書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

034: 2020年6月29日_NAVIGATOR、Johnny's World Happy LIVE with YOU

拝啓

 梅雨明けが待たれる今日このごろ、雨のたびに北斗さんが宙に浮いて歩く姿を想像するのですが、どうしても大跳躍になってしまいがち(笑)*1

デビュー作とは思えない、楽曲、歌唱、ダンス、MV、売上額、全ての面で強かったImitation Rainの次がどれだけの挑戦か、素人でも想像に難くないところですが、NAVIGATORは部分的に明かされた現時点でも軽々と超えてきて(私調べ)、メンバーの皆さんとteam SixTONES制作部門との作品づくりへの本気がひしひしと伝わってきます。ジャニーズの楽曲選びの贅沢さは知っていましたが、新人の2枚目でこの質。キャッチーなのに、重厚で複雑。しかも、声が6人とも素晴らしい。さらに昨日解禁されたYou & Iもlove u...も、CHANGE THE ERA 201ixの時に「スタイリッシュでロマンティックで洒脱」に大喜びした者としては非常に嬉しい2曲です。しかも「え、自分(達)のことを歌ってくれている?」と思わせてくださる歌詞の巧みさ。通しで曲を聴かれる日を待ち遠しく思います。

私には本当に珍しく複数枚購入するに至ったImitation Rainでしたが、その投資が半年も待たずにこんな贅沢な楽曲とMVで返ってくるなんて。ローリスク・ハイリターンにSONYさんにも感謝です。待望の企画、北斗學園でのセルフライナーノートもありがとうございます!お忙しいと思いますが、北斗さんの製作への熱意とSixTONES愛が伝わってくるので、ぜひ続けていただきたいです。私も及ばずながら、道すがらの人々の耳に入らないかと通勤の車でヤンキー車の如き音量でNAVIGATORを流しています(笑)。発売日は数か月振りに渋谷や新宿のCD店でお祭りを楽しむつもりなので、COVID19がひとまず沈静化してくれることを切に願っています。

公開されたNAVIGATORのYouTube版MV。ティーザーで勝手に物語を想像してはいけないのでは、と思っていたのに、ティーザーでは見えなかった背景も明らかになってくると、なんだ本当にハリウッドの大作映画の予告編みたいじゃないですか!

ティーザーではBlade RunnerやThe Fifth Elementが想像されたのは先のお手紙に書いた通り。YouTube版ではBatman、Inceptionを髣髴とさせる*2CGの豪華さに泣けましたが、何よりそのCGの世界に映えるSixTONESの存在感!皆さんの動きも最高に魅力的に見せてくださって、さらに動作の音ハメが気持ち良い!本当に製作陣に感謝です。映像監督さんはImitation Rainと同じ方なのですね。IMAXシアターで2作併映鑑賞会しませんか?*3(以下、敢えて敬称略で私の観た印象・雑感)

冒頭、ジェシーが物憂げに座しているだけで物語が始まる。一人ずつ参集していくメンバー樹だけ不在*4。眼下に雲が流れる相当な高みから”ゴッサムシティ”を睥睨する6人。そこには樹も。歯を見せ意味深に笑む(1:11)樹はトリックスター狂言回しを担うのか、善人の笑顔で現れるラスボスパターン?二重スパイ?一瞬不安気に顔を曇らせて(2:00)、次の瞬間、跳ぶ!SMAPの”FLY”、嵐の”最後の約束”など高所から跳ぶシーンはジャニーズ史上数あれど、最高レベルの躍動感。ただ姿勢が美しいのではなく、むしろリアルな身体の軸が歪んでダイナミック。腕の振りからして本当に身体コントロールが上手で”本当に跳べる人”のリアルな跳躍。SixTONESの飛躍や脱走を暗示しているのなら味方だったのだろうか。
YouTube版では全貌が明らかでないが、独り静謐な北斗。冒頭の着地は猛禽類のように秘かに滑降して獲物を捕獲するやタッチ&ゴーする静の中の動。0:36でふっと視線をはずす北斗の虚無な目(0:49)は終始続く。姿勢がよくて端正なフォーム過ぎるからアサシンというより殺しの組織に潜入した捜査官を思わせる走り(1:57)。胡坐の北斗は禅僧もしくは剣豪のようで(
1:49)1人だけ閉鎖空間で涼風に吹かれているような。

ダンスシーンは幅も角度も色も輝度も少しずつ異なる青い光がサーチライトのように画面をうごめいて緊迫感が煽られる。さらに不穏さをたたえるジェシーの不自然な手の動き(0:30)。造形が絶対的に”美”な人が不安定で非対称なポーズをする美しさ(2:17)こちらを真っすぐに見据えながら落ちていくジェシーの目の悟り?(2:07)

ティーザーでは最後に”ドスッ”、”ばさばさ”という音で幕が閉じるのだが*5YouTube版では所在が不明。落ちていくジェシーが地面に激突する音?地面に叩きつけられる、と思いきや、羽が生えて飛び去る、みたいな?

0:48 Hey!に手を開く大我君、その音はめが気持ち良い(((ライブでこの”Hey!”でC&Rやるまでは成仏できない、でもサビの振りはライブだとSexy Zoneの”Wildになるよ”と同じで、一緒にやりたいけれど隣席と後席のご近所迷惑になりそうで遠慮しいしい真後ろにそっと、になりそう)))。2:10 ”大我の一撃”夫の一推し*6

高地の走り(1:58)は殺気があるようで一番実態が見えない。full ver.での2番のスーパー高地タイムを楽しみにするしかないのか、我々は。慎太郎の手が宙に描くのは”∞”(1:01)?スライディングからのバク転(2:40前後)は「要素のつなぎ」で高い演技構成点がでそう。ティーザーの左口角を上げたキラースマイルがYouTube版でなかったのが残念。

メンバーの躍動も素晴らしいのですが、同じくらい魅力的なのが映像の美。水平面に拡がる足元のビルの壁に映りこんだ街の光がきちんと歪んで滲んでいたり(2:31)、遥か眼下の道路の車列がきちんと流れていて(2:45辺り)、ダークヒーローが人知れず闘う中、人々は日々の暮らしを営んでいるのだなあ、と。こういう細かい作りこみが映像の厚みなのでしょうね。YouTube版最後で砕けたガラスが逆転した天地にゆっくり飛散する様が壮大で美しい。とにかく、完全版まであと1か月!

 

新曲MVのみならず、幾度も繰り返し楽しませていただいたのがJohnny's World Happy LIVE with YOU*7でした。無料配信版ではまずは名刺代わりの”Imitation Rain”から始まり、続いてかっこよくて”強い”SixTONESの”パブリックイメージ”を体現するような”Telephone”で演出力を見せ。LIVEの趣旨をくんだ明るくて励まされる”NEW WORLD”、多幸感に満ちた”"Laugh" in the LIFE”で画面の前の私達を巻き込み、その間に多様な歌いわけも堪能でき、と最初の無料配信ではこれ以上ないセットリストだったと思います。

今回の有料配信では敢えて予告編で予想せずに「出てくる物」を楽しもうと思ったのですが、冒頭からHysteriaとは!ファン相手のCHANGE THE ERAのオープニングで使われても驚きでしたが、SixTONES初見の人達も視聴するというのに攻めているなあ、と嬉しくなりました。階段演出も退廃感も漂うのに洗練されて上品で、登場から一瞬でSixTONESの世界にひきこまれるので”Hysteria”との組み合わせのオープニングは大成功だと思いました。”JAPONICA STYLE”も”RAM-PAM-PAM”もSixTONESの新奇性追及の振り幅として私は大好きで、にやにやしながら見てしまいました。この後に”光る、兆し”が続くとは。しかもジェシーの一振りで客席が光に包まれる、映画”ファンタジア”を思わせる演出の高揚感!この星のHIKARIで画面の前の私達を置き去りにしないよう巻き込み、”Imitation Rain”で歌の力を聴かせ、そして新曲NAVIGATOR披露!

感情を動かされるにも様々なパターンがありますが、理屈も理由も追いつかない感動、胸が熱くなる高揚、見惚れてしまうような美と技巧、感嘆させられる独創性、SixTONESの今回のセットリストは全てを動員させる力があったのです。

続くSnow Manとのコラボも大好きな”Fire Storm”で嬉しかったです*8。グループにより趣向は違って、どれも正解だと思いますが、SixTONESはトリのKinKi Kidsにも感じたと同じ、本気で”6人の音楽を聴かせること””音楽性”を全面に出してきていて、”正しい”と思いました。もう一つの売りでありファンの楽しみでもある抱腹絶倒MCを封印して曲の由来やエピソードを一つずつ紹介したり、新曲のために着替えてくれたのも、全体に曲目とパフォーマンスが非常に攻めたものだったので大正解だったと思います。パフォーマンス中は普段の5割増しくらいに荒ぶっていた北斗さんがMCでは「仕事のできる社員」になって曲紹介のお仕事をしていたのに、どの曲も”代表曲”になってしまったのには「だって全部代表曲だし」とうなずきながら笑ってしまいました。大我君の「余計なフェイクしちゃった」には人の前で歌うことのできる嬉しさが溢れていたし、本当に皆さん嬉しそうで、しかも不幸な自粛ではあったものの年末以来のお疲れの溜まった様子から元気いっぱいになっていらしたのが本当に嬉しかったです。

CDTVライブライブでのNAVIGATORも、前奏で壁の電飾が稲光のように白く発光したり、最後の方で画面一面に光が溢れたりするライティングが印象的でした。YouTube版のMVを見る限りではあまり自己主張しない印象を受ける大我君が生の歌番組だとその歌唱と存在感が物語世界を創り出すのに無双で感嘆しました。あの放送では北斗さんと高地君の低音もしっかり響いてきていて、ラップも加わり歌の表現が厚くなっていて、2作目にかける気迫に満ちていました。こちらも真剣に観て、聴かないと。

NAVIGATORのよく考えられた小出し戦略とダジャレ(あれはどこ発信なのでしょうか(笑))のキャッチフレーズもそうですが、本当にteam SixTONESスタッフ部門には素晴らしい戦略に感謝しております。老舗中の老舗でジャニーズの新人など知らない熱烈な固定ファン層のいるANNや鉄腕DASH、ベテラン芸人さんの番組に出させていただくことで、番組ファンとひえおじさん達など番組スタッフの厳しい眼にさらされて鍛えられ磨かれていく様を応援できるのも、SixTONESの皆さんが期待以上に活躍されているのも嬉しいものです。先日発表された北斗さんの主演映画も本当に楽しみで、撮影にはまだご苦労が多いと思いますが、無事進行しますようお祈りしております。

お芝居には疎くて言及してよいものか、と思ってこれまであまり書いたことはなかったのですが、次にお手紙さしあげる時には俳優北斗さんについて私見ですが書きためていたものを、と考えています(大丈夫かな)

 

このお手紙はYouTube版のMVが披露された際に書き始めたのですが、この段に至ってこのSNS時代に手紙というオールドメディアの敗北感(笑)に打ちひしがれて書いています。つまり、感想を書きとめ、書き足し、書き直し、紙に認めの作業の間に北斗學園皆勤賞の日直さんから発出される宿題に応えると、既にお手紙は陳腐化してしまうという件(笑)*9。既に露見している可能性大なのですが、かなり猫を被った”お手紙人格”を以て粗相のないよう推敲を重ねてなお時々失言が残留する自分。数名しか目にとめないであろう呟きを放つ際につい気を抜いて平素のツッコミ気質が漏れ出ることしばしば。失礼ととられかねない感想を放ったことに気づき、ネットの海に流れた過去の呟きを見苦しく140字を塗り重ねて釈明するより、と手紙を書いていたのに追いつかないという体たらく。さらに固有名詞を片仮名にするのに気が咎めて綴ったら(正)Bladeが(誤)Bradeになってしまっていたことに気づいただけで地球の裏まで沈みそう...

というわけで、私としては既に世に放った既出事項ながら、書いてしまったので投函することにしました。ご容赦を。

 

そんな恥ずかしい思いも後悔も熱狂する対象あればこそ。夏至の短夜にSixTONESと北斗さんの活躍を一番の楽しみにしております。どうか皆さまご自愛の程を、くれぐれも。                                               

                                  かしこ

2020年6月29日

*1:以前何かの雑誌で傘さしてジャンプしている写真があって、あれがすごく好きなのです

*2:Christopher Nolan監督はCG嫌いですが

*3:勿論、IMAX用カメラで撮影はしていない事は知っている(笑)

*4:冒頭のソロショットには登場するのですが、ジェシー君の2巡目の後だったので

*5:北斗學園の”☁ぼんっ”と”🦅ばさっ”って、これのことかと思っていました

*6:夫はMV公開日、私が既に繰り返し視た後で帰宅し、食事もそこそこに私の何十回目かの鑑賞につき合わされた。その後自分の5K Macの大画面を開いて見始めて、『樹が飛ぶと、きょもが撃つんだよ~』『北斗ときょもと高地が廊下みたいなところで歌っていて、北斗が叫んでいるんだよ~』ってご満悦。因みに私は絶体に”大我君”としか呼ばないので(京本分類では”愛”なのですよね、”恋”じゃなくて)なぜ、どこで「きょも」呼ばわりになったのか、うちのおじさん...

*7:舞台の名称もそうなのですが、大文字、小文字の使いわけに理由ってあるのでしょうか。”SixTONES”の発音を考えるとさらに気になるのです

*8:横浜アリーナ再訪が叶う日には皆A3扉前で”Despair Exceed”ごっこしてしまうでしょうね

*9:北斗學園の”宿題”は楽しいので、続けていただけると嬉しいです。どのくらい宿題提出あるのでしょう