書簡・編

おたくもすなる日記といふものを、我もしてみむとて、するなり。

023: 2019年4月11日_映画少年たち、CHANGE THE ERA20ix、パーフェクトワールド

拝啓

 はらはら風に舞う桜を花冷えのお蔭で稀な長さで楽しめた今年ですが、昨日の雨でとうとうおひらきですね。北斗さんは桜など構っていられない充実した毎日をお過ごしのことと思います。私も今年は例年ほど桜に執着なく過ごせたのですが、それは丸の内に足を運ぶ楽しみがあったためかもしれません。

映画少年たちは初日舞台挨拶と実演併せて現時点で4回観ていますが、毎回エンディングのWe'll Be Togetherに泣かされています。楽曲の旋律と歌詞が私の脳のどこかをいたく刺激するようで、日生劇場のSHOW TIMEの幸せな空間が想起させられたり、作中辛酸をなめた少年たちがエンディングで幸せそうにはじけている姿が嬉しかったりで*1、さすがに4回目は…と思ったのにやっぱり泣いている自分に若干呆れています(SixTONESの実演が上映前でよかったです)Just Do It*2とのアレンジも素敵で、サントラ盤や映画のBlu-rayは欲しいし、映画観ながら思わず口ずさんで慌てて口をつぐみましたが、応援上映では思い切り歌うのを楽しみにしています。

映画館に複数回足を運んだのはここ数年ではChristopher Nolan監督のInceptionを観るため大きいスクリーン巡りをしたのと、木村君の殺陣をしっかり見たくて無限の住人に2回行ったくらいですが、少年たちはあと3回は観にいく予定です。友人と映画公式サイトのクイズに挑戦しては敗れ去っていて*3、3回目、4回目はメモを取りながら観て最終段階まで行ったのに「ダイケンが扉を拳で殴った房は何号?」で敢え無く終了(北斗さんが映っているのに、房の番号なんて見ていませんっ)。次こそ台詞を暗記し画面を脳内録画する勢いで観るつもりです。

とはいえ、別に激ムズクイズや実演のためにリピーターになっている訳ではなくて、映画そのものが魅力的だと思います。まずあげたいのは楽曲の力で、ダンスや歌のよさはもちろんですが、普段のライブや舞台では聞きとれない”足音”にとにかく万歳です。YouTubeの定点ダンス動画でも靴底の軋む摩擦音が好評だったと思うのですが、今回の床を叩く靴音はわざわざ別で録音したのかしら、と思う程前面に出ていてダンスをひきたたせるのと同時に、「左、左、左、右」の掛け声などと同じく固い音が暗い空間に響いて囚れの生活の閉塞感に臨場感を持たせたように思います。

それぞれの登場人物の背景が明かされるシーンでは、ダイケン君の焦燥感や諦念、追い詰められていった末に先生を刺した時の、頬の筋肉を一瞬緊張させただけの静かで虚な表情が胸に迫ってきました。認知症の方の相手は仕事で対応するだけの他人でもやりきれなくなることがありますが、家族のことであれば対象に愛情があるが故に余計に苛立ち、消耗するものだろうと思います。同じ理不尽でも成長していつか終わる子育てと違って認知症は進行もするし介護の日々に終わりが見えないので、ご家族の心は荒んでいくのですよね。そのような状況で責任を負ったダイケン君のハサミに伸ばした手の瘡蓋や、卵焼き器の手慣れた扱いに*4、優等生の過剰適応がしのばれて不憫になりました。

ジュン君の死に臨む周囲の人達の静かさや、お母さんが癌だと聞いた瞬間ジョー君の目に浮かんだ恐れと絶望にも現実感がありました。近しい人の不慮の死や不幸に泣き叫んだりする人は、実際にはあまりいないように思うのです。逆に曖昧な笑みさえ浮かべて状況を受けいれかねていることの方が多くて、深すぎる悲しみは静かに蝕んでくる感情だといつも思わされます。

他に印象に残ったのは、暴力を思い浮かべるエガオ君の恍惚とした表情(ザ少年倶楽部のクリスマスコントとLOVEJUICEで薄明りに照らされた高地君の表情で彼の演技力に注目したのですが、やっぱり...)、「虫も殺さぬ」ジュン君が取り憑かれたように暴力をふるう様子、図書館でのヒロト君の幼児のような無垢な表情、情報屋が「マヨたっぷりの~」という時のうっとりとした声音、ボイラー室のシーンのざらついた画質...まだまだありますが、次の鑑賞の機会には何を見つけられるか楽しみです。

 

3月29日は公開日が発表された瞬間に休暇を申請していた(坂道のアポロンの時に北斗さん(達)が主演の舞台挨拶こそは行かれますように、と書いたので気合が入りました)ので、平日昼から映画を観る贅沢さと、丸の内ピカデリーのような由緒ある劇場で初日の晴れがましい空気を皆さんと共有できる嬉しさとを満喫してきました。
4月3日12時の実演は自分で当てておきながら「前から2列目で映画...つらい*5」とぶつくさ言いながら職場から駆け付けたらまさかのSixTONESの回。センター上手通路際の席だったので至近距離の真正面に北斗さんが立つことになり、人前に立って視線を集めることが生業の方なんだから、と思ってもあまり不躾に注視してしまってよいものかと逡巡したり*6、嬉しいながらも目のやり場に困りました(笑)。それでも衣装の細部まで見える席に手のひら返しで感謝しながら、結局北斗さんを”ガン見”してしまいました(怖くなかったですか?)。あまりの近さに魔がさしたのか、その日は私のすぐ横を通りすぎる北斗さんに思わず手を伸ばしてしまい、中指の感触に我に返って慌てて手を引っ込めたのですが、目の前をふうわり飛び去る蝶につい手を伸ばしてしまうような無意識の行動だったのか、以前”接触ファンサ”をしないことを見識と書いたのに手を伸ばしてしまったたことにも、その手を慌てて隠したことにも恥ずかしくなってしまい(笑)後方へ過ぎて行かれた北斗さんを目で追うこともできませんでした。ただ、せっかくの機会なので、君にこの歌を、の最後数秒間は北斗さんが「私に歌ってくれた」と思うことにしました。ふふふ。というのも、ライブ後に友人達と『北斗君に視線もらって、よかったね』「…え?え〜?」『呆然としているのだと思ったら、まさか気づいてなかった?あり得ない...』などというやりとりになることがあり。ひょっとして「見てあげているのに無反応なファン」に北斗さんが万が一、傷ついていたりしたらと申し訳なく思っているのです。うっすらと思ってはいるのですが...もっとも、気づいていたとしても反応に困って嬉しさを表現するタイミングを逸する懸念はあって、心尽くしのホットケーキが嬉しいのに「セメントいれた?」と聞いてしまう北斗さんを見て「これ、私だ」といたく共感してしまうくらいには、近しい人への素直な喜びの発露が苦手なのです。なので予め視線をいただいているという”過信”をもって備えることにしたのですが、もし無反応に見えたらこんな背景に斟酌賜りたく。

実演という罪な催しでは本当に葛藤(笑)があって、通路際だった7MEN侍の回は、ハイタッチしながらメンバーの子たちがやってくるので
「(彼らのファンと思しき)後ろのお嬢さんと代わってあげたい...間に合わない!!」

「私が無駄にこんないい席にいては申し訳ない」

「でも迫りくる琳寧君のハイタッチに手を合わせなかったら彼は傷つかないだろうか」「いやそんな繊細なようでは彼もこの先…」等々。

いい大人がそんな風に心中ぐるぐるになっているとは、皆さん夢にも思わないだろうと思うのですが、そんな気苦労もあるのですよ。

(略)

最初は横浜のライブ*7のことを書こうと思って筆をとったのに、映画のことだけ、そして余談が盛大で紙数を随分使ってしまいました。Hysteriaの調べに「天上人が降臨してきた」と引き込まれた冒頭から、終始横浜アリーナを狭く感じるライブでした。

そして、”Laugh” in the Life!すごくいい曲ですね。関西コレクションLINE Liveを見ていたら、夫まで鼻歌で歌い始めたくらいキャッチ―で、幸せで、美しい曲ですね。YTFFの時にお手紙で『次はこの星のHIKARIのような歌声の美しさ、グループの醸し出す「育ちのよさ」のようなものがにじみ出る曲も披露していただけると嬉しいなと思います』と希望していた通り、それ以上の曲で、もう嬉しくて、楽しくて、北斗さんに煽られないでも辺りに構わずぴょんぴょん跳ねていましたが、23日に隣に座っていたおひとり様男子*8が怯えていなければよいのですが。

本当に1曲1曲キリがない程感想があるのでまた長々と書きつくってしまうのでしょうけれど、そのうちに送らせてください。小さなグランディでの公演も大阪の記念日公演も楽しみにしています。

昨日は令和最初のテレビガイドの表紙の報を聞いたのですが*9、このところの快進撃は想像を遥かに超えています。SMAPや嵐が定位置を占めた「新年号」どころではない、「新時代号」なのですよね。

King & Princeが「天から民に落とされた一撃の霆」だとしたら、SixTONESは「静かに燃え広がる野火」のようで、もちろん事務所の意向やスタッフさんのご尽力があってのことですが、自分も「野火に油を注いで煽る」一助になっていると思えるのが嬉しいです。

逃走中では「女子の夢、足の速い賢い男子」の活躍に胸躍らせ、念願のVS嵐ではゲームでもトークでもしっかり活躍されて(放送開始以来見ていますが、あんなに真剣にvs嵐を見たのは初めてです。嵐、ごめん)。ドラマ*10の内容も興味深くて、重い内容かもしれませんが評価していただけることを願っています*11。毎日のワクワクをありがとうございます。


いつでも、どんな北斗さんも応援しています、と毎回のように書きますが、それは逆に「どんな時にもがっかりさせられることはないだろう」という北斗さんへの信頼感あってこそのこと。重い期待で恐縮ですが(笑)ご笑納ください。        

                                 かしこ

2019年4月11日             

*1:出演しているJr.の皆さんと勝手に重ね合わせているのだと思いますが、現世の皆さんは幸せでいるのだと。最後にはやっぱり幸せな姿を見せたいのかしら、ジャニーさん

*2:Just Do Itでのジェシー君のステップがありえないくらいかっこいいです。グループで踊っていると北斗さんを見てしまうので、ジェシー君、ソロで踊って欲しい...

*3:まとめ資料を作って対策を練ってめでたく昨日クリアーしたそうです

*4:YouTubeの石巡りの回で映った北斗さんの手が非常に綺麗だったので、カサブタあかぎれは役作りなのかと。卵焼き器扱いの手慣れ方は北斗さんの日常がしのばれます

*5:映画は予約開始と同時に最後列中央をおさえて周囲に気兼ねなく観る(音響はもう少し前の方がよいはずなのですよね)のが常なので

*6:メガネ好きの方は他人の視線が苦手という余計な情報(真偽は不明)得てしまったこともあり

*7:2022年7月注:CHANGE THE ERA 201ix

*8:スタンド席で一人でいた隣の方に声をかけたら、バカレア高校で高地君のファンになり情報局にも入ったという皆さんの同世代男子でした。ライブは敷居が高くて、ようやく今回勇気を出して参加したそうです。SMAPや嵐と比べて、男性や家族連れの方が混じり始めるのが早いですね

*9:おめでとうございます!当然、6種セットで予約しました

*10:2022年7月注:パーフェクトワールド

*11:車いす生活に関心をもたれたようなら、ぜひ車いすスポーツもご覧になってみて下さい。ロンドンパラリンピックで国枝選手が勝ち進んでいくのを現地観戦したのですが、1つの競技として迫力のあるすごいスポーツです。東京パラリンピックは選手用ドクターに登録しましたが、SixTONESのライブと期間が被らないようにと祈っています。車イステニス、車イスフェンシング、車イスバスケ、他、いずれの競技にに配属かはわからないのですよね