の消えゆく冬隣*1

 先日NHKホールでの山下達郎さんのライブに行ったのですが、明治神宮前駅から地上に出たらとっぷり暗くて、あんな都心なのに街路の灯りを外れると前の人を見失う程でした。もう晩秋ですね...そんな書き出しをした途端にツアーが発表され。SixTONES暦で生きる私はのんびりすることを許されないのか、上等だ!と申込を済ませ、気が付けば暦の上では冬。新曲関連のパフォーマンスのみならず、コラボ企画の多様さに”国民的アニメ”に出演するとはこういうことかと実感させられる「すずめの戸締まり」関連での露出の多さ。追うこちらが大変なのだから、年末年始の予定もぎっしりであろう北斗さんのお忙しさは想像に難くない。それでも、一つ一つのお仕事を言われるがままに流されてこなすのではなく、それぞれの目的と意味を理解して明確な目標をもって誠実にあたられていることが常に伝わってくるので、嬉しく心強く思いながら拝見しています。

そんな立冬の日に「すずめの戸締まり」のIMAX先行上映に行ってきました。完成披露試写会は残念ながら自宅待機組でしたがメディアの高評価は伝わってきていましたし、どの媒体からも北斗さんの澄んで悟ったような目、充実感を湛えた表情が見てとれて。成し遂げたことへの自信が窺えるようで嬉しくて。”ワックワクして”待った初見はIMAXシアターでは一番好きな池袋グランドサンシャインの後方列!見終えてただ、ただ、北斗さんが本当によいお仕事に携わられたのだと心から喜び、しみじみ幸せに感じました。まずは、私的松村北斗史上最高傑作の一つという評を謹呈します。

初の声優、しかも椅子に感情をのせて演技するのは*2難しそうですが、声自体が美しく聴きやすく、変な作為や癖がない言葉が率直に伝わってきて、期待以上の声優ぶりでした。新海監督が安心感を与えて力を発揮できるようにさせて下さったお陰もありましょうし、北斗さんの声や技術だけでなく人となりを含めて選ばれた草太さんだったこともあるのでしょうか。とはいえ草太さんに使命感や自己犠牲を感じこそすれ、監督の仰る神聖さはあまり感じられず。確かにこれまでも北斗さんの役は、祝詞を唱えたり矢で祓ったり鍵で封じたり*3 *4英霊になってしまわれたりする何やら神聖な設定で、もれなく眉目秀麗。でも本作の草太さんは「ありがとう」の声やすずめを思い遣る言葉の抑揚に現れる誠実さのみならず、例えば焼きうどんにポテサラトッピングにどんびきする呟きや、何気ないリアクションにコミカルさもあって。登場した瞬間に「きれい…」とJKに頬赤らめさせてしまう「ザ・イケメン」でありながら、どこかおかしみの滲む、そんな草太さんの人物(椅子)造形は北斗さんだからこそ表現できたキャラクターのように思いました。監督が北斗さんの不憫さや面白さに気付いて書かれたのか、北斗さんという声優を通じて表現がそうなったのか。実際、あて書きとも思える位、人・椅子問わず草太さんの役柄、台詞、動き...様々な場面の草太さんから「私の知る北斗さん」が匂い立ってくるようで、それが本当に心楽しくて。そんな役、制作者に出会える冥利を想像して、私まで幸せになるのです。本作を通じて北斗さんの幅広い表現力、多様な魅力を多くの人に知って頂けそうで嬉しいです。
お話自体は「鹿男あをによし」や「帝都大戦」などでも親しんできた、人の世に災厄をもたらすものを封じ込める*5というSF奇譚的モチーフに、震災の記憶と日本の地方の在り方という社会的テーマを絡めたもの。考察は再見時と原作読了後に譲るとして、すずめの真っ直ぐな逞しさに加え、ヒーロー然としていない草太さんの存在があったから、新海監督作品に私が感じてしまう一種の気恥ずかしさを本作では感じずに、照れや戸惑いなく初見では冒険活劇と成長譚として堪能できたのだと思います。背景にある東日本大震災の描写には被害の少なかった私ですら心の奥の記憶を揺さぶられて涙腺がゆるみそうだったので、仙台で被災した友人に勧めることは躊躇してしまいますが。                                想像以上に心躍らされたのは草太=椅子の躍動感でした*6。椅子アクション史上最高の*7縦横無尽の動き、ミミズが天に拡がり蠢く様のスケール感は大きいスクリーンで観てこその醍醐味でした。「天気の子」「君の名は」はビスタサイズだったと思うのですが、本作がシネスコアスペクト比で製作されたのは、その水平方向の拡がりと、北へ向かうロードムービーとしての性質からなのでしょうか。そのためせっかくの池袋の25.8×18.9m IMAXスクリーンで上下に余白ができてしまっていたのだけが残念。12日のTOHOシネマズ日比谷の新海監督ティーチイン付上映はスクリーン12のVIVEオーディオ、13日は夫を連れてTCX+DOLBY ATMOSで、と其々お気に入りのスクリーンで鑑賞するので、見比べ・聴き比べるのも楽しみです。
「すずめの戸締まり」は、私が目撃してきた中でも北斗さんにとっての大きな転換点に思えるのです。それは内容や実績というよりも北斗さんの在り方、受け止め方という点で、理由はこの宣伝期間の映像、写真の表情が、前述のように何か悟りを開いたかのような、すっきりした穏やかなものだったことです。年下の原さんを見守る立場だからなのか、監督はじめとする制作陣に委ねることができたという新しい経験によるものなのか。

撮影時期は異なるかもしれませんが2022年12月号のCLASSY.、特に表紙のシンプルさも通じるものがあるように思います。2021年の露出が「考えぬいた末に次々変化球を投げている」感じであったのに対して、こちらは「直球をど真ん中に投げこんでいるのにバットもでない」感じ。素をそのまま晒して堂々としている感じが(27歳の青年を評する言葉として失礼かと思うのですが)”大人びて”いて。p.136-7ははっとするような初めて見る表情で、思えばそれが一連の「すずめの戸締まり」プロモーションで見た表情と同じなのです。変化球を投げ分ける北斗さんの努力も素敵だと思うのですが、今回のCLASSY.の素のような安定感と落ちついた佇まいは、大好きです。

転換点といえばLIFE!出演も。北斗さんの形態模写と、挙動不審を演じる様が絶品だと常々思っていたので嬉しくて、NHKさんにますます足を向けて寝られなくなる案件でした。形態模写についてはMCの雌鳥や、Feel da CITYでのWHIP THATでジェシー君の動きを誰よりも忠実になぞりながら1.5倍くらいの誇張が混じる絶妙な感じが好例です。比べるわけではありませんが、強いて例えるならSMAP×SMAPの木村君のジャック・スパロウの再現度+誇張(本物はあんなに手をひらひらさせていないはずだけれど、なぜかわかるー!と思ってしまう、それ)を大真面目にするおかしみ。それが大好きなので、LIFE!のトップガン・マーヴェリックは心底楽しく拝見しました。ダンスがついつい美しくなってしまったり、旋回して飛び去る様が優美であればある程、笑えてしまう。しっかり練られたコント*8をどれだけ大真面目に演じられるか、それで可笑しさを醸し出せるか、を要求される内容には北斗さんはお誂え向きだと思った次第。そしてもう一つ、私の大好きな「挙動不審を演じる松村北斗」。「追放?!」の表情が秀逸で、赤い彗星に怯えうろたえる姿が真に迫る程可笑しみが増して秀逸でした。ただ、私達世代では一般常識に近い赤い彗星ネタ、北斗さんファン層のどのくらいがご存じかしら。

LIFE!は連休に旧奈良監獄を訪れた帰路にあたりリアルタイムで観られなかったのが残念でしたが「音ダメ」は北斗さんが泣かないように(笑)、ジムにも行かずに日本シリーズとテレビ2台で待機して、ちゃんとリアタイ致しました。誰よりもリアクションが大きい北斗さんに、そんなにタライ落とされたかったのかとひとしきりツッコミつつ。ドアップの顔芸も、説明が長くなってしまうのも、痛そうな低周波も(?)伸び伸び楽しそうで、こちらも嬉しくなってしまう。

この時もそうですが、北斗さんネットニュースの見出しになりやすいパワーワードを発されますよね。最近、媒体によってとりあげる部分が全部違ったりして、どれだけ使いやすいインパクトある言葉を高密度で詰め込んでコメントされているのかと。素晴らしい!

Good Luck!/ふたり/Sing Along

おっと、こちらが本業でしたね。声優さんでも芸人さんでもない(笑)
SixTONESさんが口をそろえて明るさを強調する円盤。ジャケット写真のちょっといけずな表情の北斗さんもよいですね。ジャケットやスリーブの色とレーベルの色が3種類で分けられているのでケースにしまうときわかりやすい*9。スリーブの裏の愛らしい模様(この仕様は初めてですよね?)に気付いた時は裏地に凝る着物道楽かい、と。今回もフィジカル円盤への愛が見えて嬉しい。

「Good Luck!」はブラスが快活で、ドラムのリズムが最高。「PARTY PEOPLE」にも思ったのですが、これ太鼓の達人にならないかな~と思いながら車のハンドル叩いています。ライブで一緒に踊る日も楽しみ!TikTok見ています。「0点でも100点でも自分らしけりゃ満点」の心境には、準備不足で軽々に事にあたる態度では至れないから、樹君の檄が利いていて。その歌詞に説得力をもたせられる、日々のSixTONESさんの努力と進歩、人の前に立つ人の影の苦労を思ってしまったりして。私にとっては、売上枚数やランキングより*10、音楽の技術を向上させ、センスが光るよい楽曲を地道に発表して着実に実績を積み上げていって下さることが重要なので、この歌詞、そのままSixTONESさんにお返し申す所存。

「ふたり」のピアノ旋律の美しきこと。冒頭約40秒の、風音、水音、街の音、波の音、布はためく音...環境音のみで始まるMVの斬新さ。それが各々の物語を予感させる。こちらを見つめる北斗さんの眼、窓から垣間見える海、画面の99%を占める空に、すっと存在する髙地優吾。はためく洗濯物...幸せな日常の映像や温かい歌声に宿る微妙な陰影に、CDで聴く前はドラマの内容も手伝って温かさの中の寂寥感が前に立って聴こえました。
けれど、歌詞を全部聴くと印象は変わる。儚さどころか、人としての信頼を確立している相手を歌っているよう。歌詞にどれほどメンバーの意向が反映されるのかはわかりませんが、過去の曲や文章に繰返し登場する「星のない夜」に共にいた人。「孤独を感じた夜、未来に怯えた夜」に「わたしだけを照らして」くれ「止まない雨の中、見えない星の下」「ずっとわたしを信じてくれ」た「あなた」への信頼は、SixTONESさんが抱いてきたそれではないだろうか。しかし、ここでも現れるSixTONESさんの「人間関係における距離感」に顕著な遠慮。「抱き合って向き合って」「何回も名前を呼んでくれ」ている関係性にも関わらず、「あなた」の名前は「呼んでもいいかな?」なのは何故?その、謎の距離感は恋人や伴侶ではなく、私達でもあるのかと。この仮定が正しいならば、私もあなた達の「心の中の一輪の花」のような存在でありたい。
と、御年69歳にして3時間歌い喋り続けてアンコールではNHKホール3階席にマイク通さず声を届けた達郎さんと、その何十年来のファンとの関係性を目の当たりにして、かくあれかしと思いながら。
(ところで、リズム刻むぺちぺちいう楽器、あれは何なのでしょうか?)

他の2曲とも異なる爽やかな曲調の「Sing Along」は、その2曲を包含するようなメッセージ性。
「ひとりじゃない」「ずっと側で見ているから」に励まされる幸せと同時に「不確かな未来 乗りこなす」ことを決断された方達のファンを思うと、「明日へ続く道、歌いながら進むよ」と歌ってくださることのありがたさ、当り前ではないのだ、としみじみ思うsynchronicity。そんな、歌詞が、なかなかしみるご時世です。

「わたし-Lo-Fi ChillHop Remixー」...Lo-Fi ChillHop…とは、なんぞや?から入ったこのremix。知識なしで聴いた瞬間、カフェオレ片手に原田知世さんが微笑み、アンニュイなクレモンティーヌがまったり歌い、の図が脳裏に。そして、混入する謎の声(?)”やみー”(と呼んでいる)。調べてみれば、なる程、「録音環境の悪い」環境音やノイズが含みのアナログ感、醸しだされる懐かしい雰囲気、との由。…私の昭和な感想、当たらずと言えど、遠からず(笑) 。はい、勉強になります。ありがとう。

 本日は「すずめの戸締まり」公開日。この手紙を北斗さんが目にされるとしたら、その頃には世間の大絶賛を浴びて、作品も大ヒットしていることでしょう。一般上映も販売開始した6日深夜にスクリーン数を見て圧倒され、公開前日の席の埋まり方に改めて凄い作品だと慄いております。他の方の感想や映画評を目にしてしまう前にまっさらな状態で「私の感想」を書きたかったので、今日、えいっと書き上げてしまっています。事前に知ってしまうのも嬉しくないなと思って、長年「この表紙を飾ったら本物」と思ってきた念願の日経エンタテインメント北斗さん表紙号も書き終えるまで開かずに我慢しているのです(笑) 
本来は「戸締まり前」にFeel da CITY円盤の感想をお送りするつもりで書き始め、「流星の音色」の感想や、南座観劇の際訪れた大城神社、髙地君堕ちに怯えながら3回観劇した「夏の夜の夢」(なんと、夏組パックに魅入られまして(笑))のこと、奈良監獄訪問の話など、ひどく平和な話を書いてお送りするつもりでのんびりしていた10月。前述のようにツアー発表のような心躍ることもあったのですが、何やら御社の周りがざわつきはじめ。そのような心中穏やかでない時期に「Good Luck!」「ふたり」「Sing Along」には心強さを覚えました。ただ、去る人達を応援し、力をもらってきた友人達の心中を思うと、なかなか自分だけ幸せでのんきな言葉を綴るには気が引けてしまったりして。はい、いつもながらのご無沙汰のいいわけなのですが。

ともあれ今日は北斗さんが「世界に」でる大事な作品の公開日*11。「すずめの戸締まり」と北斗さんの声の演技が末永く世の人達に愛されんことをお祈りしつつ、確信しつつ。
いつでも、「どんな北斗さんも」応援しています。                                             

                                 かしこ

2022年11月11日 行ってきます、の佳き日に        

*1:角川源義

*2:あまりに早々に椅子に変えられて驚きましたよね。人間より椅子でいる時間の長かったこと(笑) 

*3:そういえば、「真っ赤な嘘」の扉抜けは、この映画の匂わせではない....ですよね?

*4:後で考えると鍵で封じるのは本作でした。明け方に書いていると間違える

*5:禍の元を滅ぼさずに封じ込めるという発想は世界共通なのか、日本的なのでしょうか。東京の後ろ戸は大手町の将門塚かしら想像して観ていたのですが、池袋に行くのに乗り換えたばかりのお茶の水だったので、おおーあそこか!と。浪人生の怨念は籠もっていそうな土地ではありますね

*6:椅子ファンになり、段ボールクラフトキット買ってしまいました(笑) その後ボールチェーン付きぬいぐるみまで買ってしまい。こういうグッズあまり買わない私としたことが…

*7:いや、当然、そんなジャンルないわけですが

*8:最近は”ホーム”以外の「激レアさん」や生放送の「ラヴィット!」などでもフリートークで北斗さんの豊富で独特な語彙と会話の反射神経が発揮されていて、嬉しいのですよね

*9:購入時って複数種類の盤を一度に出して喜んでいるので、戻すのに判別しやすいと助かるのです

*10:十分素晴らしい実績、数だと思いますけれど、口さがないメディアは順列をつけるので

*11:海外上映の際、アニメは字幕上映が多いと聞きました。日本語がわからずとも声にこもる感情はうけとってもらえますものね。規模やステイタスが好きなのではなく、関わる作品の質や内容、それを私が好きかどうか、が重要ではあるものの、北斗さんの謙虚さに同居する野心も、方向性と順序が正しいと好ましく思うので、やはりこれは嬉しいことなのです

055: 2022年8月28日_僕たちは戦争を知らない、PARTY PEOPLE、summer liSTening PARTY 2022、アトリエの前で第33回

一筆申し上げます。

 七十二候の天地始粛(てんちはじめてさむし)の名の通りしのぎやすい気温の日曜日。10日程更新の途絶えた北斗學園に、何か新しい挑戦をされているのか、あるいは体調不良...などと案じておりましたが、昨日のオールナイトニッポンで樹君の言葉に安心しました。お元気でいらっしゃるようで何よりです。

初日から職場で新型コロナウイルス感染者が複数発生し大わらわだった8月、この1か月を支えてくれたSixTONESの活動へのお礼と感想を、夏の便箋(晩夏の思い出、的な何かだと言い訳して..)を使える最後のかけこみ週末に認めております。

8月5日 PARTY PEOPLE 

今風と思いきや少し懐しめの旋律で、夏+ぱりぴ、からは遥か遠い夫も一度耳にしてすぐ口ずさんでいた親しみやすさ。さすがにTikTokに踊ってみた投稿する程鉄面皮ではないけれど、少クラ観覧では「振り完璧ですね」って隣のJKにお褒めにあずかりましたぜ(笑) 

粗めの画質のMVから伝わるのは、ぎらぎらするでもなく爽やかでもない夏。歌詞のわりには生々しい肉感もなく、汗も海の塩のべたつきも感じない。中東の乾いた熱風が吹き抜けていく印象。この””湿度の低さ”がSixTONESの特筆すべき個性だとは、後日Aぇグループさんの湿度高い「Special Order」を見てはっと気付いたように思った点で、私のSixTONESを最も好きなところの一つ。だから夏の盛りに聴き続けられるし、夏が過ぎても、次の夏も、飽きず聴き続けられると思うのです。

8月12日 summer liSTening PARTY 2022

台風にも感染症にも左右されず、紫外線も気にせず家で楽しめるパーティ、別件でLINEしていた友人達ももれなく皆参加していて盛り上がった楽しい時間をありがとうございました。アーカイブも家事や運転の駆動力に活用させて頂いています。

夏?と思った「ST」や「Hysteria」はセットリストに入ってしまえば確かに夏だったし、逆に私の中ではザ・夏という感じの「Call me」「FASHION」「Bell」等は冬曲だと言われれば納得してしまう気もして、SixTONESの楽曲のステレオタイプを排した汎用性、普遍性が、”夏”を打ち出したセットリストで逆に実感されるという面白さ。

前述の”湿度”という観点では、SixTONESの楽曲の中で「マスカラ」だけは超高湿度に感じたけれど、それは常田さんの作家性でしょうか。真夏、懊悩、濃ピンク、重苦しい空気...それがAfrobeatsで一変、サウダージを漂わせるようになったことにリミックスの奥深さとSixTONESの個性の強さを感じました。北斗さんが原曲でなくEmotional Afrobeats Remixを選んでくれて、私達、気があっちゃったかも、などと勝手に盛り上がってしまったのも夏の夜のせい(笑)

8月14日 僕たちは戦争を知らない

明確な意図をもって制作された番組であるからこそ、メッセージの押しつけや硬直性を感じさせなかったのが素敵だったと思います。悲惨な体験談への慨嘆や史実の一面的な否定でなく、過去を踏まえた上での”今”に焦点を当て、静かな意思表示をもって結論を視聴者に委ねるような番組の姿勢を好ましく受け取りました。その姿勢に寄与したのが、ご自分の役割を弁えて体験談を受け止め咀嚼し、紋切りでない自分の考えを柔らかく平易な自分の言葉で語っておられた4人の聞き手/伝え手であったと、たのもしく拝見した次第。

特に「その人ならでは」の視点が印象に残ったのは北斗さんと風磨君でした。風磨君が「傷つける側の辛さ」に言及した事に、出自的にも能力的にも性格的にも”強者”の彼の「デキる子」ならではの誰かを傷つけてきたかもしれないという懸念が背景にあったのかなという個人的興味ではありましたが*1

北斗さんにはまず「当事者にしかわかり得ない事がある」という聞き手としての謙虚な線引きがあって、それが語り手の言葉を夾雑物のない明瞭さで視聴者に届けさせたと思います。「口ごもってしまった」と反省していらしたですが、聞き手の態度としては私はそこに誠実さと真実味を感じました。

北斗さんの主観として最後に語られたのが池田さんのたくましさに対する感嘆であったことは、私には新鮮な驚きであり、同時に喜びでした。北斗さんが率直に人間の強さや人生に対する希望を口にされたことに意表をつかれたのは私がやはり「知った気になっているだけ」なのかもしれませんが(笑) それが戦死してもなおその願いが物語を貫き孫の代まで存在し続けた稔さんを”生きた”経験を通じて得たものであったのかしら、などと想像して勝手に嬉しくなってみたりして。後日「自分にしか出せない歌声を求めて練習し」との一節を読みましたが、今回の取材は確かに「今の北斗さんにしかできない、だからこそできる」ものであったと私は思いました。

ラジオ・チャリティミュージックソンでの見事なレポートを聴いた時にも思ったのですが、丁寧な取材準備と理解、聞き手としての真摯さ、語り手(取材対象)と視聴者との間をとりもつ洞察力とが窺えて、北斗さんのインタビューのお仕事をもっと見てみたいと思いました。人に対する想像力や興味と「人見知り」は相反するようでいて実は相関していると思うので、様々な人にインタビュアーとして関わるお仕事は北斗さんに向いていそうではありませんか?それが内在する要素を絞り出す仕事(のように思える)演技や、自分という媒体を通じて事象を伝えるキャスターなどとは違い、他の人の多様な”成分”を吸収できる事に繋がって、北斗さんに面白い影響をもたらしたりしないかな、などと思ったりしているのです。ふふふ…(単なる想像です。ですぎたものいいですみません…)

8月22日 アトリエの前で 第33回

意味や背景を深読みしようと数回読んで、結局余計な考えをいれずにそのまま文章を味わうことにしました。これまでより論旨がすっきりして洗練された文章なので、きっとそれがよい読み方なのだと思います。

「声を出すのが何故か億劫になる緊張感に自分の常識を再確認する」

「五感と対象物の間で気付かれずに満ちている空気」ならではの「優越」

「互いの罪と人間の欲の匂いを嗅ぎ合い、僕はここに居ていいんだと安心する」

「寒いからという理由で駅まで走って行き、結局は早く着いてしまった駅で寒さに凍え」

このあたり、誠に我が愛するザッツ松村北斗な言い回し。あなたは既に日向を歩いているよと言いたくなれど、「俳優としても認知してくれている人も現れてきている」という現在進行形を用いてしまう慎重さよ!文章の一言一句にそんないじらしく愛すべき松村が満ちていて、私はつい、最近知ったこんな言葉を、知ったかぶりして書いてみたくなるのです。

「役者になりたい人は役者になれない。芝居をしたい人が役者になれる」 *2

私の知る限りでは最も「したい事」を追求せんとしているのがSixTONESの作品づくりであり、北斗さんのお芝居。だからきっとこの論でいえば「なれる」人達であろうし、少なくとも私はそんな姿勢が好きで、だからきっと応援し続けて行くのだと思っています。

 

窓からの夜風は涼しくなり、お腹にブランケットをかけただけでは風邪をひいてしまいそうですが、日陰にも日向にも居心地のよさを見出せる秋も、もうすぐ。メンバーの皆さんも個人仕事の正念場ですね。北斗さんのお仕事も詳らかにされる日を心待ちにしております。カレーライスも福神漬の歯ごたえあってこそ何倍も美味しい。福神漬け、増し増しで頂戴(笑)
いつでも、どんな北斗さんも、応援しています。          
        

                                   かしこ 



*1:私も「足を踏まれる方は当然痛いけれど、踏んだ方も時に痛いと思っているし、前者は普遍的だが、後者の痛みは一部の人にしかわからない」と自戒含みで思うので。北斗さんはその両者を同じ鋭さをもって実感できる稀有な人なのではないかと思っているのです

*2:佐藤二朗さんが「画家になりたい人は画家になれない。絵を描きたい人が画家になれる」をもとにして、ご自分について振り返って書かれた文章にあった言葉です

054: 2022年7月18日_わたし

拝啓

 あっさりと退いた梅雨が戻った小暑の候、北斗さんには健やかにお過ごしでしょうか...「ワガママ彼女に振り回されるラブコメ気圧エンジョイ勢」でしたね。お大事に。

劇中突然流れた「わたし」も、広く受け入れられ嬉しいですね。誕生日ウィークと重なったプロモーションも楽しそうで何よりでした。皆さんの発言を「コンセプトや理由は比較的後付けよね、この人達」と含み笑いしながら楽しんでいますが*1、それは聴いていてSixTONESの楽曲からはまず「自分達がこれが好きだから演りたいのだよ」という無心の丹精が伝わってくるように思うからです。

他のグループと比べられるのがあまり気分よいものでなかったら申し訳ないのですが、例えばSexy Zoneの作品には情報収集・分析と学習に長けた秀才にありがちなマーケター的意図が透見され、King & Princeには主にファン目線(ファンサービス的意図)でのコンセプトありき、をアルバムからもライブからも濃く感じるように思います。もちろんそれはネガティブな意味ではありませんし、そういう視点はSixTONESの楽曲制作過程にもあることでしょうけれど、私は彼らの作品からより”商品”としての意識を感じ、SixTONESのそれからは、より嗜好品たる*2音楽、好きな音への傾注、鳶飛魚躍を感じる。多様な楽曲の中には「自分としては第一選択ではない」ものも混じるのでしょうけれど、多数決の結果を受け容れ演じることをまっとうしようとする職人的な*3姿勢も聴こえてくるように思える。

私も音に対する感性がSixTONES制作陣と近いとは思いつつも、中には最初から好みのど真ん中というわけでない曲もあるのです。しかし聴きこむことやパフォーマンスを見て好きになったり、最終的には演じている人こみ、作品と作り手の総合力にひれ伏していることがほとんど*4 。「好きな人の好きな物なら好き」などというかわいらしい心根の持ち主ではないのにね(笑)

わたし

予告なく「ありえなーい」と一節流れた瞬間に柊麿、もとい松村北斗の声とわかった全国津々浦々の方々にも私にも脳に”SixTONESニューロン*5あるいは”松村北斗細胞”が形成されているのでしょうね。

恋をするたび自分を見失う(笑)SixTONESさん。「僕が僕じゃないみたいだ」では己の感情の変化が「君のせい」と二人称も含めた内容で「笑える」し、それに対する戸惑いも「君といる時の自分が好き、こんな僕も悪くない」と前向き。

一方「わりと上手くやれている」「わたし」の確立された自我と生活を「何気ない言葉」に「奪われ」、唯一現れる「あなた」は「見せたくない」拒否の対象。「『わたし』がおいつかない」と感じる程に混乱させる存在への違和感と「無駄な事で疲れる位なら」という後ろ向きさが根底にある。内容こそ恋愛の手前でうだうだしているこの曲。只中で放り出された「ってあなた」と状況は異なりますが空気が似ているように思い(共に佐伯youthKさん作だったのですね)聴き比べてみました。曲調や北斗さんの声の使い方は確かに似ているようですが、発表当時は非常に洗練された歌唱だと思っていた「ってあなた」から、さらに声が深くなり、表現力や歌唱の成熟度が増しているように感じられて驚きました。「その意味は?その価値は?」の諧調の美しさが中でもすごく好きです。

ところで「汚れた靴」という言葉。何かの比喩としてSixTONESさんがお好きなのでしょうか。「ST」でも印象的な言葉だったのですが、作者も違うし慣用表現を調べても見あたらず。「ST」では「逃げたり言い出せなかったりで失った過去」の比喩、「わたし」では磨いても”またすぐにどうせ”泥だらけになる(だから無駄な事せずさっさとしまおう)という思考の流れ。気になる言葉なのですよね。

わたしMV

翳りのある繊細なロマンティシズム。ソロムービーは6者6様で、”迷い、戸惑い、憂い”を手や視線の動きで表現する舞踊的な高地君や大我君に対し、動きの少ない演劇的な北斗さん、慎太郎君、樹君。特に北斗さんは”位置の高低”以外ほとんど動かず佇まいや視線で演じている。そして、他の人が「只中の」感情の揺れ動きに見えるのに対し、なぜか既に”後悔”が見えたり、自分を責めるかのように、いじけたように礫を投げだしたりする北斗さんのソロ。渦中で迷う時に、そこに足を踏み入れてしまった事自体を既に悔やむのかしら。

花束という本来甘い物が、その色合いと世界観から渋く控えめなのが、誠にSixTONES *6 

オンガク

音が始まる前のジェシー君の息を吸い込む音が、高く飛ぶ前の準備動作みたいで、本当に何か高くそびえる障壁を跳び越えそうな、そのまま空に飛んでいってしまいそうな高鳴りを感じさせて素敵、素敵*7。「ってあなた」「僕が僕じゃないみたいだ」で聴かれる北斗さんの吸気が短くひっそり不安混じりの集中に聴こえるのに、ジェシー君のそれ*8は深く長めで拡散するように響いて(曲の性格もありましょうが)対照が面白い。最初は単純で明快な曲調だと思っていましたが、聴き重ねてくるとそれが故の安心感。

経験を重ねて醸成された機微を繊細に前向きに綴る歌詞。心燃やし高く帆を張り、と拳を固めた日々から、今や尖らずとも笑みを浮かべて進める確かな足場を得て。愛や恋も飛び越え信頼する”君”とはメンバー、スタッフ、ファンなのか、あるいはオンガクか。たくさん傷ついてきた人達が、今*9、この歌詞を高らかに歌うことの意味に感じいります。「光る、兆し」「NEW WORLD」に連なる曲だと思いますが、その一連の所謂”エモい曲”の中では、一番好き。

「光る、兆し」について「ついつい「迷う」という言葉に心が反応してしまいながら歌っている」と綴った*10北斗さんの、”あの文学賞もんだな”、”一歩ずつ喜怒哀楽とそれ以上を”の希望に満ちた澄んだ高らかな声に迷いはみじんも感じられない。その、過去の傷も今の軋も”無駄なもんはひとつもないさ”と肯定できる「今」への喜び溢れる旋律にこちらも胸が高鳴ります。続く~奏でていこう~重ねていこう~で個性が6つ重なるその美しきこと。数年前には激しく刻むものだった”時”から”時代や老いも君と”の境地に至るの、齢30に満たずして早くない?とツッコミつつ、そうだね、遠く高く飛んでいこうね、と単純に同意してしまうのです。

共鳴 Brave Marching Band Remix

元々好きなブラスの爆音響くRemixにイントロから大喝采。マスカラのAfrobeats arrange同様、原曲より好きかもしれない。マスカラはAfrobeatsに原曲の生々しさが薄められ運転等しながらでも流せる聴きやすさになり、「共鳴」では原曲の生硬さがMarchingの響きとリズムの力強さを得て。でも歌い手6人ともに声が強いから、爆音金管にもマーチングならではの鼓隊のリズムの勢いと迫力にも負けていないのが素晴らしい。初めて聴いた時から「甲子園のスタンドにスーザフォン何本も並べて攻撃回に爆音を響かせて欲しい」と思っていましたが、フラッグ翻したカラーガードが颯爽と行進するマーチングパレードも観てみたい!

ということで、既に次のシングルで「わたし」がアレンジされるなら、”ノスタルジックボサノヴァ”か”エキセントリックタンゴ”か、でも素人の想像の遥か上を行って欲しくもあり...

シアター

「オンガク」を先に聴いて「尖らなくてよくなったSixTONESさん、ふんふーん」と思いながら聴き進めたところで、イントロから不穏で偽悪的な「シアター」。歌いまわしも、誰が誰風になっているかなどと想像しながら聴くのも楽しい。

脳内に映画グランド・ブダペスト・ホテルキッチュな色彩と雪の中列車が橋を渡るシーンとが再生されるのは何故なのかしら。多分「FASHION」のMVのポップ+アバンギャルドキッチュが大好きで、そこがぴったりこの上なくスマートに決まることではSixTONESはジャニーズ随一だと思っているから*11だと思うのです。MVが観たい曲。

LIVE音源3曲

Feel da CITYツアーセットリストから敢えて選べば最愛の3曲。

「Good Times」は客席のClapと歌い手のアドリブが広い空間に響いて宴の多幸感と終わりの寂しさとが想起されてしまうし、「Everlasting」ではアリーナに拡がる夜光虫の海の美しさが蘇る。「WHIP THAT」はスタイリッシュ宴会部長にのせられた狂乱を覚えている身体を動かす(笑) 空間に拡がる音が堪えられない魅力のライブ音源を収録して下さってありがとうございます。が、またライブの空間に浸りたくなってしまう..どうしてくれんだ(笑)

セピア

爽やかな音色に切なくも前向きな?セピア色の写真がモチーフの歌詞に「Link Buds Sーオンガク」の次は「Xperia-セピア」でCMを、と想像。春先の携帯キャリアやスマホのCMってこんな感じの回顧と明るさ爽やかさの綯交ぜではありませんか?

違う曲をSixTONESという人格にかぶせて聴くのも楽しみ。恋愛中のご執心(Hysteria、Mad Love、So Addicted)、叶わぬ愛にも果敢で貪欲(Papercut、Lost City、Odds、Call me)、別れが見えると内向きにいじける(マスカラ、ってあなた)。セピアは ”第三者のように心を守った*12”ひきずるGum Tape期よりは傷が癒えてようやくふっきれたあたりの曲なのかしらと思いながら聴いています。

 

先月まで続いた北斗さんの表紙祭り。東海ウォーカー 2019年7月号から2022年6月のBOURGEOIS 9th.まで3年間の46誌を並べ書棚に飾ったら天井2段に床まで溢れた壮観の「松村北斗かく戦えり」の記録。稔さんがハードルを上げてしまった感のある柊麿君役も高評価で、作品については若干物議を醸したようですが、演じ手としての北斗さんの価値が毀損されるどころか逆に盤石さすら示唆されたことに感嘆しています。

今は大我君の表紙が書店を埋めていますね。「流星の音色」は松竹歌舞伎会さんにお席をご用意いただけました。どうか恙なく公演が行われますように。髙地君、スクール革命でのシガーボックスにテレビの前で思わず拍手喝采していました。「夏の夜の夢」はFCで当たり(!)、今から観劇に向けてわくわくしています。慎太郎君はナンバMG5、最後まで本当に面白かったです。明日からの「泳げ、ニシキゴイ」も楽しみです。オールドルーキー、猛練習されたマラソンだけでなく、口惜しさと反骨心と心細さ、弱さとの混じりあった表情が素晴らしかった樹君。DREAM BOYSも観劇できますように(祈)。黒髪・短髪が素敵なジェシー君は、TOKYO MERの撮影も佳境でしょうか。

辛口評価でツッコミ気質の私が、SixTONESの皆さんが何かで露出される度に新たなよさをみつけられて、自分がよい人になったような気がして(笑)嬉しいです。北斗さんも既に新たなお仕事に着手されていらっしゃるでしょうか。発表を心待ちにしています。

いつでも、どんな北斗さんも応援しています。                        

                                 かしこ

 

*1:そうおっしゃってますよね。いや、違っていたらごめんなさい。私が割に後付け辻褄合わせタイプなので勝手に共感

*2:もちろん売れなければ自己満足に終わるので商品としての視点はあるべきですが

*3:主役でない舞台でも与えられた仕事を全うしようという姿勢(でも自分達の色はしっかりみせる)には感銘うけました

*4:今のところ、ライブは曲も演出も全て、常に好みのど真ん中だと思います

*5: ある特定の人について選択的に反応するニューロンが脳の内側側頭葉にあって、「ジェニファー・アニストンニューロン」と呼ばれているそうです。どんな角度から撮られた写真でも、どんな役柄を演じていても、名前の文字列だけでも、視覚や聴覚だけでなく概念が脳裏をよぎる瞬間にも活動するそうです。Johnny's King and Prince IsLANDでSixTONSの映像にだけ違う反応をした私の脳にも明らかに形成されていますね...

*6:昭和生まれが想起する熱海のイメージとMVの翳りとは相容れず。撮影地を知らずにいたかった件(笑) 

*7:似たときめき感を感じるのが『一点の 曇りなき空、私飛ぶ 夏と共にさらってみせて(あべちゃんの天気予報2019年09月27日より)』これ大好きです

*8:ジェシー君がお招きあずかったMISIAさんのラジオでも、敢えてマイクのテクニックを使わずにブレス音を入れることの効果についてお話されていましたよね。面白かったです

*9:「 多分、あの時(デビュー目前)にならなきゃ歌えない曲だった」「過去のこととか自分たちと向かい合うってすごく恐ろしくて勇気のいることだから あの曲を心から歌うためには結成から数年は必要」2020年6月15日北斗學園 NAVIGATOR収録曲セルフライナーノーツより「光る、兆し」について

*10:注9に同じ

*11: 遠慮してジャニーズ随一と書きましたが、スマホのロック画面にしたFASHIONのサムネイル画を見ては世界一だと思っています(笑) 

*12:この一節には、はっとしました

052: 2022年5月24日_xxxHOLiC、恋なんて本気でやってどうするの?

拝啓 

 走り梅雨の降雨と暑さとに交互に見舞われる日本らしい天候のこの頃、相変わらずのお忙しさと拝察しますがお加減いかがでしょうか。

今回のお題は「xxxHOLiC」(以下「ホリック」)と「恋なんて本気でやってどうするの?」(以下「恋マジ」)です。両作品では今のところ私は「松村北斗の演技」ではなく「百目鬼さん」と「柊麿さん」を観ているようです。つまり、以前書いた「推しの演技を評する際の陥穽」=演技者松村北斗に余計な思いを致すこと、が前景にたつことなく気楽に楽しく拝見しています。それが鑑賞する私の心持ちの変化なのか、作品や役柄によるのか、観る者に余計な感情を抱かせないことも演技力というものなのか...

xxxHOLiC

日舞台挨拶と副音声上映と3回拝見しました。

唯一無二の個性の蜷川実花作品の数々は私にとっては直観的に強く惹かれる対象ではなく、かといって苦手でもなく。被写体と作り上げられた世界観とが符合していて素敵だと思うこともあれば、過剰さを少しうるさく思うこともありますが、そういう個性、作家性なのだとフラットに作風を”受けいれ”鑑賞するものでした。

先入観なく映画を観たかったので原作は未読ですが、原作ファンの方々の「原作を読んでいない人には話がわからないであろう」という懸念*1は少なくとも私に関してはあたらず、十分内容を把握できたと思っています。

北斗さんご出演の大事な作品なので背景を知りたいと思い、昨年11月に蜷川組(公式後援会)に入ってみました。蜷川監督や事務所の金谷社長の投稿やライブトークで、人の暗部を描く印象の強かった蜷川監督が思いがけず漂わせていた”善なるもの”や、純粋で無邪気とすら受けとれる作品作りへの思いを発していたことも興味深く、ホリック鑑賞前に彼女を見る目が少し変わりました。

十数巻に及ぶ原作を110分に収める芯としたのはその”善なる”部分で、大づかみに解釈すれば恐らく彼女の息子さん世代へのメッセージなのだと推測しています。しかしかなり直球の”人生訓”が主題でありながら一部からの深みがないという評価。それは例えば吉岡さんの“怪演*2や、百目鬼四月一日の関係性、アカグモの作りこんだビジュアルや、やや大仰な表現が、媚びやうけ狙いととられかねないからかもしれません。

しかし蜷川監督のお話からそんな人間関係や演者の美に対する監督ご自身の”萌え”的美意識を満たすことも創作活動上重用なことはうかがえますし、その蜷川女史の”趣味性”が作品世界を作り上げる重要要素なのでしょう。蜷川ワールドといえば花ですが、本作では溢れる花より水に強い印象をうけました。渋谷のシーン撮影開始時の偶然の降雨から着想したものだと伺いましたが、全編、雨、雨、水、水…の印象*3。幸せな4月1日や校庭*4の食事風景も晴天の下であったから、水と雨とが四月一日の心情とリンクしているのでしょうか。

私はこの作品をダークファンタジーの形を借りた四月一日の成長譚ととらえていたので、怯え駆けまわる姿、屋上に佇む姿から、まだ情報の乏しい冒で既に四月一日の内面が伝わってきてひきつけられたし、理解を助けられたと思います。神木君は恐らく出演作はほぼ観ていて信頼している俳優さんですが、陳腐になる危険性をはらむファンタジー漫画の実写化にリアリティを持たせた「神木君の説得力」に圧倒されながら拝見することになりました。物語世界の嘘を背負った、疾走シーンの背景にズザサササーって擬音が描きこまれているかのようなアニメ的コーナリング*5!眼にフィーチャーしている物語ではあれど、眼が印象的な顔ではない、むしろ地味とすらいえる眼が、厭世、戸惑い、疑念、諦念、終盤の自信、妖艶まで表現する雄弁さに魅入られました。

しかし、いかに神木名人とはいえファンタジー世界の虚構に現実味をもたせつつ四月一日の物語に集中せしめるのには他の登場人物は単純化される必要があったと思うのです。北斗さん、吉岡さん、磯村さん、配役時には旬も走りであったろうと思うお三方が上手に”単純化された”ことが物語を少しでもわかりやすくし、四月一日の成長譚を際出せることに貢献したと思うのです。

ということで、誠に人間くさく苦悩する四月一日という人間の”成長譚の一要素”としての百目鬼は、恐らく監督のオーダーに非常に忠実に、自我を表出させることなく「かっこいい」という冠を戴した”コスプレ”を遂行した結実のアイコン的存在と推測しています。四月一日を吹っ飛ばすターミネーターの如き登場シーンが衝撃でしたし、監督の注文とはいえ声低すぎるし姿勢良すぎるし、エンドロールの協力社にマンダムとありましたがきっと整髪料の多くは祐子さんと百目鬼が消費しているのではという髪型(笑)

敢えての記号的・二次元的な役柄だとは思うのですが、わずかに感情をのぞかせる、例えば四月一日のお弁当を口にした驚きの表情などが印象的でした。私の一番好きな百目鬼さんは、決戦を終え、ミセへ向かう”漢”な歩き方のシルエット*6ですが、アクションも見どころでしたよね。ワイヤーアクション(?お堂でふっ飛ばされるのはそうですよね?)も、雪駄で階段お堂を走るのも、袴で水の中を動くのも大変でしたでしょうし、弓道経験者からするとあのキレのよい離れをだせるようになるまで弓も相当練習されたのでしょうね*7。副音声の「数年かかる」は大げさですが、大学体育会弓道部の新入部員もGW合宿1週間の最後に的前に立たせると的まで届かなかったり山なりの矢飛びだったりがほとんどですし、弓返りできるまでの頬や前腕の痛さも知っているので自然な離れと真っ直ぐな矢飛びを習得されるまでの努力に拍手です。 
舞台挨拶は各世代の旬の美人俳優揃い踏みの華やかさ。ステージの立ち位置に立ってからの一礼や、まず中継先の人々を気遣う辺りが北斗さんらしいと好もしく拝見しておりました。蜷川監督の目には涙が浮かんでいたようでしたし、北斗さんのジャケットの胸ポケットの蝶の刺繍、磯村さんのネクタイや吉岡さんの2回目の衣装の蜘蛛の糸風の模様など皆さんの作品への思い入れが衣装にも現れているようでした。北斗さんが積極的に笑いを取りに行ったりそれを一人で回収していたりと伸び伸び振る舞えているように思えて*8、そこからも制作チームの雰囲気のよさが伝わってくるようでした。

そんな舞台挨拶の日に録られたというオーディオコメンタリーは当然楽しい。21日に副音声付上映に行きましたが「どうも、富士山です」から笑わされ、声を出さないよう苦労しました。「天気が番手読む」というザ松村北斗な言葉、”はだけて”10代を懐かしむ大人ジャニーズ発言、「百目鬼だけれどいっぱい食べて」という妙な指令、北斗さんがやはり「作り手目線」で映像や演技の技術的な部分に言及することが多かったこと、等々、いちいち頷きつつ(笑いこらえつつ)聴きいりました。

恋マジ

「この世は美しい物で溢れている」との純さんの言葉通り、窓から入る光の加減が人物や什器を美しく照らし、暖色の照明に映えて美味しそうな食物をさらに純さんがまことに美味しそうに召し上がる。純と柊麿の並び歩く姿は引きで撮ってもバランスがよくて美しい。2次会を終えSalutに入って行く動線に従う純目線映像の新鮮さ。そんな素敵な映像で、傍から見てあきれる位にどうしようもないヒトの姿が描かれている。飛び交うあけすけな台詞や純の言動の突飛さもあってご立腹な視聴者もおられるようですね。私も純には共感も思い入れもできないけれど、放送開始前の北斗さんによる人物評を遡って読めば「こうかな?と予想した逆をいく。柊磨からすれば自分の想像の中に収まらない不思議な相手だからこそ気になってしまう。“難アリ”な純」とあって、私が嫌な感じを抱かされてしまうのは広瀬さんの演技が迫真だからなのでした。

あからさまなモノローグでさらされる純の感情や思考と異なり内面は全く明らかでないながら、同じく私にはちょっといけ好かなかった柊麿の言動。「心ざわつかせちゃ、かわいそう」って...自分の容姿が美しいことを知っていて”活用”している人の鼻持ちならない自信。「泣いていいよ」ってよく知らない人に言われても涙もひいてしまう…(笑)「僕でよければお役に立ちますよ」と告げた表情の空虚さ、鼻をくしゃっとして笑うあざとさ。このあたりはひょっとして「職業アイドル」として人前に立つ際の北斗さんには部分的に内在する要素かもしれませんが、恐らく北斗さんご自身の中にない要素が多い(推測)。綿密な”嘘”を積み重ねて構築された「柊麿」がそこに生きていて、「松村北斗演じる」という冠がない状態で余計な思い入れのない「ただの登場人物長峰柊真」を楽しめています。

敢えて蜷川監督の”萌え”と嗜好を盛り込んだアイコン百目鬼と同じく”記号的イケメン”と思われた柊麿ですが、高石プロデューサーの仰る「○キュンとか○○男子とか、キーワードでもの作ってるわけではなく」の通り、たとえば柊麿のシャワーシーンにも「こういうの見せておけばファンは喜ぶだろう」的へつらいは感じさせられない(蜷川さんのはご自分の欲求の体現だと思うので私は観る者への媚びは感じないですが。このあたりのおもねりのない清潔感は北斗さんの個性かももしれないですね)

しかし、恐らく視聴者を悶絶させる意図はあったであろう第4話の濃いキスシーンに照れるでもなく美を見出すでもなく「柊麿ならそうだろうよ(でもひな子ちゃんにひどくない?)」と納得して淡々と視聴していた私は、美しく見えるようにすごく気を配っておられたであろう製作陣と演者に謝らねばならないでしょうか(笑) でも、そこまで「柊麿だった」北斗さんの「勝ち」です。はい。 

それまでいけ好かなかった柊麿の印象が変わったのは「これじゃ、足りないんだけど!」の台詞。純の姿を認めてにやっとしながら、恩着せがましさや哀れみでもなく、ただ純が戻れるような”口実”を提示するような温かさと茶目っ気が感じられて一気に血が通ったように思いました。そこからは陶器展で純を見つめる眼差しや、第2話で「(大津に)逃げられた」と告げられた時の表情、第3話で純に抱きつかれた後の抜群に繊細な表情、差し入れをほおばる純を見るどや顔と、徐々に人間味が加わってきて。その過程でほんの少し北斗さんが垣間見えてしまったように思った瞬間も実はあって。「栄養とんないと脳に糖分まわんないからいいアイデアうかばないんじゃない?」という台詞の小理屈や、ナプキンを畳みながらの「おーれ、車じゃないし、ふん」という節回しは、まさに松村節ではありませんでしたか?(笑) 折り返し地点に来たドラマの人間関係の顛末も、詳らかにされていく柊麿の背景も楽しみにしています*9

 

日舞台挨拶後の挨拶動画や7周年のYouTubeライブ配信で「感想が届くのを待っている」「手紙を郵便で送っても読んで下さっている」と伝えて下さった北斗さんの「おねだりに応えて」(あーすみません、そう書いてみたかったのです。僭越至極)ホリックと恋マジの感想を認めました。現時点での総括は「上手にきれいな嘘を楽しませてくれてありがとう」です。

 

嘘ならぬ現実のライブにも巻き込みに巻き込まれて半年。Feel da CITYツアーもとうとう仙台を残すのみとなりましたね。幾度でも書きますが、楽しい公演をありがとうございました。

ツアーが終われば「わたし」の発売。突然流れた挿入歌(またやりやがった…(笑))の美しさ、MVも謎めいていて、全容が明らかになる日を楽しみにしております。そんな忙しないSixTONES暦で生きている私にも月日の早いこととつくづく思いますが、メンバーの皆さんはさらにお忙しいことでしょう。

ドラマ撮影も佳境であろう慎太郎君の大丸君、本当に活き活きしていて素敵です!心楽しいドラマで水曜夜はすかっとした気分で眠れます

大我君には音楽製作担当兼主演の今年も高い壁を目指す夏の大冒険ですね。どんな夢を見させてくれるか楽しみです。

芝翫さん、蜷川舞台を継承されるスタッフの方々、松任谷さんの音楽、重厚な座組に加わる髙地君。夏の夜の夢はRegent's Parkの野外劇場で時々モップ休憩が入る雨の中、傘さしながらワインを飲むイギリス人達(変ですよね、私ものんでましたけれど)の中で観ましたが、そんな気楽な軽喜劇。髙地君が軽やかに飛躍をとげられることを祈っています。
テレビで拝見しない日がないのでは、と思う活躍のジェシー君。SINGもロングラン中ですね。本格的なのに小学生の甥っ子達も大好きです(本格的だから、か)。同じく出ずっぱりの樹君は、ひょっとしてDREAM BOYSも再演かしらと皆楽しみにしています。

皆さんが充実しているのが本当に嬉しいですが、どうかお身体にお気をつけて。お目にかかれる機会、心動かされる瞬間の数々を心待ちにしております。「ありえないところまで」連れていって下さい(笑)。いつでも、どんな北斗さんも応援しています。

                                  かしこ 

2022年5月24日

*1:そのようなレビューが未見の人に作品へのハードルを上げているようで残念です

*2:皆さん話題にされていましたが、私もエンドロールの「セクシー所作指導」に釘付け(笑)ポールダンサー指導に納得ですが、吉岡さんと磯村さんのふりきりっぷりに笑いそうになりつつも感心していました

*3:これ以上雨が降り続いてどんよりしているのはブレードランナーくらいではないかしら

*4:学校のシーンで照明の角度で人影が壁の上方から天井に映るのが学園の尋常ならざる雰囲気を醸し出していて興味深かったです

*5: 走り方まで数パターンあるとはさすが神木名人ですが、北斗さんもレッドアイズでは””女の子走り”でしたね

*6: こちらは普段のYouTube等で見る北斗さんの歩き方でもなくまさに百目鬼的歩み

*7:あの神事のように矢道の近くに人が立っていて弓を引くのは大学生時代6年間弓道漬けだった私でも怖いですが、あれは別撮りだったのでしょうか。私は小笠原ですが、日置流の斜面うちおこしは映像での見栄えがよいのですよね。ちょっと物見が甘くて弓手の肘が入っていないのはご愛敬(笑) 

*8:最近の地上波バラエティでもそうですから、そこをとりたてて指摘するのは失礼かもしれませんが

*9:結局、何か訳ありの役なのですね、北斗さん。幸せ一杯で無邪気な役も見てみたいわー

051: 2022年4月12日_CITY、Feel da CITY

拝啓 

 桜満開を控えた3月末、出勤前に花見ならぬレモン2倍顔北斗さんの巨大広告@新宿駅を出勤前に見に行きました。早朝6時台の新宿駅はさすがに人通りも少なく、身長を遥かに超える巨大な北斗さんを独占してきましたふふふ。黄色を纏った北斗さんはこの上なくお元気そうでしたが、いかがお過ごしでしょうか。

CITY発売から早や3か月。Feel da CITYツアーも半ばにさしかかりました。断念した方、行かれなかった方もいらっしゃる中でいつも恐縮な事ながら参加させて頂いた公演は一瞬たりとも気を抜きたくない全力の幸せな時間を過ごさせて頂きました。感謝の形として感想を届けようとは作品ごとに思う事で、以前はそれが求められていると信じるようにしていました。しかし音楽誌でプロがライブレポートを書いて下さる喜ばしい現状に、私の感想を送りつける意味があるのだろうかと自問する3か月。SixTONESの在り方や作り上げてきた作品へのファンとしての賛意と、SixTONESの”物語”の当事者の一員であり続けようとする意思とを伝えるのはありかと、矯めつ眇めつしながら雑感を認めました。

CITY

そう、アルバムコンセプトは”物語”が交錯する場所。公式表記の”story”とは定義上”語り手”と“聴き手”との立場を異にするもので、始まりがあり完結し、その起承転結は語り手=演者であるSixTONESの中にある。ならば起始停止なく円環状に持続する「CITY」における”物語”とは"narrative”、すなわち起承転結の形式に則らず、”語り手”と”聴き手”が関わり共に作り上げていく現在進行形~未来の物語、ではないかと。「Everlasting」に歌われているように「SixTONESのCITY」を構成する”物語”は私達ファンも内包する”narrative”であらまほしき。

そんな作品をもって、フィジカルな形態の音楽が身近でない世代にもアルバムとはトータルパッケージの芸術なのだよと提示して下さる。つまりovertureでアルバム世界に誘われたり、曲順の意味を探読みしたり、といった円盤ならではの楽しみ、その逆手をとった構成が、なんとSixTONESな(固有名詞を普通名詞にした”It’s a SONY”に倣いSixTONESを形容詞化してみました)。Interludeはいずれも雰囲気がありますが、特に"Sunrise"には大好きな"Theme of 017”(SMAP:SAMPLE BANG!)を想い起こしてわくわくするし、アシッドジャズ、ファンク、ゴスペル、フュージョン、お陰様で知った和メロ...好きな音楽の要素がてんこ盛り。楽曲そのものも好きですが、しのばせられた細かい音の数々、例えば「Fast Lane」の重機の音(?)や「Ordinary Hero」の街の音、「With The Flow」冒頭のレコードに針を落とした音(?)などはアルバムコンセプトの”街”の普段の暮らしにも繋がるようで惹かれます。

Feel da CITY

しかし、アルバムツアーではない(らしい)とはいえ、ほとんどの曲が試聴だけ。聴きこむことができずに参加するライブという珍しい状況に、途中で予告なくしれっと披露された新曲(という確信すらもてなかった)。”Jungle事件”以来わかってはいるものの、あなた方、どれだけ参加者を信頼しているのでしょうね(笑)

ファンに信頼はおき、その需要は把握しつつもそれにおもねることはしない、なんと”SixTONESな”。プロのライターさんもつい踊り魅せられたというこのライブ。音楽も文章も素人の私が書いてSixTONESさんに資する事があるとしたら、会場や席の違いの体感でしょうか。

 

今年の初日はバックステージより少し後方上手の西スタンド中段という全体像を掴むのに丁度よい席で迎えました。まさかの「Lost City」*1が壮麗に響く中、メインステージ奥で客席を睥睨するSixTONES*2。王道の登場からSカレーターがぬるぬるっと動きだした時の初日のどよめきは忘れられません。現場で驚きを共有してこそのライブ、曲と機構に冒頭数分で既に2回心震わせられる幸せ。on eSTでは禍々しい赤いライトとサイレン響く中上空からブリッジが降臨する圧倒的迫力の演出を2Dの配信映像で先に知ってしまった事をどれだけ惜しく思ったか...

そのon eSTのブリッジや照明で武装された壁、古くは横浜アリーナ初単独公演の櫓、Rough ”xxxxxx”やTrack ONE-IMPACT-の鉄骨やプロペラ等、直線的でメカメカしく威圧感ある装置から、今回は一転、有機的な木目調(?)で曲線を滑らかに動く装置。時に演者抜きで自走して照明の搬送を担ったりして、それ自体が意思をもって動いているフレンドリーなR2-D2的な印象*3

そんなSカレータは上空に屹立して後光さすオープニングのカリスマアーティストタイムを曼荼羅の如く彩り、足をぶらぶらしたり、胡坐かいたりと自由に音楽を楽しむ、作り込み過ぎぬ等身大アイドルタイムには優しく寄り添う汎用性*4

「Dawn」で6色トーチ*5を”生け花”した装置は上空に昇っていくことで重厚なこの曲に崇高さを付加してカリスマ感を増したように思えますが、今回の装置は総じて”遊び道具”感。平素武骨なリフターも「S.I.X」「WHIP THAT」でぐらっぐら揺らしてジャンプする北斗さんには慣れ親しんだ遊具のようだし*6、メインステージの「樹君が乗り遅れたせり上がり(名前がわからないのですが)」も髙地君腰振り企画等、遊び場になっていて(笑) 突然の思いつきに万全の対応をされるスタッフさんとの阿吽の呼吸が感じとれて嬉しい。

Sカレーターからの眺めと同質の光景を初日に俯瞰できて幸せだった「Everlasting」。一つ一つが光の花にも見えるペンライトの制御された色の遷移と客席の意思による動きとが相まった美しく広大な星の海が印象深く幾度も思い返しています*7

初日のメモには「無邪気な人達のお洒落なライブ」「満遍なく踊る(こんなにしっかり踊る!?)」とあって、演者本人達がまず音楽やパフォーマンスを楽しみ、その姿を見せる印象が強かったようです。初めてSixTONESのライブに来られた方が他ジャニーズグループとの比較で「SixTONESのはライブよりショウって感じ」と話すのも耳に入りました。

アーティスト要素が濃いがために、例えば「ST」のライブ映像では「上空は硬派のロックライブ、地上は激甘ファンサうちわの花盛り」という乖離がある(笑) 光一君のソロライブのようにうちわ全廃的方向性に振りきることもできるし*8、私はそれもSixTONESが選ぶなら素敵だと思います。顔を見せずにクールに始まったon eSTでは、例えばImitaiton Rain~STを渾身の力で歌い、Lifetimeに祈りをのせる姿に、”アーティスト”としてご自分達が納得いくパフォーマンスができるようにただ専心して欲しい、こちらを見てほしいとか、ファンサとか、そういう事は気にしないでいいから、と心から思っていたのです。

しかし振り返れば花道の実物大北斗さんを見上げたり、手を振って頂いたり、そんな事があればやはり嬉しい。そして迎えたFeel da CITY初日、遠いお席まではるばるお運び頂いたスタンドトロッコの嬉しき事!V6ラストライブで久々にお目見えしたアクリル板で守られたそれとは異なり丸腰の登場に心配もしたのですが、やはりスタトロは「アイドルの”大義”」でした。同席したジャの道の師匠は北斗さんが「ファンにすごく優しい顔するんだね」と唸っていましたし、アーティストとアイドルの両立をしてくださるSixTONESの現状を好もしくありがたく思っております。

(略)

初単独アリーナに静心なく横浜に向かった桜満開のあの日から4年もたったのに、今年も同じ位胸が弾むのですよね*9

片やSixTONESさんの方はあの若き日既にみせていた覇王感の奥に秘めた不安と必死さとは影をひそめ、今や自由で余裕を醸し出している(ようにみえる)姿を至近で拝めて嬉しかったこと。特に「Lost City」から「S.I.X」まで畳みかけるSixTONESのパブリックイメージを体現するような一連の曲の攻撃力、「Strawberry Breakfast」の花道で踊り闊歩する活き活きとした躍動感。今やことさら大きく見せようとはされていないでしょうに存在感のあること!

「Dawn」~「Parpercut」~「Odds」は試聴ではそれほどひかれなかった曲群ながら、パフォーマンス補完で魅力倍増しました。あのスタイリッシュさを作りこみ過ぎず嫌らしくなく体現できるのはSixTONESが随一だと思います。

そして、私の大好きな曲だと知っていて入れてくれましたよね!?と、かかった瞬間に勝手に思い込んで狂喜した「love u…」「You & I」。ライブで見て聴いて一緒に踊れるとは思いもしなかったので、しかもあの美しいラインのストライプスーツで。それがただただ、嬉しい。

さらに嬉しいことに、今回もスーツに限らず衣装が全て素晴らしい。これまで1パターンはあった柔らかい系(白~淡色の透け感のある柔らかめ素材の)衣装がなくて、機構のフレンドリーさに反して衣装が全て強そう(笑)

登場からまず、重厚で豪奢な衣装。着ている北斗さんはターミネーター的アンドロイド風味なのに袖口の花柄の麗しいこと*10。慎太郎君の襟元の予期せぬ色っぽさ。

「Imitation Rain」以降の”Amazing!!!!!!衣装トリビュート的衣装”も大好きです。袖のファー!Amazing!!!!!!の黒、湾岸LIVEでの赤金に並ぶアシンメトリー礼賛衣装として私の周囲では高評価です。北斗さんの白シャツが背中でウエストからはみ出していたのがご愛敬(笑) 揃ったストライプスーツを着ても、てんでばらばらなとっ散らかった私服風衣装も、いずれも”It’s very SixTONES”。ああ、素敵。

そして、「WHIP THAT」!最高に”SixOTNESな”パフォーマンスで客席巻き込み燥状態の中、突然すんっと曲がきれて前半を終える(記憶違いかもしれませんが初日は曲終わりまで通していませんでしたか?)なんとご自分達のみせどころと客席の巻き込みどころをわかっておられること!

 

他のグループのライブでは贔屓なく「目の前に来てくれた人を盛り上げる」派の私、SixTONESのライブにおいては間近に他のメンバーがいらしても、豆粒のようにしか見えない遠くであろうが、背を向けられていようが、常に北斗さんを見ている真に貞淑な(笑)ファンなのです。しかし、「With The Flow」でだけは”樹君と踊って”いました...一聴した途端「これ好きっ」となったこの曲*11の間だけは樹君に”踊らされていたかったのです。北斗さんの『俺のこと好きな人はあんた(樹君)のこと好きじゃないよ』との言を覆す行動。樹君ありがとうございました。北斗さん不在の時間帯の背徳感、ごめんなさい(笑)。

ユニット曲では「LOUDER」もとにかくカッコよくて、Summer Paradise2018で”ダンス楽しくて仕方ない人達”に分類したお2人が、ちょっと難題に挑んで結局軽々こなしている感が素敵。私があれ程踊れたなら…ただ、ただダンスに見惚れて心中で歓声あげながら見ていました。

…ここまで書くと北斗さんへの手紙なのに失礼ですよね。失礼ついでに書いてしまおう。静岡で最も大喝采したのはメンバー不在のMCでアングルや寄り方を次々に変えてドラマチックにカゴを映し続けて下さったスタッフさんのプロたる茶目っ気。被写体がアイドルだと普通に見えている演出が、0番に陣取るカゴとなると仰々しさが可笑しくて。皆さんの喋りにではなかったの、ごめんね。

「共鳴」は歌詞の固さに加えて初披露ではさすがのSixTONESさんも歌いこなしてはおらず「歌謡曲風?ジャズ?」とちょっと戸惑いました。歌番組などでの披露も経てこなれてきた難曲を楽しみましたが。最初は固くて噛み切れないが噛めば噛む程に味がでる。これぞするめですよね。

「真っ赤な嘘」は鏡抜けで高地君と入れ替わるところが好きでした。髙地君は淡々と、ネガティブというより魂抜けた感じの北斗さんと完璧に対称をなしていてWinkみたい(笑)。

「ってあなた」でもそうでしたが、北斗さんはステージ正面に向いていないことが多いので、座り込んでいた北斗さんが何かに弾かれるように立ち上がる様や表情はメインステージ上手側横上方の制作開放席から具に知りました。静かな動きの中のバネ仕掛けのような動きが鮮烈でこちらも虚をつかれたようになりましたが、落差は恋愛巧者的な強気の「Odds」「Papercut」からこの曲との在り様の一転にもあって、北斗さんの入り込み方といい、消耗しそうな曲だと思って見ています。on eSTでは袖で涙ぬぐう弱い男として姿勢を崩さず「ってあなた」を歌った北斗さんが「So Addicted」ではマイクの持ち方も妖しい、ねめつけるような挑戦的な眼つきで背を丸めている変幻自在さに感嘆していたのですが、今回もよい物を拝見しました。拍手。

2018年のSummer Paradise前に「文学的な歌詞を情念的かつ理屈っぽく歌ってほしい」と書いた*12事を思いだしましたが、歴代北斗さんのソロやユニット曲は内省的で自己完結している感があり、他の方達のそれと異なり踊ったり歌ったりこちらが”参加”するのではなく黙して”鑑賞”する感。主観で世界観を冒涜したり意図を読み違えたりしては申し訳なくて感想を書きにくい。それこそが松村北斗、などとこちらが思い始めた途端に今度はあざとき弾けたほっくんソロが私達を煽ったり踊らせにきたりして(笑)

 

初めて入った制作開放席。「Rosy」で”整列”するところが真横から見えたり、「S.I.X」.まで踊り続けた後の煽り(挨拶?)の時にSカレーターのレールの陰でストレッチする(?)髙地君が見えたりと面白い席でした。音、特に歌が明瞭に聴こえる席でもありました。会場によるのか席によるのか、ここでは音の割れることもなく、同じ高さで真横の席なのでSカレーター上の1人1人の声がくっきり聴こえました。例えば「Lost City」の樹君の高めのアドリブ(であっているかしら))よく響いてきたり。皆さん、主旋律を支え彩る地味な努力をされているのですね。

「Imitation Rain」でも歌う姿は隠されど、席位置のお陰かあるいはこちらが勝手に忖度しただけなのか、樹君の心の奥底から絞り出すようなラップがいつも以上に心に響いて来て、どんな状況も内心の葛藤もパフォーマンスで昇華されるようにと祈るような気持ちで聴いていました。このTHE FIRST TAKE Ver.は原曲の若さや荒々しさが編曲で成熟に変わり、大事に大事に歌いこんだが故の質や解釈の深まりが感じられますし、より想いがのせられているように思います。新曲をどんどん出して下さるのも嬉しいけれど、同じ曲を違うアレンジで聴かせて下さるのは新たな物語が綴られていくようで嬉しいものです。THE FIRST TAKEは勿論挑戦ではありますが、ダンスや演出に気持ちを割くことなく歌に専念できるという点で、昨秋書いた「たまには端から余裕をもって歌える曲で声の美しさや歌唱の上手さを世間に知らしめてくれてもよいのに」との願いがより高い水準で叶ったようで嬉しく思いました。

そして圧巻は 「Good Times」の多幸感!試聴だけでも、たとえ京葉線ホームでもNYですかそうですよねって気分で踊りだしそうで危険な大好きな曲でしたが、ライブ本編ラスト、大好きな人達と”また会えるために見送る”という素敵な時間に金色の紙吹雪舞い散るこの最高の幸福感。どれだけご自分達が美しい光景を作り出しているか、ご存じですか?そこに謎にclapしすぎて手を腫らしながら自分も美しい世界の一部になれる陶酔感にもう少しで泣きそうになります。

グッズ

SixTONESのグッズにはずれなし。今回も所有欲をかなりそそられました。

色合いもシックなバッグは防振双眼鏡が横向きに入るマチ幅にうちわ収納サイズ+自立+コーティングがありがたい。高さと硬さ故、電車でスマホを見たりするには膝上で寝かせるか床に下ろすかの選択になりますが、雨の公演ではビニルコーティングに感謝しましたし、懸念された持ち手の色移りも防水スプレーで白ダウンコートも無事でした👍
ペンライトを手放せるようにとのご配慮に基づくネックストラップはデザインもチャームも素敵。しかしペンライトを振るとかちゃかちゃ音がしてしまい、そのままかけると我々のペンライト打点には間に合わない(高くあげるなって事っすか)。ということでチャームを手の中に握り、ハンドストラップで延長し愛用しています。

勿論、パーカーも愛用しています。パンフレットは豪華になりましたねーと思う反面、独自性が少し減ったかも

以上、customer’s voiceでした

結び

2度の冷雨を越えて持ちこたえた桜吹雪の中、半年皆勤したカムカムエヴリバディも大団円を迎えました。稔さんは物語中の全ての出来事に通底する願いを提示する本当に重要な役どころであったのですね。再登場の白軍服に歓喜し、前日の涙から一転、笑顔で終わった見事な最終回を万感の想いで見届けました。北斗さんをきっかけに傑作に出会えたファン冥利、ありがとうございます。そして第111回の『意味があるかどうかわからんけど、誰かのことを思うてやるんで、ええんとちゃう』との一子ちゃんの言葉に後押しされ、手紙を書き上げました。 

来週は新潟、ツアーも続きますね。ドラマも始まり(これも楽しみです!)お仕事満載でお忙しい中ですが、どうかご自愛下さいませ。いつでも、どんな北斗さんも応援しています。

                                   かしこ

2022年4月12日

*1:SixTONESについてはオープニング曲が当たったことがない。悔しい反面、嬉しい

*2: MJのThe Dangerous Tourのオープニングかと思いましたよね。Live In Bucharestの冒頭の2分

*3:R2-D2あるいはメカゴジラドラえもんになったみたいな”とライブ中の走り書きメモにあり。咄嗟の感想って…これを書いた後で慎太郎君がYouTubeR2D2と口にしていてちょっとぞくっとしちゃいました(笑)

*4:”Wish I could rewrite, erasing the good-byes”と儚げに歌いながら天に帰っていくのはわかります。”There's no going back”と歌いながら後退して行くのにはちょっと笑ってしまった

*5:トーチ振り回す姿に懐かしのBRAVE SOUL思い出しました。杖術かっこよかったですよね

*6:もっとやれ~✊と心の中で煽りながら一緒に跳んでいます。が、落ちない?壊れない?って揺れ具合…

*7:on eSTでの天井席ならではの楽しさ。アンコールのこの星のHIKARIで星型のレーザー光線がスタンドを流れるのに気づいた感動、メインステージモニターの幅広さの威力とありがたさ(アリーナ席では顔に折れ線が入り歪んで映る)Special Orderがしっかり見える喜び(センター近くでは角度的に見えない)。天井席の困りごと。on eSTで初SixTONESライブを体験したKinKi、V6ファンが横浜アリーナ北スタンド最後列で参加した感想を問うと開口一番「まぶしかった」。それは比喩でキラキラ眩しかったとか、KinKi兄さんやV6兄さんとの比較で(失礼)というのでもなく、メインステージ上方からの照明が強すぎてパフォーマンスが白飛びして見えなかったとの由。今年は同じスタンド後方上段でもそのような印象はなく、あの壁の照明の威力とはいえ困り事は一件落着

*8:北斗さんがご自分を好きな人を鑑別する材料がなくなりますが

*9:例年、駅で転んだり踊りながらスタンドの段差を踏み外して落ちていったり、双眼鏡を何度も落としたりと気も漫ろなSixTONESの初日。今年は恙なく...と思った帰り道、新横浜を出て東神奈川駅で乗り換え、あれ、また新横浜駅にいる…と結局やらかしました。きっと一生、このままです...

*10:これも映像をYouTubeにあげて下さったお陰でじっくり拝見できました。そういえば、on eSTの冒頭の衣装、ドキュメントの映像では刺繍付の襟があるようですが、私の記憶では北斗さんは丸首白シャツ。踊りやすさとか涼しさといった機能重視だったのか、耶雲監督も蜷川監督も大注目の北斗さんの胸元を強調するためだったのか。上衣が豪奢なのでちょっとさびしい印象で。あの襟はいずこ…

*11:海のイメージの曲だけれど、MVの大我君のチルデンセーターとパウル・クレー(?)の画によるのか、真夏のビーチではなく、晩冬のひっそり鄙びた海沿い(南仏の田舎か、二宮~国府津あたり)をぬくぬくコートを着こんで屋根開けたカブリオレをゆっくり走らせている、仏映画的くすんだ色合いの映像の印象。樹君には旧型のマスタングコルベット、旧型BMWかSAAB、一周回ってコペンS2000、大我君にはマセラティジャガー等色っぽい欧州車か庶民的にプジョー。そこまで妄想を繰り広げた曲なのです

*12:007

050: 2021年12月23日_SPIDER-MAN No Way Home、カムカムエヴリバディ011-017、ニュージーズ

拝啓

 短日の候、年毎に年末年始の忙しさを増しているように思える北斗さんとSixTONESの皆様、スタッフ各位にはお元気でお過ごしでしょうか。私は日の短さと寒さに負けそうな気持ちを30日のジャニフェスと1月4日のFeel da CITYを思い、やり過ごしています。。。と、書いた途端の北斗さん不在のCDTVライブライブ。予定通りにメンバー不在のJr.祭りや少年たちの経験はあれど、体調不良との説明に胸が締め付けられる思いでした。

CM前映像の5人にTLでは「北斗、トイレ?」などと長閑な人もいましたが、文字通り胸って”ざわつく”ものですね。年始に至る過密日程を考えればやむを得ないとはいえ、何より(勝手に自分と思考回路が同じように思ってしまっているので)北斗さんが悔しかったろうと胸中を慮ってしまいました。
何か成功を得るたび気苦労も負ってしまっているような北斗學園日直さんには時々かける言葉もないと自分の言葉の不足を悲しく思うのですが、今回のブログには救われました。でも、本当に、本当に、心からお大事にと祈っています。きちんと食べてしっかり眠ってくださいね。私は誰がいなくても生きていける一種さびしい人間ですが、よりよく楽しく生きるためには北斗さんとSixTONESが必要です。そして、時にはこうやって気をもむことで、自分がどれだけ何かを大事に思っているのかと身に染みるものなのですね。

新年からのFeel da CITYツアー、本当にありがたいことにon eSTにお誘いした方からお返しに声をかけて頂いたり、友人が当ててくれたりで参加させて頂けそうです。私が賞賛の言葉を綴るまでもなく音楽誌のプロから早々にお墨付きを頂いているCITYも、お馴染みになったプロモーションの「街散策」も、digeSTも楽しんでいます。1月はデビュー時ハイタッチ会の振替(笑)配信も頂けるようで、お心遣いありがとうございます。

 SPIDER-MAN No Way Home / Rosy

SPIDER-MAN No Way Home、21日に観てきました!Rosyの件を知る前にTOHOシネマズ会員の試写会に応募して当たっていたのです。字幕版だったのですが、あの映像のどこかにRosyが流れるのですね!

MVの洒脱さ無頼さかっこよさ、初披露から完成度高くて驚かされた音楽番組のパフォーマンスの跳躍、ハイキック!私の好きなものてんこ盛りです。主題歌の役割を果たしつつもSixTONESの個性もしっかり見せていて、わくわくして観ています。別の曲の流れるエンドロールも素敵だったのですが(その前のパートで流れるのかしら)Rosyが映画館の音響で大スクリーンを背景に流れるのを心待ちにしています。

No Way Homeを観てから、以前から日本版スパイダーマンがあったらジェシー君に演じて欲しいと思っていたのが、これは北斗さんだわ、と思いました(理由はネタバレしてしまうので書きませんが)公開を待ちわびていた映画が12月以降続々封切られるので、よいスクリーンでかかっているうちに映画館に何回か足を運びます。HOLiCの幕間映像も解禁され、こちらも映画館で遭遇できるのを楽しみにしています。

 カムカムエヴリバディ EPISODE 011-017

前回EPISODE010まで感想を細々書きましたが、カムカムエヴリバディも衝撃の「雉真稔 松村北斗(写真)」から実体は戻ることなく妄想や回想に登場するだけになり、寂しいことにとうとう安子編も終盤。私もう、安子ちゃんに共感できません。1か月に3回も倒れるヒロインに怒りを感じています。勇ちゃんをふるなんて!!と本気で怒りたくなるくらいドラマに入り込んでいます(笑) 濃密さと速度を保ったままの素晴らしい2か月でした。

011以降では「素敵を形にしたような」非の打ちどころない稔さんが自分の甘さを突き付けられてうじうじ葛藤したり、弱さ、憤りなど人間臭さを露呈する展開になり、松村北斗ファンとしてはただの好青年より(そちらも勿論大好きだけれど)嬉しかったりしました。対する大人達の在り方も、橘家、雉真家双方のご両親の親としての心情も細やかに伝わってくるから納得させられるし、2人の結婚を認めた千吉さんにも情だけでなく確かな”理”があるその説得力。

脚本なのか、演出なのか、俳優側の創り出したものか、神社で千吉さんに安子ちゃんと結婚するよう告げられた後の数分は圧巻でした。想定外の弁に、小さく息を吸いこむ稔さん。頭取の娘さんとの縁談取りやめを聞いても、はっと小さく息をもらすだけで、喜ぶより先に雉真家を心配する長男。安子ちゃんとたちばなをほめる千吉さんを見る稔さんの表情、去っていく千吉さんの後ろ姿に深々礼をして、大きく息をつく稔さんに、何か月分もの辛い時間が伝わってきて、今、ようやく久々に呼吸できたのであろうなと共感しました。

結婚を申し込む稔さんの吸い込んだ息の緊張感、「僕と」と言い出した後の万感こもる間。告げた後にまず安子ちゃんを思い遣って涙をそっと拭いてあげる稔さん。そんなシーンにありがちな、例えば安子ちゃんを抱きしめたり、何か気の利いた言葉をかけたり、といった”自分”の気持ちを前面に出す行動ではなく。そんな人だからこそ、別れを決め、家のための結婚を待つ板挟みの日々の辛さはいかほどであったろうかと思わされて、その稔さんの人物造形が本当に見事だと思いました。というより「稔さん」に心うたれた。まさに画面に生きていました。

北斗さんの演技に感嘆したのはその後です。1か月のa blessed timeには念願だった”稔さんの笑えるシーン”もありましたね。定一さんの言葉にコーヒー吹き出したり、安子ちゃんに目をやっては嬉しそうだったり、はしゃいだり。私にも心楽しい時間でした。北斗さんはこれで、メンバーどなたもされていないプロポーズ→挙式を3回、子をなすのは2回目ですね。皆、初々しい夫で(笑)

この後のるい編、ひなた編でもお姿を拝見することはあるのでしょうか。最後まで見届けます。4K保存は003-016と第1~4週まとめだけの依怙贔屓はしますが(笑)

 

超絶お忙しい中の、不躾な長文、ご容赦下さい(読まれるの、1月末とかだったりして...)30日はドームで!1月には横アリで! お目にかかるのを、そしてどんな驚きが待っているのか、どんな素敵な街に誘われるのか、心から楽しみにしております。

表に現れるスケジュール外にさらにご多忙なマネージャーさん達、スタッフの皆様、どうか、どうか、恙なく年末年始を健やかにお過ごし下さいますよう。そして何より北斗さんとSixTONESが。楽しく健康に無理できますように。微力ながら、お祈り申し上げます。いつでも、どんな北斗さんも応援しています。

                                 かしこ

 2021年12月23日

追伸:

この便箋、Rosyというよりマスカラっぽいピンクのケイトウ柄。この色の便箋なら書かねばなりませんでした。ニュージーズ。とにかく、楽しかったです。2階席まで若いエネルギーの波動がすごい圧で伝わってきました。その中心で波を起こしてはかき回しているのが大我君なんて、なんと幸せな事か。その伊達男っぷりにはこちらがちょっと照れ笑いしてしまったのですが(ごめんなさい)、だてに演じていたわけじゃない。先日のFNS歌謡祭での女性への手の差し伸べ方、握り方、肩の抱き方の堂に入ったこと!「仮想女性」的存在しか登場しないSixTONESのMVなどでは知り得なかっただけでしょうか...またジャックに再会できる日を楽しみにしています。