書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

015: 2018年9月26日_少年たちBorn Tomorrow

一筆申し上げます。

 24日昼公演の後、友人達とひとしきり語り、有楽町駅に向かう道すがら、夜空に朧にキャラメル色の月が浮かんでいて*1、初めて中秋の名月だったと気づきました。Summer Paradiseで夏が始まったと思っていたら、秋ももう深まっていたのですね。公演を指折り数えて楽しみにする幸せな3週間をありがとうございました。今日で私の今年の少年たちはお開きです。最後は2階席の後ろの方から全体像を楽しもうと思っています。

24日は誕生日の友人が前方下手の席を当ててくれて(誕生日は良い席が当たる説って都市伝説ではなかったのですね)それまでの席とは異なる見え方も楽しめました。他の方の演技や踊りも見ることができてよかったです。隣席の大我君ファンの友人も、ジェシー君が銃をノールックで扱っていることに気づいて驚いていました。

何回か観劇できると理解も深まりますが、逆に疑問も増えてきます。北斗さんのダンクシュートのあり得ない身体の角度はどこまで水平に近づいてしまうのか、第1弾のステージフォトをよく見たら青いロングコートの胸にカメラが下がっており、そのシーンあったかしら、とか、収監理由が語られないオレンジチームの、特に虫も殺さぬ風情の大我君が理由を「空が青いから~」と歌うので「カミュの異邦人か~い」(あれは太陽が眩しかったのですよね)とつっこみたくなったり、等々。いつか明らかにされる日がくるのか、私が知らないだけなのか、勘違いしているのか(笑)。

24日はそれまでの公演より劇中歌の拍手が多くて演者の方々は嬉しいだろうなと思いましたが、お芝居の世界に入っていると例えば悲しい場面の歌には拍手をためらってしまうこともあるのですよね。お芝居の力と歌と踊りの力と、どちらに与すればよいのか、の問題ですが、ミュージカルファンの方などはどのようにそこを処理されているのでしょう。

今年の劇中曲では「枯れ葉の影」が一番お気に入りだと前回書きましたが、同じくらい好きなのが”They Don't Care About Us”です。劇中ずっと悲しげな表情で、微笑んでも儚げなジェシーがこの曲を通じて狂気をはらんでいく様が辛いと思いつつ、歌唱とダンスの迫力に見いってしまいます。帽子を目深にしてバックに徹する北斗さんとSixTONESメンバーに倣ったのか、Snow Manの帽子も回を重ねるごとに目深になっていったようにみえてチームワークを感じました。ただ、Summer Paradiseのジェシー君ソロ同様、バックで顔を隠しているからこその恰好よさも北斗さんから滲み出てしまうのが困りどころであり嬉しくもあります。

北斗さん、ジェシー君だけではなく、大我君の安定した歌唱や、がーまるちょば好きの私にも納得の樹君のエスカレーターマイム、慎太郎君のエアリアルの空中姿勢の美しさ、ダンス巧者の佐久間君、阿部君に伍して踊る高地君など、どの歌もパフォーマンスも不安に感じるところが微塵もなく円熟すら感じさせられて、逆に”少年たち”の不安定さや粗暴なエネルギーが減ったようにすら見えてしまったのは「そして、それから」がテーマの今年の少年たちだからよかったのでしょうか。

 

...などとつらつら考えてはいても、評論家ではなくただのファンなので、北斗さんの24日の髪型がすっきりしていてよいなあ*2、慎太郎君の新衣装はバズ・ライトイヤーみたい、などと思っている時間も多いのです。*3

舞台やライブで美しいもの素敵なものを見せてもらったり、笑顔を向けてもらったりすることで明日も気分よく仕事ができるのですから、アイドルとは不思議な能力をもった人達だと思います。私のようないい加減年を重ねた人間でもいつも上機嫌でいられるわけではなく、人と接する感情労働兼頭脳労働の稼業は消耗しますし、合間にこっそり机に向かって毒吐くこともあります。しかし全く知りもしない人達から勝手なことを言われっぱなしで好悪入り混じった感情をぶつけられても健気に笑うアイドル達を思うと、目の前の人とだけ折り合いをつければよい自分の辛さは卑小に思えてきます。

実際のところ、笑いかけてもらっているのか、手を振ってもらっているのか、気のせいなのかわからないわけですが(笑)、最近みかけた名言が「ファンサとは貰うものではない、受け取るもの」。その心は「受けとった気になることが大事」。北斗さんには幸せな気分をいただいています。慎太郎君の”襟”を下げて当惑した北斗さんと私達が級友のように笑いあう幸せな空間があったり、北斗さんが慈しむような包み込むような笑みを向けて下さっていたり(あんな表情をされるのですね、両隣の友人が”すごく優しい笑顔だわ~”と大騒ぎでした)印象として残っているのにその時の記憶がとんでしまっていて、ああ時間を巻き戻したいと願いましたし「ずっとそっと眺めていた男子に、卒業式で『知っていたよ』と言ってもらったJC」みたいな気分を味わっています(笑)。

 

帰宅したら、セブンイレブン提供のYouTubeが配信されていました。とうとう提供付、嬉しいですね。新しい挑戦の先兵の応援をするのって、非常にわくわくします。さっそくおでんが売り切れいていた店舗もあるそうですが、ファンの方達がプロモーションに参加しているのも楽しいし、自分も役にたてるという参加感が嬉しいです。

坂道のアポロンBlu-rayのオーディオコメンタリーとメイキングもさっそく拝見しましたし、これで”少年たちロス”の2か月を暮らしていけそうです。千秋楽後はお休みをとられるのでしょうか。Jr.の皆さんのファンをしていると年中忙しくてこちらは嬉しいのですが、学校もある方には身体も心配になります。たくさん食べてよく眠って、どうかご自愛くださいますよう。年末年始には帝劇でお目にかかるのを楽しみにしております。

 

9月26日昼公演前に 

ミッドタウン横のテーブルにて もう寒いくらいですね…

*1:2022年7月注: JOHNNYS' Happy New Year IsLANDの「ヴギウギ・キャット!」での松村歌唱部分より

*2:重い前髪も好きなのですが、今は前髪おろしている人が多いので、額を出せる美しさを評価したいのですよね。NYLONの写真、大好きです

*3:2022年筆者注:NYLON JAPAN ナイロンジャパン2017年 10月号、この時の新衣装はHysteriaのメンカラ衣装