書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

029: 2019年12月11日_Roughxxxxxx

拝啓

 北斗さんのお好きな季節も本番ですね。長野公演前に散策した善光寺で一瞬舞った小雪に改めて冬を実感させられましたが、ホールツアーを満喫しているうちに秋が過ぎ、SixTONESを暦に回っているかのような私の一年もお陰様でわくわく続きのうちに師走を迎えました。私の誕生日前日には映画少年たちBlu-rayが届き、当日は大我君の歌でお祝い頂き、翌朝は待望の北斗さんのドラマ出演のお知らせ。昨年12月に続き、盛り沢山の誕生日プレゼントをありがとうございます(と思い込むくらいはご容赦ください(笑))

今回のツアーは私が楽しい時間を過ごすことを心から喜んでくれる家族や友人達も当てて連れて行ってくれ、神戸、北陸2県、東京、長野と希望の公演に参加できました。一公演も参加できなかった方もいらしたことは重々承知しているので本当に恐縮に思っていますが、当たったからには行きたいファン心理にご斟酌賜りますよう。

素敵な公演をこんなに堪能させていただいたお返しをせねばと初日からずっと感想を書きためてきたのに「長野が終わったら」「新曲披露の後で」と、お手紙を書かずに今に至りました。東京公演と長野振替公演にあてる休みをとるため休日出勤したりといった時間の制約もあったのですが、お忙しい北斗さんが締切のある文章をご自分で書いていらっしゃるのには本当に頭が下がります。

 

新しいことはしないという今ツアー。メディアでも最近は「おらおら」の枕詞は使われなくなってきましたが*1、会場に入った途端に眼に入るKEEP OUTの黄色テープにクレーンフックの厳ついセット。オープニングで早速「このツアーの一蹴り」があって、そのあたりの定番は踏んでくるのですね。
でも「おらおら」は序盤の4曲だけで、次はデジタルなイメージの曲群(だったのでしょうか)。 THE D-MOTIONは私がSixTONESに魅了されるきっかけの曲でしたし、もうKAT-TUNさんにおねだりしてもらってしまえばと思うくらい何度観ても大好きなパフォーマンスですが、幾何学模様の映像が背景でSixTONESには珍しいなあ、続く3D-Girlもデジタルなイメージで統一したからかしら、と思いながら見ていました。Keep Goingではレーザーを手鏡で反射させる動かし方にも6者6様の個性があって楽しかったです。

冒頭ステージ下手で上手側の大我君と向かい合わせに立つ北斗さんが、背後からレーザーが当たった瞬間「撃たれた衝撃」をうけたようにヒットを打つのが好きで、それが振り付けなのか、アドリブなのか、偶然そう見えただけなのか、大我君の動きも比べようと思っては結局北斗さんを見てしまい、確認できず(笑)。

キミハカルマでは会場ごとに舞台の幅や奥行き、照明の位置も違うでしょうに、2対4枚の布それぞれに、どの立ち位置でもジェシー君と北斗さんの影が毎回きっちり映っていて、照明の方とお二人の調整の精密さに感動しました。

 

北斗さんの歌も聴くたびに上手になられているように思います(プロの歌い手さんに失礼な物言いですみません)し、歌割も光る、兆し以来増えているようで、先日のImitation Rainのお披露目でも、大我君の主旋律に北斗さんがジェシー君と副旋律を歌われているのを嬉しく聴きました。あるグループは全員が通して録音してからよいところどりをして完成させるのだと聞いていますが、レーベルに所属しないJr.の方達の曲作りや歌割をどなたが決めるのだろうと常々興味をもっていました。この曲からはSONYのプロデューサーさんが歌割を決めていかれるのでしょうか。

SixTONESはどなたをとっても好きな声で違和感を覚えることがなく、耳に非常に心地よいのです。余談ですが2年前購入した天井まであるCDラック、購入当初からディスプレイスタンド付きの中央の2段はSixTONES用にあけてあります。これから素晴らしいCDで埋まっていくのを心待ちにしています。

 

照明についてジャニーさんが色の温度や映え方に非常にこだわって色番号を指定されるという話を以前読んだことがありますが、今回のツアーは照明の色も印象的でした。TABOOの背景で小爆発を繰り返す光や、Affection~BODY TALK~You Make Me、Love Jouiceでの照明や映像の色が明瞭な白ではなくて不透明な白色と黄色~橙の暖色系で、You Make Meで使われた街の映像(具象的な映像を使われるのも珍しいですよね)もセピアがかっているのは、SixTONESの粋さ上品さを表現しているようで、素敵でした。

そんなシックな世界からうってかわって、RAM-PAM-PAMでは、照明が台湾や香港のネオンでみるような、混沌としたエネルギーを想起させる温度の高い、アジア的としか言いようのない赤色で非常に印象的でした。これはジャカルタYouTube Fan Festa参加を想定してのものなのか、あるいは欧州や北米に打って出るのにイメージとしてうちだしたかったのか、この曲のエネルギッシュさにこの色と、爆竹や花火を思わせる映像(香港で過ごしたお正月を思い出しました)がとにかくよく似合っていたと思います。北斗さんの衣装も曼荼羅のようにメタルの装飾がついているのを双眼鏡越しに発見して、これもアジア風味なのかしら、などと考えておりました。

エネルギーの塊をぶつけられるような曲で荒ぶった後に、突然落差のMr. ZUDONが送りこまれるのも『来た来た、これがSixTONESのやり口だ』と思わされて楽しかったです。

この、皆の宝物のような曲で一気に盛り上がった後、突然静かになって現れる幼少期の写真。プレゼンテーションの途中に散漫になった聴衆の注意喚起に面白い画像などを挟むことはよくありますが、今回の映像は単なる場面転換の箸休めではなくて、本来の意味でのattention getter、つまり次の場面のテーマを伝えるものだったのですね。客席まで照射されるライトが秒針のように振れながらカウントダウンし、紗のかかったステージに浮かび上がる「時計」(と思って見ていたたのですが...その前提で書きます。奇数正時だけ表示ですが(笑))。今回のホールツアーで一番好きだったのはここからのTime~Night Trainの一連のパフォーマンスでした。映像で時計を映し出す演出はよく見ますが、自分達が時計を演じてしまうアイデアの秀逸さとその美しさ!!

初日は1階席中程と前方で見ていたので、私こと「美しい動き愛好家」は「装置の上で体幹筋力を誇示」しているような、不安定な体勢を維持する真剣さと6人の連携にまずは魅入られました。6列目からの至近で観られた追加公演では演技への献身に涙がでそうでした。が、しかし、2階席からの眺めはさらに素晴らしいのです。6つの小さな時計がそれぞれ時を刻んで回りながら「宇宙空間で悠久の時間を刻む大きな時計」を形作っているのを神の視点で俯瞰しているような気分になれて、大好きな「百億の昼と千億の夜」という作品をもう一度読みたくなりました。なので、この一連は私の中ではSFメドレーなのです。

そんな別世界からHysteriaでは紗の幕がさっと落ちて現世に戻るのです。初にみた日生劇場では首から上だけが浮かび上がって「サロメ」のようだと思っていたのが、CHANGE THE ERAでは天上人の降臨、今度は永遠の時間を生きている人達のような。こんな難しい曲で、毎度前回を超える演出で、なのに最初からこの曲にはこの演出よねと思える程にしっくりくるものを出して来られるので、曲に対してやたらな解釈をすることすら申し訳なくて、御託を並べず出された料理を美味しくいただきます、と言わざるを得ない気分になりました。

この曲だったと思うのですが、ステージの階段の蹴上のスクリーンに映る非常に不規則に動く多色の光に、なんて凝った照明、と思っていたら客席のペンライトが映り込んでいたのです。宝石箱の中で宝石がめいめいに発光しているような美しさでした。「宇宙空間の時計」もこの「自家発光する宝石箱」もステージ上で演じている方達は見ることが叶わないのですよね。映像記録で見られるとはいえ、生身の人間が目の前で演じている緊張感と、客席の温度を反映した宝石の煌めきはその場でしか体感できないもので、今回だけは舞台上の皆さんを気の毒に思ってしまったくらいです。
Night Trainでは北斗さんの背屈が美しいのですが、時計といい、このような櫓状の装置を使って身体で表現するのは知る限りではあまり既存のグループではなかったように思います。SixTONESの舞台経験の豊富さからくるものなのでしょうか。デビュー曲名こそ”Imitation”ですが、SixTONESを一言で表すなら対語の”Creation”ですよね。金属の櫓もSixTONESらしさですが、Anti Gravityというパフォーマーのトレーニング由来のエクササイズでは布製ハンモックを使って背屈するSwan Diveというポーズがあって、これをステージで使えたら美しいだろうな、と思いながら見ていました。鬼腹筋使うので、歌うのは難しそうですが…

REMIXメドレーは、いつもは北斗さんを追ってしまってゆっくり見られない他の5人のダンスをじっくり観られて嬉しかったです。各人各様のダンスが大好きなので、Timeからここまではペンライトに意識を振り向けるのも勿体なくて息をつめてじっと見入っていました。メドレー終盤で北斗さんの煽りが入って、ようやく私も「息を吹き返す」のです(笑)

”蘇生”後怒涛の勢いでエンディングに向かう中、今回のツアーではJAPONICA STYLEの印象をまた新たにしました。発表当時の典雅さと異なった趣で、こんなにカタルシスを味わえる曲だったとは!ライブも終盤に来ているのに身を砕くように全力で踊る姿が本当に「活き活き」としていて、今回のツアーで最も「命が削れた破片がキラキラ飛んでくる」ように感じたのはこの曲でした。誇張ではなく多分何千回も視聴きした曲なのに、毎回新たに感動して、なんて素敵なんだろう、ああ、私はこれを観たくて万難を排して生の現場に足を運んでいるのだと実感せざるを得ないのです。

SixTONESの10周年、20周年では皆さんもあの振り付けで足がもつれるかもしれませんし、私もライブで跳びはねるのは難しくなっているかもしれませんが、きっとその時も飛んでくる命の破片を浴びることはできるのだろうなと思っています。

 

Rough "XXXXXX"ツアーでTime~Night Trainと同じくらい好きだったのは、実はWアンコール時の「通り抜け芸」と銀テープ発砲時の「フリーズ芸」でした。銀テープに執着がないのでステージを見ていたら突然始まったステージ上の光景に意表をつかれ、次の瞬間思わず大笑いしていました。少し拗ねている様子も絶妙にかわいらしくておかしくて、テープ争奪戦から我に返った人もステージを見ていればよかった!と後悔しそうですし(笑)、「銀テープ問題」に対する嫌味のない最高の”返し”だと思っています。

最後の最後までこれぞSixTONESというびっくり箱でしたが、そもそも発表当時に皆が当惑した”XXXXXX"も、同じくらいに楽しい「匂わせ」だったのですよね?。

未知数という説明に何となく納得はしていたものの、街でツアーTシャツやバッグを身に着けていて「X JAPANのライブ」と間違われるたび「いいえ、すとーんずです。お見知りおきを。これから誰もが知る存在になりますよ」と心の中で叫んでいましたが、本当にX JAPANさんがらみの素敵なネタバレが待っているとは思いませんでした。

その、YOSHIKIさんプロデュースのデビュー曲発表と、FC発足、アリーナツアー日程の嬉しいお知らせは、皆さんの表情を肉眼で見てとれる席で一緒に喜ぶことができて嬉しかったです。このツアーは十分過ぎるくらい入らせていただいたので遠慮しようと思っていたのですが、夏に情報局に入会した夫が横浜初日を当ててくれたり(50代男性に手厚い御社(笑))友人も誘ってくれてアリーナツアーも参加できて、本当にありがたいことです。今回は友人達と相談して当たらなかった方を最初からお誘いすることにしました(でないと罰が当たりそうです)。唯一ホールツアーでは見られなかった北斗さんの美しい疾走や跳躍(花道のリフターが下がってきたのをひょいって飛びこえるの好きなんです)もアリーナでは観られるかしらと楽しみにしています。既存の先輩曲の表現方法の独創性を楽しんできたSixTONESのライブですが、この先はアルバム(!早くでないかしら)テーマを表現したり、さらなる楽しみが待っていますね。

 

東西SHOW合戦やEX以来、これだけ参加させていただいても、SixTONESの公演ではほぼいやな思いをしたことがないのもすごいことだと思います。富山では続々とお見送りのファンやこれから乗車するファン(私含めて)が改札内外に集まってきていたのに、皆さんを不快にさせたり危険にさらしたり、周囲の方にご迷惑をかけるようなこともなく至極平和に帰京される皆さんを見送ったことに嬉しくなってしまいました*2。神戸でもグッズ売り場で強そうなかっこいいお嬢さんがペンライトをしみじみ見つめて「ようやくJr.キンブレ卒業だね~、嬉しいね~」とつぶやいていて、平和だなあと破顔してしまいました。

そんなファンの在り方は、恐らく皆さんの姿勢を反映しているのだと思います。私は存在を認識した当初から、SixTONESの皆さんのお仕事に対する意識や、ファンやスタッフの方など周囲に対する考え方が大好きです。そしてデビュー発表からの皆さんの言葉や態度に、ますますその意を強めています。デビューCDを「全身全霊で最高のものを作りました。自信があります。ちょっとだけ頼らせてください*3」と言われた品のよさと筋の通った考え方に感動して、読むたび、誰かにそれを語ろうとするたびに涙声になりそうです。ポジションを得ることを目標に能力を発揮する人達を否定はしませんが、よいものを作り出すことに主眼をおいてくださる人達であってくれて嬉しいです。もう少しがつがつしてくれてもよいのにと思いつつも、「SixTONESというプロジェクトの構成員」を勝手に自任している者としては、この上品さを保ったまま大きくなっていただきたいと思うのです。

もう一つ衝撃に近い感動を覚えたことがあります。10月23日のYouTubeライブ配信で向井君がファンに間違えて声をかけられ訂正せずにジェシー君のふりをしたと言った時のこと。ジェシー君が即座に「その子の気持ちは」と口にされたことです。「詐称された自分の気持ち」を主張するでもなく、また、話を面白く広げることもできたろうにそれもせず、この人は真っ先にしごく自然にその見ず知らずのファンの方の気持ちを思い遣ったのですよね。ジェシー君の屈託ないAHAHAHAHAを聞くだけで、不機嫌な時でも思わず笑わされてしまうのですが、人を幸せにする笑い声の根底にはやはりこんな優しさがあるのですね。北斗さんがジェシー君大好きな理由が改めて腑に落ちました。

北斗さんて優しいなと思ったのは長野公演でした。ホクトホールなら多少は北斗さんが主役のように振舞ってももよいでしょうに「Hey、ホクト」だけで(笑)。大我君のお誕生日お祝いももちろんすごく楽しかったですが、ご自分が主役になるのは居心地悪く感じてしまわれるのか(笑)、何を知っているわけでもない一ファンですが「北斗さんらしい慎み深さ」だと感じました。

皆さんがこういう人となりであったことは、これまで少しだけ遠回りすることになった原因だったかもしれませんが、それがあればこそ私はSixTONESをこれからもずっと人生を共に過ごしていく同志のような存在として疑いもなく応援できるのだと思います*4。パフォーマンスも容姿も重要ですし、私はステージに立つ方達はステージ上で素晴らしければよし、と思っている方ですが、それでも言動の端々に表れる人となりに共感できる人は胸をはって応援できると思うのです。

 

2018年末に「2019年の露出ラッシュに備えて」購入したA4ワイド(雑誌用)、A2(ポスター・新聞記事用)、B4(ピンナップ用)、各サイズのクリアファイルと充分量(だったはず)の予備リフィルは、あっさり夏前に再注文するはめになり、先日はこれも足りなくなったチケット半券ファイルのリフィルと併せてまた購入することになりました。整理が追いつかない程、続々届く雑誌に囲まれながら、この1年のSixTONESの充実した活動と、そこに居合わせることができる幸せにしみじみ感謝しております。来年はさらに楽しいこと、驚くことが増えるのでしょうね。

富山では咽喉の調子が悪そうなお辛そうな顔をされていたようにお見受けして案じておりましたが、国際フォーラムではお元気そうで安心しました。お好きなものが体によいものばかりな北斗さんですが、七味唐辛子は風邪に効く成分が豊富で食べる漢方薬のような配合なのですよね。ホールツアーは”日本三大七味唐辛子”を巡れる日程でしたが、北斗さんは京都以外でもお求めになりましたか?私は長野の八幡屋礒五郎でたくさん仕入れてきました。心あわただしい毎日かと拝察しますが、七味唐辛子パワーで体調を整えて(胃が荒れない程度の量で(笑))、残るホールツアーと年末年始、ドラマと並行する真冬~晩冬のアリーナツアーを乗りきってくださいね。あわせてSixTONESの皆さま、スタッフの方々にもご自愛のほどお願い申し上げます。これからも北斗さんとSixTONESがよいお仕事に恵まれますよう祈りながら。いつでもどんな北斗さんも応援しております。                                             

                                 かしこ

2019年12月11日

*1:おらおらも好きですが、SixTONESの多様な魅力を一言で決めつけられたくないので、この枕詞をあまり目にしなくなったのは嬉しいことです。ファンネームを皆さんが決めないことも、自分を枠にはめられたくない私にとってはありがたいことです

*2:私も新幹線待ちで駅にいて、居合わせたお嬢さん達とコンコースの”Amazing 富山”というオブジェとアクスタで写真を撮って遊んでいたのです

*3:あのブログを読んで、本当にじわっと感動したのですが、嵐のコンサートの後で書かれたのでしたら、”全身ぜんれい目指してくWAY” 由来だったのかしら、と思ってくすくす笑ってしまいました。a Day in Our Life 大好きなんですよね

*4:人生の1ページに、なんて謙遜なさらないでくださいね